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異世界放浪記~ここは異世界テラフォーリア~  作者: ai-emu
【第5章】オークド村の異変
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【05-06】復興計画は道半ば

オークド村を襲った魔物大暴走(スタンピート)を排除して3日後の昼頃、2方向に原因究明に向かっていた調査隊が帰ってきた。

早速話を聞くために私たちは、砦の会議室へと通される。

なおこの2日間私たちは、リキュードさんとガイストさんに頼まれて、村の復興のお手伝いをしている。ちなみに現在村にある冒険者ギルドのお仕事は、すべて復興関連のお仕事で占めており、その延長線上で、周囲の魔物の調査と素材回収と言ったお仕事があるくらいだ。


ハルナは、未だ魔物大暴走(スタンピート)の影響で苦しんでいる人たちの元を回って、(私に言われた通り)修道服を着た状態で回復魔法を施している。

その結果、ハルナに対する聖女様という呼び名を、この村の中で走らない者がいなくなり、私たちの中では一番の有名人になってしまった。今では、村の中の通りを歩けば、『聖女様』と呼ばれる事が大きなっている。

まあ、私とコトリ、そしてぺニアの3人はすでに聖女様なのだが、この村でそれを知っている者は、魔物大暴走(スタンピート)の翌日の会議に出席していた者だけである。

そのため、この村の中において『聖女様』なのは、ハルナ以外いないのであった。


ヨシナリとマキ(バカップル2人)は、あいも変わらずイチャイチャしており、暇さえあれば小さな村の中をデートしている状態である。この2人は何時でも何処でもこれなので、もう放っておこうと決めている。

なお、暇でない時間帯は何をしているのかと言えば、やっぱりイチャつきながら、ギルドで依頼を受けて何処かに素材回収委でかけているか、毎日の日課になている基礎訓練に汗を流している。

・・・・・イチャイチャしながら。


コトリとナオミチ、ミオとぺニアの4人で構成された脳筋ガチ4チームは、2日間の予定でギルドの依頼を受けて何処かに出かけていた。たぶん、調査が手付かずだった方角にでも行っているのだろう。

脳筋は脳筋で、仲良くやっているみたいだ。最近、コトリとミオとぺニア、そしてナオミチが急接近しているみたいだ。この世界では・・・というか、ここコロラド王国では、男の気概さえあれば、一般庶民でもハーレムを築いても問題ないからね。

ナオミチ次第だが、私もハルナも・・・・・。ナオミチのハーレムに加わってもいいかなっと、最近考えているくらいだしね。

ヨシナリとマキ(バカップル2人)以外は、ナオミチに淡~~~~~い恋心なんかを最近抱きだしているのだよ?

あとは、ナオミチの気持ち1つで、(本人申告『異世界に来てやりたかった事10選』の中にある)ハーレムの完成である。ちなみにこの『異世界に来てやりたかった事10選』は、それぞれ7人全員が持っており、似たり寄ったりの内容になっているが・・・・・。今はどうでもいい事なので割愛する。


さあて、そんな中私は、村の外壁の外に出て、一生懸命土木作業に従事していたりする。・・・・そう、私が魔物殲滅の折に無数に開けた、あのクレーターの埋め戻し作業だ。

まず真っ先に行うのは、街道の修復作業である。今のままでは馬車はおろか、徒歩でも少し通過するのに大変だからね。


「峠を越える2つの街道は、すでに峠部分に雪が降り積もっているからな。それぞれその先にある国家の王都まで続いているが、今は雪で封鎖されてしまっていて使用不能だ。だから、この2つの街道は、別に急いで修復しなくても構わない。

しかし、ここからサクラピアスを通って、この国の王都・ロンドリアまで続く『ヒルガノス縦貫道』だけは、早急に修復しないといけない。そうしないと、この村の流通がストップしてしまうからな。」


ガイストさんが、街道修復計画の概要を説明する。

なおただ単純に、クレーターを埋めて街道を修復するのではない。この際なので、この無数に空いたクレーターを利用して、周辺環境を大改造しようという計画が持ち上がっているのだ。そのため現状では、全体的な青写真はまだ存在していない状態で、ただ街道を通す位置のみが決定している段階なのだとか。

