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第八章

 2人は、教会を出て少し歩きながら話をしていた。


「リアム君は、私達が魔法を使えることやキキーモラだって知ってたの?」


「うん!ついこの間ね~お兄ちゃんの手紙に書いてあったんだ!魔法もキキーモラのことも教えてもらったよーあと外の世界のことも!空にある島や甘いお菓子がいっぱいある村やこの村で見たことないものがいーっぱいあるんだって!僕もお兄ちゃんのように早く外の世界を見てみたいなぁ~」


 神父様の話を聞いた時 リアムが、まるで知っていたかのように返事や話をしていたので、疑問に思い 聞いてみるとどうやらお兄さんからの手紙で知っていたらしい。


 お兄さんで思い出したのか 身振り手振りで、外のことを楽しそうに話をしているリアムを見るとこっちまで楽しくなってくる。


 リアムのお兄さんは、いたずらが大好きで結構やんちゃな人だった。その為か家族は少し手を焼いていたらしいが、リアムにとっては憧れのお兄さんだそうだ。


 今でもやんちゃをしているのかは分からないが、見習いの商人として働いているらしい。


「そっかぁー私も外の世界行って見たいなぁ~」


「やっぱりシェリーちゃんもそう思うよね!きっと楽しいことがいーっぱい!外の世界に広がってるんだよー!今はまだ、行けないけれど・・・そうだ!今度秘密基地行こうよー美味しい物持ち寄って それもきっと楽しいよ」


「うん!今度秘密基地行こうね!そうだリアム君この間水汲み手伝ってくれたお礼にクッキー作ってきたんだ~本当にありがとうね」


 秘密基地・・・私が前世を思い出す前リアムと一緒に偶然見つけた神秘的な場所。

村の皆には内緒で、時々リアムとその場所にこっそり出かけていた。

 そこには大きな木の下に小さな泉があり、キラキラと光り輝く丸い玉や結晶が宙に浮いており、イクティスやリスに角が生えた小さな動物達が楽しそうに動き回っている場所である


「わぁーありがとう!シェリーちゃんの手作り?美味しそー。ねぇ今食べていい?」


ガサガサとラッピングされていた袋の中を開けると星型のクッキーが入っていた。


「うん!口に合うか分からないけれど・・・」


 口に合うかシェリーは心配だったが、どうやら杞憂に終わったらしく

袋に入っていたクッキーを取り出しては「美味しい!」といってリアムは、いっぱいあったクッキーを残さず

平らげていった。


「美味しかった!シェリーちゃんは料理上手なんだね!中に入ってのってチェリの実かな?甘くて美味しかったよ!」


「えへへ~口にあってよかったーうん!クッキーの中にチェリの実をすり潰して入れてみたんだー」


 チェリの実とはいわゆる木苺みたいなものだ。普通は、そのままで食べるが、ジャムにしたら美味しかったので、クッキーの生地に混ぜ込んでみたのだ。


「そうなんだー!ねぇ・・・また作ってもらってもいい?また食べたいなぁー」


「もちろんいいよー今度秘密基地行くときにでも作ってくるねー」


「本当ありがとう!秘密基地楽しみにしてるねー!」


 本当に楽しみに待っているようにリアムは、嬉しそうに顔を緩ませていた。

そして日が段々と暮れていき「またねー!」と話して互いの家に帰っていく


 シェリーが家に帰ると母の声が聞こえてきた

「晩御飯出来てるわよー手洗ってきなさいー」と声がして返事をするとテーブルの上に黒く焦げた夕飯があった

(あー帰ってくるの遅すぎた・・・)と思い肩を落としながら心の中で小さく溜息をついた

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