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異世界放浪記~ここは異世界テラフォーリア~  作者: ai-emu
【よこみち】チートな〇〇と万能聖女様(その1)
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(9)テレサ様の事情~マナミ視点~

「【全身走査式病理診断(メディカルチェック)】」


テレサ様を、助け出した翌日。

私はもう一度、テレサ様と侍女様に病理診断魔術魔術をかけて、魔術的に身体に異常はないか全身を隈なくスキャンする。この魔術はすごいよね。怪我は病気の有無はもちろんの事、精神的な不安などもスキャンする事ができる。当然、身長・体重などの、所謂『お・と・め・の・ひ・み・つ』もすべて暴露されるのだが・・・・・。


その結果、魔術的には問題視するほどの怪我は体内にも対外にも確認できななかった。

しかし、あちこちをなぶった影響で、2人とも筋肉がこわばっていたり、まだまだ体内を流れる血液が少ないように見受けられる。失った血液は、自然に任せて増えるのを待つしか方法はないが、こわばった筋肉については、回復魔法で症状を和らげておく。

心臓の疾患の方は、問題もなく完治しているため、この先再発する事はないだろう。

ちなみに、テレサ様が患っていた病気は、心室中隔欠損(VSD)という全先天性心疾患の1つなので、本来は幼少期に完治してしまう病気なのだが、まれにそのままの状態で進行してしまう病気でもある。テレサ様の場合は、軽度から中度の間なので自覚症状はほぼ皆無だったのだが、時々軽度の易疲労性や動悸が見られる程度だった。そのため、無理をしなければ長期間の旅行も大丈夫であり、日常生活も問題なく送れていたのだ。

あとは・・・・・、そうだね、少し精神が少し不安定化しているね。これは、完治しているかどうかが不安になっている感じだから、病人にありがちな精神不安だから問題なし。


その後、問診・触診をして何処かに違和感がないかを確認して、・・・・・・問題なしとなった。

これで、治療完了です。そうそう、触診をする差に裸になってもらっているので、ついでに清拭ですが、体を拭いてもらっています。

侍女のアマルーダさんの方は、体力もすっかり回復してテレサ様を介抱しているが、心臓の疾患があったテレサ様は、ここ数か月間は寝込む事が多かったらしく、そのせいで体力が落ちてしまってる。それに加えて、今回の事故で血も流れてしまったため、未だ完全回復とは程遠い状態だ。


「まだテレサ様の体力が回復していないので、今日のところは無理をせずにここで待機しておいてください。失った血液も半分くらいは回復していますが、まだまだ予断を許さない量ですので、少し歩く程度は問題ないですがなるべく控えてください。

アマルーダさんの方は、血液量は少し少ないですがそれ以外は完治しています。激しく動く事は禁止しますが、日常的なメイド活動は許可を出しておきます。

ただし、お2人たり共にいえる事ですが、まだ再生した皮膚が定着していないので、激しく皮膚をこするような行動は控えてくださいね。せっかく傷もない綺麗な皮膚になったのですから、皮膚を傷つけるような行動は控えましょう。

また、骨折した個所も、今はまだ『正常な状態にひっついているだけ』なので、激しい運動をするとすぐにポキっと折れてしまいます。特にテレサ様は複雑骨折をしていたので、数日間は少し歩く程度なら大丈夫ですがそれ以上は禁止です。あと、何かお聞きしたい事はありますか?」

「あのう・・・・・・。」

「なんでしょうか?テレサ様?」


何やら言い淀んでいるテレサ様。いったい何が聞きたいのか、皆目見当がつかないのだが・・・・。


「え~~~~っとですね。私って、この先成長するのでしょうか?特に、身長と胸が・・・・・。」


ああ、その事ですか・・・・・・。確かにそこらあたりは、女の子には死活問題になりかねませんね。

そうですね・・・・・。


「そうですね。・・・・・体重については、日々の食生活や運動によって増減がありますが、今後は心臓の尊像疾患も完治して元気になるんです。令嬢の運動としてベストなのは、日々のダンスレッスンですね。ダンスは全身運動ですから、体力の増進も兼ねていい運動になりますよ。」

「そうですね。今までは心臓の事もあってダンスは控えていたのですが、今後は、体重管理と体力増進をカンて、ダンスレッスンを頑張っていきます。」

「そうしてください。あと身長については、諦めていただいた方がいいかと。テレサ様の年齢は15歳なので、第2次成長期がそろそろ終わるくらいですからね。今回の事故の影響もあるかもしれませんので、これ以上身長が伸びる事はないと思っておいた方がいいと思います。平均値よりも少し下の165㎝あるので大丈夫かとは思いますよ。

