1 (元)公務員は収監中!
アルセリオス王国には“王国の首狩り”として大陸に名を轟かせる処刑人がいた。
その名はオズワルド・アルベイン。仕事をクビになり噴水で呆けているこの男が、かの“王国の首狩り”である。
「どうしようか…仕事が無くなってしまった…」
この世に生を受け27年。首を狩り、国を良くする方法ばかり考えていたこの男は旅の出方と言うものを知らなかった。
(何を準備すればいいのだろうか…とりあえず剣さえあれば充分か?―――だめだ…1人では埒が明かん。しょうがない。あいつに頼るか…俺の数少ない友人に。)
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「ここに来るのは久しぶりだな。」
オズワルドが来たのは地下牢だった。
劣悪な環境の中、大抵の囚人達が朦朧としているなかで一人、元気そうに粗末な飯を食ってる奴がいる。
「久しぶりだな、セラ。」
「んっ、んん。この声は、オズくんじゃないすか!久しぶりっすね〜」
こいつの名前はセラ。平民出身の(元)拷問官だ。加虐に対して興奮を得るらしく、過度な拷問により拷問する対象を何人も死なせてしまい収監された。
元々職場が近く、俺の友人でもあったやつだ。
「何しに来たんすか?まさか!!!私の首落とすんすか?ひぇ〜こえぇ〜」
「下手な演技はやめろ。今日はお前を買おうと思ってな。」
アルベイン王国では囚人は高額だが金を払えば買える仕組みだ。もっとも大金を払ってまで囚人を買うやつなんていないわけだが。
「え…オズくん遂に私をペットとして買う気すか///」
「さっきも言ったろ。下手な芝居はやめろ。実はな………………」
「アッハハハハ仕事、ふぅ~クビになったんすか。そんで旅とか笑うしかないっすよ。」
「そんな笑うかよ。それで1人じゃ埒が明かないが知り合いにお前しかいなくてな。」
「なるほど…いいっすよ。た〜だ〜優しく買ってくださいよ、ご主人様♡」
「3度目だ。下手な芝居はやめろ。」
こうして俺はこれまでの給料の半分を使いセラを買った。本人も久々に外に出れて気分が上がっているようだ。
「そんで私達2人で旅に出るんすか?」
「いや、もう1人誘おうと思っててな。」
「?」
「とりあえず町の酒場まで行くぞ。」
「了解〜す。」
オズワルドは1人目の仲間をゲットした。




