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秘密基地の何でも屋  作者: 姫元 元樹 
始めるための行動
4/15

始めるための準備2

「さてさて、続けてみますか」


場所は再度変わり、公園の箱を見つけたところに戻ってきた。


キョウスケは手元の箱の中から一式紙を取り出し、そのばにその場に座りこむ。


「まずまず、何をすればいいのかいね、っと」


取り出した紙の一枚目━━正確には、名前を書いた時に順番がバラバラになってしまっているので、一番上にあった紙を読んでいく。


「のはともかく、こんなに大きかったっけ、この植垣」


きっと気のせいだろうけど。気のせいだな。気のせいだよね?


首をかしげて目の前の植垣に疑心をむける。


「と、ともかく、この紙にはえーと。運良く一番目を引いたか」


『1.初めての入り口づくり


まずは、利き手利き耳利き足利き目利き指、どこでもいいからあなたの好きな部分、もしくはここでなら安定しそうと思う部分を意識いてください。


そして、この紙にあなた自身の体液である、唾液血液リンパ液消化液白濁色の液等何でもいいので一直線に指でいて引いてください。


その後、あなた自身の名前を声に出し、「私が使用者である」と声におっしゃって下さい。


最後に、「我、ここに新たに生まれた王である」と大きな声で言って下さい。


2.初めての入り口づくり~part 2~に続く』


と、字面だと最後以外まともに見える文もここまで丸い字でキャピキャピした感じにデコられて書かれていると、すごく腹が立つな、おい。


「で、手順通りにいくと」


体をいしきして。


「次に体液で線を引く」


べ、と舌をだして右手親指をなめる。


その指で紙の真ん中辺りに横一直線に引く。


そして、こう言うのか……。


「私が使用者である」


突然、体が光に包まれる。


え?なにこれ怖いんですけど。え?ええ!?


突然の出来事に驚き戸惑うキョウスケ。自身の体の異常の出所を確かめるように全身をみまわす。


次第に右手の甲に光が集まり、収束していく。そこにはただの円が描かれ、体の中に溶けるように消えていった。


「我、ここに新たに生まれた王である!」


と、叫んだ。


正直、周りの視線が痛い。そりゃそうでしょ、散歩している他の人もいるわけで。


と、ともかく、二枚目だ二枚目!


そう思い直し、続きを探す。


「これだな。えーと」


『2.初めての入り口づくり~part 2~


叫びました?叫んだ方はAへ、叫んでいない方はBへ。








A.こちらを見ているということは叫んだんですね!うわー恥ずかしいー。中二丸出しじゃないですかーヤダー。』


「余計なお世話だよ!ってかそっちが指示したんじゃねえか!」


紙を地面に叩きつけながらツッコミをいれる。


くっっそムカつくなおい!書いたやつを殴りたい。


「ちなみにBは…」


『B.ええー、叫んでいないんですかー。ノリ悪いですよー。たまには叫ばないとストレスとかたまっちゃいますよ。


以上でーす。』


うっっぜぇぇぇ!なにこれ!本気で頭にくるわ!というか、二枚目いらねーだろ。悪ふざけにも程があるわ!


「途中まですげえと思ったおれのこころを返せ!」


それこそ、この紙のせいでストレスマッハだよ!


「ん?最後に、まだなにか書いてる…」


『p.s.

そうそう、忘れてたけど、これで入り口が「見える」からあとはお好きにどうぞ。


箱が置いてあったところをよく探ってね


残りの紙は名簿と、細かい説明だけど、読んでおいて損は無い程度だから気にしなくて大丈夫だよー。

それとp.s.って初めて使ったー。』


「いや、もうツッコム気力がでねぇよ」


ひとまずの作業は完了でいいのかな、これで……。

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