胸については・・・・・やっぱり大きい方がいいですか?」


テレサ様の胸の大きさは、(この世界の平均値よりは小さいが)Bカップの後半である。ちなみに私はCカップの中くらいである。


「そうですね。身長の事は、確かに少し小さいですが、・・・・・・まあこのままでもいいような気がします。しかし胸のサイズについては、もう少し大きくならないかな~~~~っと。そのう・・・・。殿方の多くは、胸の大きな女性を好まれると言いますし。」

「ああ、確かにそんな事はありますね。でも、『ぺちゃパイはステータスだ!』と豪語する殿方もいるみたいですし・・・・・、ね。あまり大きいサイズだと『肩がこる』とも言いますし、これだけはどう変化していくのは不明な点が多いのも事実。あとでマコトにでも、相談してみたらいかがですかな。あの子なら、魔術的な事で相談に乗ってくれるかもしれないですから。」


私は、診断した結果を踏まえて、今後の行動指針を伝えていく。そして、テレサ様の身体管理等の話をしながら、暇な時間を女子トークで潰していく。

特にテレサ様は、複雑骨折していた事に加えて、心臓の病気も抱えていたのだ。大事をとって、数日間はゆっくりとしないといけないが、運動が解禁になったら、今までできなかったことを積極的に行っていってほしいところだ。

あとは・・・・、この先の旅(この問題)については、朝から護衛騎士の隊長のトムソンさんとマコトが何やら話し合っていて、先ほど朝食をかき込んで早馬に乗ってマコトは旅立っていった。予定では、今日の昼過ぎ以降に戻ってくる予定となっている。


「それでは、朝食を食べ終えたら、このテントの中でゆっくりとしていてください。

あと、先ほど護衛騎士の隊長のトムソンさんと話し合った結果、今回は特殊な方法でペンタストに向かいたいと思っています。今日の夕方までには出発できる予定になっています。」


そう言って私はテントから出ていき、手早く2人の朝食を準備して届ける。アマルーダさんは今日から普通のご飯だが、テレサ様は朝食のみ昨日と同じスペシャルなお粥となる。

なお、テレサ様が私ともう少しお話ししたいという事で、私の朝食も一緒に持ってきている。


なお、出発が今日の昼過ぎなのは、マコトの転移魔術で一気にペンタストまで行く予定になっているからだ。転移魔術の特性上、一度術者がその場所に行かないといけないため、出発が昼過ぎから夕方となっているだけである。この先のペンタストまでは、早うめで進んでも半日以上かかるらしいから。

そのため、現在転移魔術が使用出来るマコトが、転移場所の確認を含めテレサ様の事情を知らせる早馬に乗って、ペンタストまで向かっている。お昼くらいにはここに戻ってくる予定なので、その後は転移魔術で一気にペンタストまで転移してしまう予定である。

絶対安静状態であるテレサ様を、なるべく早くペンタストまでお連れしたかった私たちの意見が擦りあった結果である。


お昼を過ぎて小腹がすいた頃、マコトが転移魔術で戻ってきた。

聞くところによると、ペンタストに着いた時間がお昼ちょっと前だったので、向こうでお昼を食べてから戻ってきたそうだ。もともと、そういう予定だったからね。


「これが、頼まれていたもの。向こうの領主様が用意してくれた。あと、領主様のお屋敷の庭に、直接転移できるようにも手配しておいたから、テレサ様の準備が整ったらすぐさま転移で領主様のお屋敷に行くから。」


そう、マコトには、領主様との折衝役を押し付けていた。元々早馬でこちらの様子を認めた手紙を持参していたので、時間もかけずに準備ができたそうだ。予定では、町の門から先は馬車移動だったはずだが、テレサ様の事を考えて直接屋敷内に転移する事を頼み、領主様が了承してくれたらしい。

テレサ様の着替え(マコトが準備してきたモノに入っている)が済んだ後に、修理した馬車に乗り込んでもらう。護衛騎士様たちも、マコトの転移魔術の範囲(範囲というか、馬車に手綱を結わえてもらっている)に入ってもらい・・・・。


「じゃあ、行くよ!【転移】」


一瞬の浮遊感の後、周囲の景色が切り替わる。

転移した先は、何処かのお屋敷の車寄せ。それも、馬車のドアを開けると、目の前には屋敷の正面玄関というドンピシャな位置だ。一発勝負だっただろうに、マコトは頑張ったんだろう。

