表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/129

三月は藍玉(三)

ある日のこと、阿久愛は落ち込んでいた。気持ちが落ち込めば落ち込むほど、阿久愛は料理に励むのだった。この日も、帰りが遅い父母のため、カレーを念入りに作っていた。阿久愛がひときわ落ち込んだときに丁寧に丹念に作るカレーは家族の間では「怨念カレー」と呼ばれていた。

阿久愛はモノも言わずに黙々と粛々とカレーを作る。肉を、野菜を、丁寧に細かく切る。

「話してよ。またなんかあったんでしょ?」

無邪気な調子で話しかける毬鈴を阿久愛は無視して、玉葱のみじん切りを続ける。かなり細かく刻んでいる。早いスピードで、まな板を打つ包丁の音が強めに聞こえる。毬鈴は指折り百まで数える。

「ねぇー。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