表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界放浪記~ここは異世界テラフォーリア~  作者: ai-emu
【よこみち】チートな〇〇と万能聖女様(その2)
80/139

(7)馬車を”魔改造”しよう(その2)

翌日。テレサちゃんに保護(俺たちのような異界からの来訪者には、一定期間身元引受人が付く)されて3日目。

午前中は、目の前に馬車を曳く馬を見ながら、ゴーレム馬を作製するマコトを見ているだけの作業?だった。なお、この2頭の馬自体は、旅に連れていく事はない。あの事故の折に骨折してしまい、すでに馬車を曳ける状態ではなくなってしまっているからだ。あの時、マコトが転移でこの屋敷まで跳んだのは、この2頭の馬にとってもよかったことになる。


まあ、それはいいとして。


無事に生きた馬ホンモノそっくり(毛並みまで再現されている)に創られたゴーレム馬ニセモノを見て、マルコネル様以下屋敷中の人間がびっくりしていた。ゴーレムも極めれば、本物そっくりにできる事を知らなかったようだ。


「これって、人間の形にもできるのか?」


いろいろな事に神経を尖らせないといけないマルコネル様が、製作者のマコトにこう聞いてくる。


「えっ!はい、可能ですよ。それを聞いてくるという事は、暗殺防止の影(そういった事)に利用するご予定があるという事ですか?」


すぐに、人型のゴーレムの利用方法を思いついたマコトが、マルコネル様にこう問い返した。


「・・・・まあな。上の方になると、暗殺防止の影(そういった事)は常に用意されているからな。事実俺にもいたが、人材(影武者)を用意するのが大変なんだ。ゴーレムこれなら、替えも簡単に聞くし、何体も同じモノを創れるだろう?」

「・・・・そうですね。では後程創らせてもらいます。詳細はその時にでも。」

「おお、そうか!それじゃあ、明日の昼ごろに君たちに貸した倉庫に視察しに行くから、その時にでも詳しく話を聞こうか。あそこなら、誰かに聞かれたりする事もないしな。」


何やら周囲には聞かれたくない話を、マコトとマルコネル様との間で繰り広げられ、何かの合意を得たみたいだ。どうも、お昼ごろにあの倉庫に視察に来るみたいだ。

確かに、あの倉庫なら、昨日しかけたセキリュティーによって、外からの出入り口からは、認証を受けた者しか出入りする事ができないな。

内緒話するのも、一番ベストな場所かもしれない。


そんでもってお昼過ぎ。


昼食を食べた後、俺とマコト、ケンジとマナミちゃん。そして、テレサちゃんとアマルーダさん、トムソンさんの6人で、馬車の魔改造を行っている倉庫にやってくる。

昨日の時点では動く事もままならなかったテレサちゃんだけど、今日は少しの支えだけで結構な距離を歩く事ができている。また、10mほどならば、支えなしでも大丈夫なようだ。

ちなみに、旅の間の御者を務めてくれるのはトムソンさんだ。

テレサちゃんが俺たちと共に冒険者となって放浪する予定だと聞いたトムソンさんは、アマルーダさんと共に僕たちのパーティメンバーになる事にしたみたいだ。一応籍自体は、2人ともカスタード辺境伯領主様に雇われているテレサちゃん付きの侍女を護衛騎士だけど、冒険者として動く場合は、『り・あ・じ・ゅ・う』のパーティメンバーの1人になる。

ちなみにこの2人、何と結婚していて夫婦である事がつい先日判明した。その時の詳細については、割愛させていただくが・・・・・・。


まあ、それはいいとして。


倉庫の中には、外装の身監視した魔改造馬車と、すべての部品に開花対されたテレサちゃんの馬車が鎮座射ている。倉庫の壁際には、ぐるりと線事実回収してきた車が並べられており、そのいくつかは部品取りでもしたかのようにいろいろな部品が取り外されている。


「テレサちゃんの馬車だけどね。解体して詳しく調べた結果、あちこち部品が破損していてね。破損個所を新しい部品に取り換えながら組み立てていくくらいなら、新品を組み上げていった方がいいと判断したんだよ。実際は、先日回収して来たモノから組み上げて行っているんだけどね。」


製作責任者のケンジが、なぜこのようになっているのかを説明していく。

あの事故の際、詳しくはないけど馬車がどうなっていたかをある程度は知っているトムソンさんだけは、「まあ、あの状態ならば・・・・・」といった感じで納得してくれているが、馬車の状態をあまり知らないテレサちゃんとアマルーダさんは、大きなはてなマークを頭上に浮かべているだけだ。

