模擬戦
「おほん。ええ~、いいですかね、皆さん。これから皆さんの実力を見るために、ちょっとした、模擬戦を行っていただきます」
「はい、ミルクさん!!質問がございます!!」
「ああ、私達はもう仲間ですから、ミルクで結構ですよミエル。で、どうしました?」
「なんで私達は、このような格好なのでしょうか?」
そう、ミエル達4人がいま着ているのは、いわゆるビキニ。簡単に言うと水着だ。4人共スタイルが良いので、とても目の保養になる。ミエルは、全体的にバランスがとれているな。胸も大きく、お尻も丸い。恥ずかしそうに、手で胸を隠している。
「そうっすよ!!新人いびりっすか!?」
シスラも恥ずかしげだ。シスラは、胸も普通にあり、お尻が大きくて、とても良い感じのスタイルだと思う。お尻に水着がくい込んでるのか、それを直す動作がよく見られた。すごく、いい光景だ。
「えっと、つまり、これから濡れるような訓練をするってことですよね?」
サエラは堂々としているが、胸も、お尻も、ものすごい迫力がある。それでスタイルが崩れていないのだから、素晴らしい。俺が見ているのに気がつくと、頬を染めてそっぽを向いた。……可愛い。
「そのような訓練、聞いたことがないのですが……」
シゼルは、この中で誰よりも恥ずかしいのか、必死に腕で身体を隠そうとしている。胸も大きいし、お尻も形が良い。訓練をしているからなのか、腰回りがきゅっと締まっている。健康的でとてもいい。俺をチラッと見ると、さらに顔を赤く染めて、メガネをいじっていた。
「よろしい、お答えしましょう。今回行う模擬戦では、相手の方には水魔法を使っていただきます。もちろん、皆さんが濡れる程度の、威力のない水魔法です。ですので、濡れてしまうのは避けられません!!ですから、ご主人様に濡れても良い服装は無いかとお聞きして、私とミズキが、その衣装を作ったというわけです!!えっへん!!」
ミルクは、胸を張った。豊満な、その爆乳が揺れる。ミルクが言った通り、デザインや布の切り出しをミルクが、ミズキが裁縫を担当して作っている。そう言えば、ミルクは皆の採寸をしてもいないのに、水着がある程度ぴったりらしい。無駄に優れた目を持っているな、ミルク。
「なるほど。でもなんでこんな、布地が少ないのでしょうか?……は、恥ずかしいです」
「まぁ、いいじゃないですか。買った布も、少なくてすみましたし。なによりエロい!!それで、ご主人様の性欲を高め……。おっと、違った。むしろ、動きやすく。鎧を着ていない、素の実力が出せるというもの。存分に動いて下さい。揺れる乳、振られるお尻、ご主人様も高ぶりますよ!!」
「なんか、聞き逃せない言葉が駄々漏れなんっすけど……」
4人が俺の方を見る。全員が顔を赤く染めて、もじもじしていた。ミルクめ、本当に高ぶってきてしまったぞ!!
「シャラップ!!まぁ、模擬戦を始めたら、皆さんはそんな余裕がなくなりますよ。……今回の模擬戦相手を、ご紹介しましょう!!我が軍団のマスターニンジャ!!ミズキ!!!!」
「うん、よろしくな」
スッと、どこからかミズキが現れる。演出にも、気を使っているんだな。
「ニンジャ?ニンジャって何ですか、シスラ?」
「いや、自分も初めて聞くっすね。何かの、職業でしょうか?」
「ふふふ、まぁ、今に分かりますよ皆さん。この模擬戦で、ニンジャとは、どういうものかをね」
「ちょっと待っていただけますか。私達は4人、ミズキさんだけでは、不公平なのでは?」
「ああ、今は仲間だろ。ミズキでいい」
「おおっと、不公平?そう思う必要はありません!!何故ならば!!!!」
瞬間、ミズキが20人に増えた。
「なっ!!!!」
「えっ!!!!」
「嘘っ!!!!」
「あらあら……」
皆、その光景を見て驚いている。ミズキのお陰で、羞恥心にかまっていられなくなったのだろう。もう皆、普通に身体を隠さなくなっていた。……いいね。
「それでは始めましょう!!ルールは簡単!!ここにいる分身ミズキは、攻撃が当たれば消えます!!貴方達は、魔法、武器。何を使ってもOK!!とにかく、20のミズキを減らして下さい。おわれば、そこで終了。おわらなければ、日暮れまでこの模擬戦は続きます!!では、始め!!!!」
20人のミズキが、4人に襲いかかった。
「「「「ひいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」」」」
水に濡れる、4人の悲鳴が響く。うん、濡れた水着も、またいいものだ。
「ミルク、ちょっとこっちに」
「うん、なんでしょう、ご主人様?」
俺は、近づいてきたミルクを膝に乗せ、抱きしめた。
「ご、ご主人様!!これは!!!!」
「うむ、水着を用いた訓練。とても良い発想だった。えらいぞ~、ミルク」
俺は、優しくミルクを撫でる。ミルクは、恍惚としたような表情を浮かべた。
「は、はい!!お褒めいただき、嬉しいです!!!!これからも、頑張ります!!!!」
ミルクは、俺を抱きしめ返し、頬ずりを始めた。
「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!へぶっ!!こんなの、避けられるわけ無いっすよ!!!!」
「きゃぁあ!!!!落ち着いて、シスラ!!よく見て、避け……、へぶん!!!!」
「ミエル様!!きゃあ!!!!なんとかして減らさないと!!って、早すぎて当てられない!!!!」
「皆!!!落ち着いて!!連携しましょう!!私とサエラが、魔法と弓で相手を追い込みます!!シスラとミエル様は、そのミズキを叩いて下さい!!……きゃぶぅ!!!!」
「「「分かりました!!」」」
4人が、水まみれになる音が聞こえる。なんというか、少しの濡れならいいけど、ミズキが容赦なくてまさに模擬戦って感じだなぁ。……頑張れ、4人共。
「ああ~、無理っす!!無理っす!!!!」
「あきらめないで、シスラ!!へぶぅ!!!!」
「す、隙がありません!!きゃあ~!!!!」
「ここまで、差があるとは!!へぶっ!!!!」
結局4人は、一体も減らせずに日暮れまで戦い続けた。ヘトヘトになった4人を、中級回復魔法で回復させたが、とても色っぽい光景になってしまった。上級はまだ、皆には早そうだから今度にしよう。
「中級でこれっすか……」
「上級以上は、いったいどんな……」
シスラとシゼルが、驚愕の目でじっと俺を見ている。ミエルとサエラは、どこか視線が熱っぽい気がするな。あれ、中級ってこんなにだったっけ? もしかして、変な方に威力が上がってる? まさかな。……俺は、現実から目をそむけることにした。
「ふふふ、いけますね。新人を使ってご主人様の性欲を高めよう作戦は、大成功のようです。これは、アリーさんに報告しないとですね」
「もう、あまりマスターを困らせちゃ駄目だよ、ミルク!!」
「ふぃ、フィー姉さん!!ええ、それはもちろん!!ですが、フィー姉さんもご主人様に、あんな事やこんなことをされたいと思いませんか?」
「あんなこと?こんなこと?」
「ええ、例えばですね。ごにょごにょ」
「ええ!!そ、そんなこと……」
フィーは、もじもじしている。
「したいですよね?」
「う、うん」
「では、共に頑張りましょう。ご主人様のために!!可愛がっていただくために!!」
「う、うん!!」
俺の知らないところで、フィーがそっちの方に回ったことを、俺は知る由もなかった。