始めるための加入者
くそぅ……。足がしびれてきた……、というかもう崩したい。ん?顔がアザだらけ?ボコボコにされたんだよ。
キョウスケは新たに作った扉に向かい、少し離れたところで正座をしていた。というかさせられていた。
「ふー、助かったわー。すごいねー、ここ」
扉から出てきた少女はスッキリした顔でキョウスケに向けて言う。
「もう許してください、まじで」
「仕方ないね。トイレまで借りたし、面白そうな所に連れてきてもらったしね」
キョウスケが向かっていた扉とはトイレであり、この少女━━外に出たときに出会った少女に命令され新造したものである。
「あんなとこで野ションしてる方が悪いんだよ……」
「ああ!?」
キョウスケの溢した小さな一言に少女はしっかり反応し、胸ぐらをつかみあげる。
「すいません、ホント許してください」
「はぁ、本当に仕方ないわね。条件付きで許したげる」
「何をすれば?」
キョウスケはおそるおそる少女に尋ねる。
「私をこの秘密基地の一員にしなさい!」
「は?」
その突然な条件におかしな声をあげる。
「ここに居座らせろってこと。どーゆーあんだすた?」
「うーん……」
首をひねるキョウスケに対し、語気を強め少女は再度口を開く。
「するか!しないか!殺されるか!どっち!?」
ポキポキと指をならしキョウスケを脅す少女。
「せめて二択でお願いします!」