しかし、分解した部品を1つ1つ確認しながら、使用不能部品の多さを見て納得してくれたようだ。


閑話休題。


昨日魔改造した馬車(今は外装フレームのみ)に、午前中に創ったゴーレム馬を設置?する。それと並行して、電装品のパーツを取り付けていく。

なお、この馬車は、右側にエアサスに付属する関連部品があるので、普段の乗車の際は左側のみとなっている。もちろん右側にも非常口みたいなモノは取り付けているが、普段は使用しない。まあ、バスにある非常口みたいなモノである。

まずは、御者台の真下に、あちこちにおいてある車から抜き取ったバッテーリー(充電したりする装置も含めて)を20個取り付け、屋根の上に設置したソーラーパネルから延びるケーブルも取り付ける。この辺りの取り付け方は、解体した際に書き起こした設計図通りに配線する。俺たちでは知らない事が多いので、たち現物をそのまま移築する感じになっている。なお、バッテリー自体は、電装品関係が12ボルト仕様なので、それに合わせて並列配線をしている。

次に、エアコンのダクトや各配線類を、何も置かれていないキャビン内に設置して、エアコンや冷蔵庫などのの室外機をユニット化して後部に設置する。エアコンや冷蔵庫は、そこら辺にある車から毟ってきたモノだ。


エアコンや冷蔵庫の動作確認をした後に、内装を整えていく。

壁材には、テレサちゃんの馬車から流用した木材を使い、柔らかい感じに仕上げていく。なお、外側の外壁にも喪に材を使用し、見た目は木製の馬車にしていく事も忘れない。塗装については、テレサちゃんの意見も参考にし、外装はシックなダークブラウンに、内装は明るい木目調の合板風になる。天井には、高級車から外した天井材を取り付け、照明を取り付けていく。晴れていれば、いくらでも充電できるので、これくらいの電位ならば1日以上は持つ計算である。なお、野営時においての寝床は別に用意するため、この馬車にはそういった設備は一切設置しない。

椅子については、高級ミニバンがいくつかあったので、その椅子を設置していく。床材については、カーペット素材ではなく一般的なフローリングを敷いている。掃除しやすくしておかないといけないしね。


こうして、馬車は完成を見る。次は、野営時に使用するモノを作っていく。


用意したのは、空になったキャリアカーの胴体?部分。もちろん、車を乗せるぶぶっびゃ走行させるためのタイヤなどはすべて外してあるフレームだけの状態だ。

そしてその隣には、たまたまあった大型トラック(このトラックも低床トレーラーだった)の荷台部分だけが置かれている。なおこのトラックの荷物だったロール状の鉄板は、今回の魔改造の際にいろいろな場所に使用されている。

まずはキャリアカーの胴体を半分に切断し、荷台部分にそのままドッキングさせるように魔術で融合させる。これで、幅が倍になった何かが誕生した。その後、軽量鉄骨を使用して、梁のようなモノを作ると、キャリアカーの2段目の昇降装置に部分に取り付け、四角い箱上の物体を作ったマコト。ここまですべて魔術(それも無詠唱)でやっているあたり、素手絵にその腕は玄人並みである事が覗える光景である。

そして、頭を外した際に使用する支柱部分を外して、4隅のに取り付け、床が平行になる装置をでっちあげる。一応4つとも独立しており、手動での調節かと思いきや、全自動で調節してくれるらしい。回収して来た車の中に、たまたまそういうモノがあったらしい。


「さてと、とりあえず内装のレイアウトを決めよう。」


そう言いながらマコトは、大きな紙を適当に作った机に広げて、皆・・・・・というか、魔改造馬車の運転習熟のため、どこかへ消えていったケンジとトムソンさんを除いた面々を座らせて、レイアウトの意見を集めていく。


「そういえばマコト。あれって、2階建てに出来るの?」

「平屋でも2階建てでもどちらも可能だよ。2階建てにするなら、もう少し高さを上げないといけないけどね。今なら、どっちでも可能だね。」


マナミちゃんの質問に、淀みなく答えるマコト。


「トイレとお風呂はどうなんだ?さすがに家っ峰外観で、トイレと風呂だけは露天ですじゃ、少ししまりが悪いぞ?」


俺はあえて、この質問をする。野営時や移動のせいのトイレは、そこらの原っぱでしてくる垂れ流しで危険を伴っている。できるならば、安全が確保されている場所でさせてあげたい。お風呂に関してもそうだ。


「水回り関連はもちろん設置するよ。問題は、排水関連だけど・・・・・・。野営した場所に垂れ流しでもいいけど、ここは攻撃に転用したいよね。あれって昔は、攻撃のための道具だった時代もあったからね。」

