第十九話
「本当に良かったんですか 余所者を村に入れるだなんて…」1人の青年が心配そうに長老へ声を掛ける。
長老は、ゆっくりと目を開けて声をするほうへ目を向けると
何処か自分に良く似ている青年がこちらの反応をじっと待っていた。
ゆっくりと上半身を起こし一呼吸置いて「・・・仕方あるまい・・皆がそれを望んでおる。それに閉鎖的なのは事実出しの」
長老は、小さなローテーブルの上に置いてある手紙を静かに見ていた。
「ですが父さん・・・」青年は目の前にいる父に複雑そうな顔をして見ている。
「何 心配せずとも大丈夫だろう・・・あやつの知り合いならば問題はあるまいて」
「だと良いんですが・・・」
事の発端は数日前に遡る
一羽の白い梟が、教会に手紙を運んだのが始まりだった。
この村で文字が読める人は、教会にいる神父と長老とその家族だけだったが、今ではシェリー達も神父のお陰で、文字の読み書きができるようになっていた。
神父は、梟がぶら下げている鞄から1枚の手紙を取り出す。
手紙を届けた梟は、教会にある小さな木で羽を休めながら返事の手紙が来るのを羽を休めながら静かに待っている。
手紙を見ると宛名には長老の名が書いており、神父は長老の下へ手紙を届けに行った。
手紙を受け取った長老は中身を読むと嫌そうな顔をしながら
神父に代筆を頼み数日間手紙のやり取りを行ったそうだ。
その手紙のやり取りの際に村の代表たちを集めた結果
余所者を招き入れるという結果にいたった。
そのことを何処か不満に思っているのが、目の前にいる長老の1人息子だ。
息子は村の掟を重んじているのだろう
(この子はきっと私に似たのだろうな)そう思いながら「何かあれば責任は取る。だから気にするでない」そう息子に話しかけた。
村の外では、馬車を引く商人の後ろに奇妙な格好をした人たちがいた。
森が目の前に近づくと奇妙な格好をした人が、商人へ話しかけた。
「この道であっているのか?森は目の前にあるが・・通れそうな道なんてないぞ」
「大丈夫 すぐ通れますから」そう商人が馬車から降りて、森のほうへ手をかざし何かを唱えている。
その光景を奇妙な格好をした人たちが興味ありげに見ていると
聳え立っていた木々が道を作るように分かれ
気づけば目の前には道ができていた。
「これは・・」
「結界ですよ・・さあ行きましょう」商人がそう声を掛けると商人の後を着いていく。
商人たちが通った道を隠すようにそこにあった道がまた木々で隠れていった。




