#008:ゲームのリアリティ
リアルを売りにしているという設定、どの作品でもきれいなグラフィックと多数のスキルがあるというものばかり。
グラフィック、視覚情報がリアルさに与える影響は大きいだろう。
しかし、スキルが多ければリアルというのは疑問に思う。
具体的なスキル名称が出てくること無く、ただ数が多いとか、千を超えるスキルというだけ。
どれだけ細分化されているか想像するしかないのだが、千を超えるスキルがあるゲームなんてTRPGでもまず見ない。
そしてスキルが多ければリアルということも無い。TRPGならプレイアビリティが悪くなる要因。
TRPGでなくても複雑化することには変わりなく、ライトプレーヤーは離れることになるのではないか?
キャラの動作、VRMMOと設定してあるのなら何も問題はない。
現在あるようなMMOではどうだろう。敵によって攻撃モーションを変えるとかできるのだろうか?
地面を這う虫や頭上に浮いている鳥、どちらにも同じ「武器を腰の辺りで横に振るモーション」でダメージが発生するというのは、現在リアルをうたっているゲームで当たり前のように見られる。
最近のゲームではダメージ計算が対PCと対Mobで違うものが見られる。同じ計算式だが、補正用係数で調節されている?
PCとMobで同じレベルでも強さが大きく違う。
こういった違いがあってもリアルと言っていいのだろうか?
ターン&コマンド式の戦闘が誰にでもエンディングまでたどり着けると約束し、リアルから遠ざかった。
しかし、このことが能力を補い合うパーティーを結成するというリアルを呼び込むことになる。
キャラごとに1ターンの長さが違う個別ターン制もシステム的な面白さだけでなく、リアルを演出するために一役買っている。
ゲームなのだから、面白いことが第一。面白さを演出するためにどこをリアルにして、どこを簡略するのか、主人公になれなかったその他大勢のキャラでも面白いと感じて遊び続けてくれるゲームデザインを考えてもらいたい。
主人公が“有利になる”または“不利にならない”ためのリアルしか見ないというのは・・・。