そのため、クレーターを埋め戻す作業は、一切行われていない。


「で、どうやって街道を通すんですか?図面があるのなら見せてください。」


私は、そうガイストさんに聞いてみた。すると、案の定1枚の図面が出てくる。取りあえずその図面を、2人で覗き込んでどんな感じかを確認する。


「これはちょっと、複雑ですね~~~~。」


そんな事を私が呟く。

私だってこれはちょっと頭に入らない。測量しながら地面に描いていくしかないし・・・・・。描くというか、位置決めの杭を打ち込んでいかないといけないのだが・・・・・。


「これ・・・・、川の位置も、橋の位置も、今とは変わっていますね。」


確かに現状穴だらけであり、無作為にその穴に川の水が流れ込んでいる。そのため、もともとの川の位置が分からなくなってしまっているのだ。


「それなんだがな。今の現状を見て、大きく川の位置を変更する事を思いついたらしんだ。土木担当の役人様がな。」


ガイストさんが、なぜこんな図面が出てきたのかの種明かしをしてくれた。

確かに、今なら穴を埋め戻す作業と並行して、川の位置を変更する事も可能でしょうね。でもそれって・・・・・。


「私がやるんですか?その土木工事?それとも、冬場の住民たちのお仕事として、発注するんですか?」


そんな私の問いかけに、ガイストさんはこう答えてくれた。なお、ポッケから取り出した紙を見ているので、いろいろな指示が書かれたカンペみたいなモノを事前に渡されているんだろう。


「え~~~~と、大がかりな土木工事は、ヒカリちゃんにお願いしたいんだと。街道の位置決めや、川の流路変更などはな。穴の埋め戻しは、ヒカリちゃんがさっき言っていた通り、冬場の住民の仕事にするから、そのまま放っておいて構わないとさ。なお出てきた土砂も、そのあたりに積んでおいても大丈夫だそうだ。」


そういう事になりました。


取りあえずは川の流路と、街道の位置を確定させる作業を始める私。使用するのは2種類の杭である。何かの魔物を解体した時に出てきた骨と、そこらへんに生えていた木々を伐採しておいたモノを使用する。

まずは、数の多い木の杭で、川の流路を確定させるため、杭を図面の通りに打ち込んでいく。

結構正確な縮尺の図面なので、そのまま図面に書かれている線のみを複製して1/1に拡大。それを方角に合わせて、魔法でもって地面上に転写させる。

その後は、その地面に転写させた線に沿って、杭を等間隔で打ち込んでいく。転写させた線は、魔術で映し出しているだけなので、杭を打ち込んだあとは魔術式を解除すれば、転写させた線は消えてなくなるのだ。


なお、川の流れと、村の北側に新たに造られる濠、そして主となっている3本の街道以外は何も描かれていないので、指示通りに穴が開いたまま放置しておく事にする。


さて、・・・・・・ではまず、川の流路変更から始めますか。そうそう、これを聞いておかないといけませんね。


「そういえばガイストさん。川と濠の深さは、どのくらいにしておきますか?というか、今までの深さも知りませんが・・・・・。」

「水深か・・・・・・?え~~~~っと、あった、あった。平時では一番深い場所で約4m、増水時で、堤防の高さから1mほど下を目指して造ってくれと書いてあるな。なお、増水時の予測推移は、一番深い場所で10mとなっているぞ。」

「平時って、今の水面の高さでいいんですよね?」

「・・・・・どうだな。指示書にもそう書かれているから、今の水面の高さを基準にすればいいと思うぞ。」


ガイストさんの許可も貰ったので、まずは川の流路を確定し、ついでに川底と堤防も造成していく。そして魔力を込めた魔術を一発無詠唱で放つ。

無詠唱だったのは、魔術の名称を考えるのが面倒くさかったから。または、ちょうどいい名称を、私が考えつかなかったから。

ただ、それだけである。

それはともかく、私が魔術を放つと、打ち込んだ杭に沿って堤防ができ、川の流路と川底が確定していく。川の水は、流れたままの状態で、川上付近から順に造成されていく様子は、見ていて圧巻である。ついでにに村の北側には、せり出している山肌に沿って濠が造成されていく。濠の幅は約10mで、深さは川の水面に合わせているため、一番深い所で15mちかくある。また、どうも西側の方が標高が高いらしく、濠を流れる水は、西から東へと流れている。

ちなみにここまでの造成作業は、魔術を発動させてから終了するまで1時間くらいかかっていた。私が行使した魔術の中では、単位時間当たり一番長いのではなかろうか。

しっかりと調べているわけではないが・・・・・・。


まあ、いい。


今回は大規模かつ、広範囲に及んでいたため、結構な量の魔力が吸い取られていく。なお、魔術の行使が終了するまでの時間、ずっと吸い取られていた。

今の私の魔力の総量から考えると、だいたい半分くらいを使っただけで済んだ計算である。

しかし私は回復量はアホみたいに高く、ずっと吸い取られていた約1時間の間少しずつ回復してきていた。なお、最初は回復量よりも使用する魔力量の方が1割程度多かったが、30分もしないうちに回復量の方が多くなっていく。そして、最終的には回復しながら魔力の総量が激増していく結果になる。