そしてマコトの話ならば、この屋敷はペンタストの領主邸なんだろう。というか、馬車のドアが開かれた際、ずらっとメイドさんが両サイドに並び、その先には領主様らしき人物が出迎えてくれている。


「ようこそ、ペンタストへ。そして、久しぶりだね、テレサ。元気そうで何よりだ。事故で大怪我したと聞いた時は、もうだめかと諦めていたが、見た感じ傷跡も残さずきれいに治療してもらっているようだから、安心したよ。」

「はい、お久しぶりです。マルコネル兄上・・・・いえ、ペンタスト男爵殿下。」


テレサ様は、アマルーダさんに介添えしてもらいながらも、しっかりと自分の足で馬車から降り立っている。そして、定型文通りの挨拶を交わしていた。


「ここではなんだ。部屋を用意しておいたから、とりあえずはそこでゆっくりと療養する事だ。父上には、私から手紙を出しておいたからな。

あと、君たちの部屋も用意してあるから、しばらくはこの町でゆっくりとしていくといい。異界の来訪者たちよ。後ほど君たち全員には、この世界の住人になるための書類を作成してもらう事になる。」

「ありがとうございます。それで、大変図々しいいお願いなんですが、ボクっ体にお風呂を貸していただけませんでしょうか?無理ならば、町の銭湯へと入浴をしに行ってきますが・・・・。」

「テレサの命の恩人の君たちを無碍に扱ったら、あとで父上と兄上に何を言われるのか解ったモノでもない。風呂ぐらいは、いくらでも入って行ってくれて構わによ。あとは、この町を出立するまではこの屋敷で暮らすといい。そしてどうか、テレサのそばにいてやってほしい。」

「ありがとうございます、男爵様のお心遣いに感謝いたします。」


さすが、ヒカリちゃんの家で働いていた事があるね、・・・・・マコトは。こういった場所での挨拶の仕方と、自分たちの要望の仕方を心得ている。

その後、それぞれ用意していただいた部屋(というか、男爵邸の離れで、テレサ様も同じ離れに部屋がある)に案内され、滞在中は、この離れを自由に使ってもいいと男爵様からの言質を頂いている。なお、食事とお風呂だけは、本宅の方でいただく事になっている。

さて、早速ですがお風呂に行きましょうか。


「あのう、マナミ様?私もお風呂に入ってもいいのでしょうか?私も、前の町から5日間ほどお風呂に入っていないので、できるのなら入りたいのですが・・・・・。」


お風呂に行こうとしていたところに、ゆったりとしたソファーに座っていたテレサ様から、お風呂に行きたいと嘆願されてしまった。私は言葉に困ってしまい、一緒に治療を施したマコトの方を見る。


「・・・・そうだね。アマルーダさんもだけど、数日間はまだ皮膚がしっかりしていないと思うので、体をゴシゴシと洗うのは控えた方がいい。だけど、入浴は血行を促進するからね。入浴自体は推奨するよ。体を洗う際は、優しくなでる程度にしてくださいね。」


マコトのこの回答に、花の咲くような笑顔を向けてくれたテレサ様。無理ならば仕方ないと諦めれるが、やっぱり入ってゆったりまったりしたいんだろう。

そして、ここのメイドさんの案内してもらって、お風呂場へと向かう私たち一行。

数十日ぶりのお風呂を堪能した後、私たちは男爵邸の応接間で、この世界の住民になるための手続きを行っていく。いろいろと書類を書いて、ここペンタストの市民証を手に入れる事に成功した私たち4人。なお、私たちの身元引受人は、(テレサ様たってのお願いで)テレサ様が身元引受人の名前に登録されている。

何故か私たち・・・・・というか、私に懐いてしまっているテレサ様である。

ただ、心臓の病気と事故による怪我を医療しただけなのにね。

心臓の方は、気まぐれのついで仕事だとは、この懐き具合だと、・・・・・・口が裂けても言えないよね。


まあ、いいや。


その後は、いい時間になっているのですぐさま夕食を頂く事になった。冒険者ギルドなどの登録自体は、明日に行う事にして、きょうんところはこのままお休みである。私たちも、結構疲れがたまっているからね。

なお、テレサ様とアマルーダさんの夕方の診察は、お風呂に入っている時に行っており、あと数日間は安静にしておくように言いつけてある。


あと、明日以降の診察は、緊急時を除いて今日のように、お風呂に入る際に行う事になっている。診察でもお風呂でも、どうせ裸になるわけだから、同時に行ってしまえという話に落ち着いた。

ちなみに私たち4人は、ペンタストに到着した段階で、テレサ様の兄上であるこの町の領主・マルコネル様から正式に平民(異世界人)の身分を得ている。

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