#013:インターフェース
いくつかのゲームやアニメ、小説に出てくるアイテム。リアルでも研究がされている、ブレイン・コンピュータ・インターフェース。
なろうの作品では決まって、リアルの体が動かないように信号を遮断する機能まで付いている。
それゆえに、デスゲームが始まっても自ら外すことが出来ない、抜け出せないと繋がる。
こんなアイテムは発売されることは無いだろう。
なぜなら、「ログアウトできないオフラインのVR世界」は死につながり、どんなに屈強な人でも無力化できる「その世界」を作り出す人が現れるのは時間の問題。
テレビゲームが出始めた頃、操作と一緒にリアルの体も動くなんてこともよくあった、VR技術においても同じことが言えるのではないだろうか。
リアルの体を動かさずにアバターを操作することと、インターフェースがリアルの体を制御するのは、どちらが簡単なことなのか。
実際にデスゲームが始まったとしても、解決にはそれほど時間はかからない。
一般に売り出すこの商品に施されるEMP対策は無いといってもいいだろう。
電磁波を使い一瞬でインターフェースを壊すことが出来るとなれば、自衛隊や大学、病院などが協力を拒むことは無い。
その一瞬でインターフェースが脳を焼ききるほどの出力を持っていることも無い。
電磁波を生み出す装置の大きさが持ち運び出来ないのなら、スタンガンでもかまわないし、防水していないのなら、水に浸けてもいい。
生活防水や雷サージ対策はされてるかもしれないが、精密な電子機器ほど簡単に機能停止させることが出来る。
よく見かけるフルフェイスのヘルメットタイプのインターフェースの場合、数ヶ月も被ったままになるようなら安全に破壊できる方法を考えるだろう。
病気の発生を完全に防ぐことは出来ないだろうし、治療することも難しい。
頭とインターフェースの間に処置可能な隙間があるのか、あったとしても薬や治療器具による誤作動を考えなければならない。
無事にデスゲームが終わっても、リアルの頭皮や顔が病気でボロボロの状態では社会復帰も難しい。
ゲームの内外で会話が出来なければ、本人の同意無しで処置することになる。
取り扱い次第で死者を出しかねないフルダイブ技術、そのインターフェースに安全装置が無いなんてことは無いだろう。