この現象は、とあるスキルの影響だ。

そのあたりの事は、ステータス画面を視なくても(今は視る事すらできないし、あるかどうかも知らないが)感覚で理解できるのだ。この感覚は、(私の感覚で)魔術師にとっては当たり前の事であるのだが、この世界の魔術師たちにとって、それが常識なのかどうかは知らない。


次は、3本の街道の整備だね。


「街道の整備ですが、ただ鎚を押し固めただけでいいのか、それとも石畳みたいなモノを敷いていくのか、どっちですか?」


私は、街道を造成していくにあたり、一番大事な部分をガイストさんに聞く。

これについては、『後ほど村の中も、街道部分は石畳で整備していく計画なので、新たに造る街道にも石畳を敷いておいてほしい』という事である。なお、石畳を敷いて整備するのは、新しく架ける予定の橋の内側のみで、それよりの外は今まで通りで構わないという事だ。

なお使用する石材は、壁や建物に使われ散る石材なので、勝手に解析してその石材を錬金術で創り出していく。


そうした下準備の後、街道部分を杭に沿って造っていく私。今回は、一気に3本同時に作るのではなく、1本ずつ整備していく事にする。

まずは、街道造成地の穴を埋めながら、細かい砂利を敷き詰めて突き固めていく。なお、穴を埋める範囲は、街道の道路端から2mほどの範囲にしておいた。

その上に土留めとなる石垣を組みながら、順次砂利を敷き詰めては付き固めていく作業を、延々と繰り返していく。こうして、予定されいる街道のGLまで砂利を突き固めた後は、その上に表層となる石材ブロックを並べていく。その後同じ材質の石材で橋を架けたら、1本目の街道の出来上がりである。なお、その先の元の街道に繋げる部分までは、ついでに工事を行っておいた私だ。


丸1日かけて、川の流路変更と村の北側の濠の造成、そして3本の街道整備と橋の架け替えを終了させた私。一応ギルドからの依頼となっているので、微々たる量だが報酬を貰える事になっている。なお、魔物大暴走(スタンピート)の殲滅作業については、途中からの参加にも拘らず、初めから参加していた者たちの倍以上の報酬を受け取ってしまった。


そして、話は最初に戻る。


「まずは今回の魔物大暴走(スタンピート)の原因ですが、北西側の原因は魔素溜まりの暴走でした。そしてこれが、魔素溜まりがあったであろう場所に落ちていたダンジョンコアになります。すでにダンジョンコアになっていましたので、どうしてダンジョンコアになってしまったのかは、残念ながら調査できていません。」


こうして調査隊は出してきたのは、ソフトボール大の7色に輝く球体だった。

これがダンジョンコアか・・・・・。初めて見ました。


「という事は、北西側の原因はすでに排除済みという事でいいのだな?」

「はい。経過観察として、10日間ほど小隊の半分を現地に置いておりますが、昨晩の段階では新たな魔物は発生しておりません。ん青で、こちら側については、終息宣言を出してもいいと思われます。」


北西側の脅威は、これにて一件落着したみたいだ。ダンジョンコアも手に入ったので、今後は村の何処の設置して、人口ダンジョンを作っていくのかという話になると思う。これについては、私たちはノータッチだ。


「次に、北東側についてです。こちらについては、昨日ヒカリ様による魔術によって、入り口付近が崩落しているダンジョンが発見されております。中については、どのような状況になっているのかは解りませんが、現在は崩落した隙間から這い出てくる魔物の処理のため、伝令以外は全員対処に当たっている状況となります。」


その報告を聞いて、会議室内が静まり返った。

そして話し合いの結果、ダンジョンアタックには私達ご主人様とメイドさんが行く事に決まった。

私たちのパーティが、この村の中にいるどの冒険者パーティよりも戦闘力が高いためだ。そうして、突発的ダンジョンアタックが開始される事になったのだ。


その前に、中止となっていた月初の大祭を行ってから行く事で話が付いた。

だって、今日は8月39日であり、明日が月末なのだ。

ダンジョンの外で頑張っている人たちには悪いと思うけど、今回の魔物大暴走(スタンピート)で犠牲になった人たちの供養にもなるしね。ダンジョンのお守りについては、もう2個小隊送る事で話は付いており、つい先ほどその正体が出発していった。


私が造った新しい街道を通ってね。

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