始めるための活動内容決め
「改めて、私は山科 杏子。気軽にキョウコって読んで欲しいな」
どこか満足した顔で話す暴力少女こと、キョウコ。何でこんなに自慢気なのでしょう。腹立つわー。
「どうも、大和 恭典です。キョウスケでいいです…、はい。お願いします」
「なんでそんな敬語っぽいのよ。もっとフランク?にいこうじゃないの」
視線をそらし、乾いた笑いをだすキョウスケ。
「にしてもすごいね、ここ。世界征服を目論む結社の秘密基地みたい!」
キョウコは部屋の内部を小さな子供のごとく駆け回る。
「でも、なんか殺風景なのよねー。どうしたらいいものか」
さっきからコイツの言葉遣いが変な気がするんだけど、何なんだろう。
「そうだ、模様替えついでにそれっぽい組織作ってみようよ!」
「いや、みようよ!、じゃねえよ。なにを話勝手に進めてるの!?ねぇ!」
「きゃっ!キョウスケ君こわーい」
「きゃ、じゃねーよ。さんざん人をボコっといてよく言うよ!」
コイツと話してたら胃に穴があきそうでつらい。
「まーまー、楽しくいこうじゃない。ね、キョウスケ」
笑って誤魔化すかのようにキョウコがなだめる。
「楽しく、楽しく……ね」
「……!」
その笑みにキョウスケはひどく恐れ。ひどく惹かれ。そして、ひどくワクワクした。
「そうだねー。やる内容としては……」
先ほどとはうって変わって無邪気そうな笑みでこう言った。
「何でも屋とかどう?」