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三月は藍玉(七)
阿久愛は洗面台の前で身体を拭き、パジャマを着、髪を乾かすところでも毬鈴はずっと横にいた。なんか思い詰めているように黙ったまま。
「黙ったまま横にいられると、気持ち悪いんだけど。」
「喋るとうるさいんでしょ?」
「…うん。」
「…今日、一緒に寝てもいい?」
「…しょうがないなぁ。」
実はそうして欲しいのは阿久愛の方だった。怨念カレーの夜は、毬鈴に添い寝してもらうのが癖になっていた。妹もまた姉を放ってはおけなかった。
阿久愛は洗面台の前で身体を拭き、パジャマを着、髪を乾かすところでも毬鈴はずっと横にいた。なんか思い詰めているように黙ったまま。
「黙ったまま横にいられると、気持ち悪いんだけど。」
「喋るとうるさいんでしょ?」
「…うん。」
「…今日、一緒に寝てもいい?」
「…しょうがないなぁ。」
実はそうして欲しいのは阿久愛の方だった。怨念カレーの夜は、毬鈴に添い寝してもらうのが癖になっていた。妹もまた姉を放ってはおけなかった。
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