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夢の中で

あれっ俺って何してたんだっけ?

森で何かしていたような…

そんなわけないかここ自習室だし。

寝落ちしていたみたいだ気を取り直して勉強しよう。

俺は今大学受験に向け必死に勉強中だ。

家に帰るとアニメやゲームをして遊んでしまうため塾の自習室でこもって勉強してる。

四月の模試を受けて志望校がE判定だったことから今までサボって来た分を埋めるため頑張っている。

ゲームとかアニメとか昔(と言っても一年前ぐらいだが)はたくさん見ていたのだがそんな余裕もなくなってしまい今は勉強しかしていない。

現実逃避で地球がなくなればいいとおもうようにまでなってしまった。

隣の子可愛いなぁ…

違う違う数学やんないと

そんな変なことを考えていると


「大輔そろそろ帰ろうぜ」


そう話しかけて来たのは同じ学校のクラスメイト。

名前は古谷 浩介。

結構イケメンで頭もいい。

こいつといるとなんだか楽しいのでいつもつるんでいる。

壁にかかっている時計を見てみるともう9時半を回っていた。

今日は疲れたから帰ろうかな。

まあ、寝てた記憶しかないけど 笑


「おう、そうだな帰ろうぜ」


それから帰る準備をして家を出た。

ちなみに俺の名前は村上 大輔。

特に特徴もない普通の高校生だ。

頭も運動能力も平均的で唯一テニスを部活を頑張ってやっていたが三年になって最後の試合を終え て引退した。

加えるなら昔は厨二病を拗らせていて、眼帯を買って家で妄想に浸っていたことまである。

流石に高校入学してからは恥ずかしくなってやめたが。


俺の家から塾までは徒歩10分位でわりと近く浩介とも途中まで一緒なのでいつも帰りは一緒だ。

浩介と女の子の好みについて熱く語り合っていたが分かれる交差点が来たので別れた。

別れてすぐ家がある右の方へ曲がった。

右へ曲がると右手には広めの公園、左には住宅街が広がっている。

それは唐突だった、またまたとしか言いようがない。

草むらに社会人のOLらしき人が中肉中背の男に押し倒されるのを目撃してしまったのだ。

ヤベーもん見ちゃったな…

参ったどうしようか助け呼ぼうかな?

見て見ぬ振りして逃げようかな?

その時ふと女性と目があった、いやあってしまった。

気づくと俺は走り出していて、その男を殴っていた。

正義とかではないただ気づいたらやっていたのだ。

不意をつかれた男は唖然としていたがすぐに我に帰り俺を押しのけ逃走しようとした。

体に似合わないすごい力で押され俺はころんだ。

その時、すごい衝撃が頭に走る。

目の前で火花が散っている。

痛む頭を抑えつつそっちの方を見てみるとコンクリートで出来た階段が血に染まっていた。

頭をコンクリの角にぶつけてしまったようだ。

目の前が血で染まっていく。

痛い、痛すぎる、動けない、意識飛びそう…

おれこのまましぬのかな…

せめて彼女と付き合ってイチャイチャしてから死ぬなら死にたい。

襲われている女性を助けようとして転んで死んだビミョーな死に方だな。

まあ女性が助かったならいいや。

薄れゆく意識の中で最後に見たのは今にも泣きそうな女性の顔だった。


ああそうか俺は死んで新しく生まれ変わったのか。

記憶が戻った今俺は自分が所謂ゴブリンというものになったことがわかった。


意識が覚醒し目を開けてみると彼女が心配そうにこちらを覗き込んでいた。


「おはよう」


俺がそう言うと彼女は最初びっくりした顔をし、いろんな感情を含んだ顔で俺に抱きついて来た。



やられた、意識飛んだ。

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