「ああ、そんな歴史もあったな。」

「マナミ様のいた世界ではどうか知りませんが、こちらでは今でもれっきとした戦争の道具ですよ?そういったモノは。日常的に戦争が行われているトーマヘーヤ川の三角州地帯の国家群では、防衛側がよく利用していると聞きます。」


テレサちゃんからの追加報告で、この世界でのあれの使い道の1つを知る俺たち。少し考える事もあるが、あれはそういった使い道がある分幸せ?なのかもしれないな。まあ、やる方(防衛側)に回るならともかく、やられる方(攻城側)に回るのは嫌だけどね。


「そこらへんは、その時に応じた臨機応変な対応でいいとは思うよ。、何なら、いやがらせ目的で、適当に見つけたゴブリンの巣や盗賊さんたちのアジトに、問答無用で転移で投げ込んでもいいしね。」


そんな会話をしながら、レイアウトの詳細を決めていく俺たち。

ちなみにマコト曰く、トイレもお風呂もシンクも、何故かすべて日本むこう産のモノが揃っているらしい。外壁材すらも(家1軒分くらい)揃っているところから、何処かの新築素材が運送されていたモノが、こちらの世界へそのまま来たんだろうとは思う。

実際、家1軒分の建築素材があるんだから、そっくりそのまま建ててしまえばいいという話もあった。しかし、どうも平屋の1軒家でサイズも小さいらしく、この大人数用ではないとの事で諦めた。


「それじゃあ、レイアウト通りのモノを作りますか。・・・・というか、もう夕方なので野営施設づくりは明日に回そうか。」


すでに夕方。

そろそろ閉門の鐘が鳴るかという時間なので、本日の作業はここまでとする。ついさっき馬車の運転訓練を終えたトムソンさんも戻ってきたので、本日はそのまま馬車の試乗会を兼ねて、魔改造馬車で屋敷まで戻る事になった。


「しかしこの馬車、見た目は普通の馬車なのに、全面ガラス張りだからすごいよね。」

「見た目はそこらを走る馬車なんだけど、その中身は全く別の何かを目指したからね。外観については、頑張ってみました。」


そんな事に胸を張るケンジとマコト。それを見て、くすくすと笑うマナミちゃん。そんな光景を、ニコニコ顔で眺めている上機嫌のテレサちゃん。俺たちについていけない顔をして、御者台に座るアマルーダさんとトムソンさん。


「しかしエアサスですか。それのおかげでこの馬車に乗っていても、あまり揺れが少なくてうれしいです。私が乗っていた馬車でも、結構揺れが激しかったですからね。あとこの照明のおかげで、中が暗くありませんし、このスモーク?ですか。この黒いフィルム?があるおかげで、外からの視線をあまり気にしなくていいのも助かります。今まではカーテンを閉めないといけませんでしたので。」


馬車の窓越し見見える街を見ながら、しみじみとそんな事を語るテレサちゃん。御者台のアマルーダさんも、うんうんと頷いているあたり、貴族の乗る馬車でも相当な揺れがあったんだと推測できる。そして、ことのほか好評なのが、窓に張られているスモークフィルムだ。


「馬の機嫌を考えんでもいい分、このゴーレム馬も御しやすくていいぞ。馬車については何とも言えんが、ゴーレム馬については、マルコネル様にご報告してもいいかもしれんな。これだけ見た目の生きた馬そっくりならば、道中の休憩も少なくなりそうだからな。」

「そうですね。ゴーレム馬には、疲れといったモノがありませんから。唯一の欠点と言えば、動かすために御者の魔力を使う事くらいですか。実際は御者の魔力と、自然界にある魔素を融合させているんですけどね。」

「魔力を使用するといっても、微々たる量だからな。出す速度によって使用する魔力量も違うようだが、通常走行する場合は丸1日運転していてもそれほど減った感じはしないな。」


トムソンさんの話に、ゴーレム馬を創ったマコトがそんな事を追加で報告する。そんな感じで夕暮れの町をゆっくりと進んでいく魔改造馬車。

この馬車については、俺たち『り・あ・じ・ゅ・う』のパーティ財産となっているが、テレサちゃんが貴族としての用事で何処かに赴く際は、この馬車を使っても問題ない事だけは話してある。もっとも、それを意識して、外観を設計しているのだが。なおそういった場合は、(テレサちゃんの魔力反応で)馬車の両サイドにセンダレス家の紋章が浮かび上がるようになっている。

普段パーティで使用する際は、そんなモノ(貴族家の紋章)は外装には表示させていないんだけどね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