#015:リサイクル
壊れた金属器を無料で貰う作品をみた、感想を見ても突っ込みを入れる人もいない。
鉱石からインゴットを作るより、溶かして再利用したほうが楽だと思うのだが、その世界では違うのだろうか? 鉱石がいつまでも採れるという保証も無い、廃坑があるというなら枯渇やコスト面での問題が発生したりするのだろう。
ガラスも溶かして再利用が可能な資源、ガラスとはっきり名前の出てくる作品は少ないが、ポーションや窓等にはガラスっぽいものが使用されていたりする。
それらの物がリサイクルされているのかどうかは書かれている作品を見ない。
おがくずも資源。そのままで緩衝材や断熱材として使用が可能。現代でも海老がおがくずと一緒に箱詰めされて輸送されたりする。
中世ヨーロッパ風なら紙も無いか高価なもの、火を起こすたびに消費できるものではない。その代用品として利用されることもあるだろう。おがくずでなくてはならないものではないが、廃棄することが当たり前の無価値なものでもない。
布製品も形を変えることで再利用されていく。特に日本の着物は立体的にはなっていないために様々なものへ形を変えていく。
再利用による質の低下は避けられないが、命を預けるようなものでなければ低価格製品として出回っていてもおかしくない。
ゲームとなると、これらの事情は変わってくる。
修復できるかは耐久値ひとつで管理し、分解合成によるリサイクル。一度出来た強い装備はそれ以上の装備が出るまで使い続けられる。
耐久値を回復させていれば装備が壊れて使えなくなることはなく、その装備を作り出すためにいくつもの装備が破壊されて消えていく。
強化失敗による破損を防ぐ課金アイテム、成功率上昇の課金アイテムが売られる。これらを使って出来た強化成功品を商品として並べる人もいる。
MMOではPC間のリソースのやり取りを引き出すように設定されているために、リアルとは違う物流が出来上がる。
何が出来て何が出来ないのか、リアルなVRゲームとVRゲーム風異世界で似ていても違ってくる。
なんとなくで済ますのではなく、その世界の技術力や資源のことも考えた上で設定して欲しい。