第七章
「し‥神父様…珍しいってどういうことですか?」
「ああ シェリーは知らなかったのですね?時期にわかることですが…リオールの民 この村の者はキキーモラという種族なんです。」
「キキーモラ・・・」
そう小さくつぶやく私にリアムが話し出す
「僕達は強い魔力を兼ね備えてるんだって、村の皆は魔法なんて使ってないし・・僕たちは10歳にならないと魔力が覚醒しないから魔法はまだ使えないけどね」
「キキーモラは・・・その強い魔力で複数の魔法を陣も詠唱もなしに いともたやすく使うそうです。人は精霊の加護がなければを魔法は使えませんから・・だから村の外に出るときが来たら 陣も詠唱もなしに魔法を使わないようにしてください。」
シェリーとリアムの目線に合わせながら真剣に言葉を選びながら話した。
2人とも他の子たちに比べたら大人びている所があるが、まだまだ幼い子供
魔法を簡単に使うということは、この子達が戦争に駆り出されたり この村が脅威とみなされ なくなる可能性すらある・・・疎まれることも種族の差別すらあるだろう
今詳しくこの2人に話せば恐怖にかられるかもしれない・・・なら詳しい話はもっとこの子たちが大きくなってからでも遅くはないはずだ
そう考えていると元気よく返事をする2人の声がした。
「「はーい神父様!」」
「神父様・・私達は魔力以外に人と違う事ってあるんですか?」シェリーが首をかしげて神父に問いかける
「そうですね・・私も詳しいことは良く知りませんが・・・見目はあまり私達と変わりませんが、人よりも何百年歳をとらずに過ごすと聞きますね。私よりも後はシェリーの両親に聞いたほうが詳しくわかると思いますよ」
何百年も歳をとらない・・・
ふと考えてみれば村の人たちは見目が若い人が多く・・・老人らしい人は居ないことに気づいた
たまに自分のことを年寄りだと言う人もいるが
見目が全然若く冗談だと思っていたが・・・あながち冗談でもないのかも
「神父様たくさんのお話ありがとうございました!楽しかったです!」
そう言ったリアムに私も神父様にお礼を言う。
「神父様ありがとうございました!色々と勉強になりました!」
「どういたしまして また何かあれば来てくださいね 二人に神のご加護があらんことを」
神父様にお別れをして私たちは教会を後にした。