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召喚魔法で異世界踏破  作者: 北都 流
最終章・最終部 召喚魔法で異世界踏破
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召喚魔法で異世界踏破

「……結論から言うとだけど」

「うん」

「私達は、ベイと一緒にいるために体を完全に魔力に置き換えてベイと契約したわけ。だから今も生きてるけど、子供達の中には、その選択をしなかった子も当然いるわけで」

「うん」

「でも、皆幸せそうにしていたわよ。ベイが王になる時も、進んで協力してくれてたし。というか、あの子達が画策してたことだし」

「えっ?」

「私達の子供って、普通より長生きだったのよね。特に、ベイと皆の子供。フブキもだけど、魔物の特徴を継承して生まれる子って身体の魔力率が高いのよ。だから長生きで、契約も出来るんだけど。だからその過程で何世代も家族を見守ることになるから必然的に種族のまとめ役みたいになって。あとは、パパを王にしよう的な?」

「いや、その発想はおかしい」

「でも、家族たちを任せられるのて尊敬するパパしかいないって言ってたし」

「……」

「そう言われると、引き受けるしかベイにはなかったかな。最終的には、シアとかシュアもおれてたし」


 そういう感じなんだ、俺が王になるの。なんでそこでシアさんとシュアが出てくるのか分からないけど。


「ま、ベイはあの子達の理想の父親を出来てたみたいね」

「……そうか」


 なら良かったのかな。俺は、俺のやれる範囲であの子達に応えてやればいい。それでいいってことか。


「……ところで」

「うん」

「俺達の娘達は、どうなった?」

「……」

「いや、いつ結婚したとか教えておいてもらえると助かるかな。娘の結婚とか、いきなり聞くと心臓に悪そうだから」

「……」

「アリーさん?」

「ベイ」

「はい」

「長生きを選択しなかった子もいるって言ったわよね」

「うん」

「私達の子供ってね、ベイと契約できるくらいには魔力量高いみたいなのよ」

「うん?」

「あれだけパパ大好きって感じだった娘が、それを聞いてどうすると思う?」

「……おいアリー。詳しく説明してもらおうか?」

「……あ~~!!!!謎の魔力妨害電波をキャッチしたわ!!!!通信が乱れる!!!!新しい仲間のリストだけでも送らなければ!!!!映像が!!映像が消えちゃう!!もしもし!!もしも」


 そうわざとらしく言って、アリーを写していた映像が消えた。今、明らかにあっちから切ったな。アリーは、俺に言えない何かを隠している。だが、この事実は考えないほうが良さそうな気がするな。考えても仕方ないとも言う。


「うちの子達にも、困ったもんですね」

「ま、パパが魅力的すぎるからな」

「ですね」


 そう言われると凄く照れるのですが。そう思っていると、紙が一枚空中に出現した。これが新しい仲間のリストか。


「フブキ、このリストの人の居所って分かるか?」

「はい。おそらく全員が種族の代表拠点にいるでしょう」

「そうか」


 俺は、魔力で世界を探る。すると、都市部らしきところが大雑把にだが分かった。


「さて、じゃあ行くか」


 周囲を見渡す。そこには、フィー、レム、ミルク、ミズキ、カヤ、ミエル、シスラ、サエラ、シゼル、シデン、カザネ、ロロ、ジャルク、レーチェ、ローリィ、シリル、シルド、ナギ、ライカ、クオン、ザルシュ、イノ、フブキ。そして、アルティとサリスが俺の腰にいた。


「皆、これから先もよろしくな」

「「「「はい!!!!」」」」


 俺達は歩き出す。2000年後も、俺達は共にいるだろう。そこまでの過程は、具体的には分からない。でも、皆とアリー達と一緒なら、もしかしたら2000年なんてすぐかもしれないな。でも慢心せずに進もうと思う。この幸せを守り抜くために。


「ああ、伝説の100の契約者の中についに私も入れたのですね。この名を授かった時から分かっていたことですが、光栄です」

「えっ、そんなにいるに!?」


 今の召喚王には、未来のことは少ししか分かっていない。だが、やがて彼は、人々をまとめる王となり、この世界の宇宙の果までも踏破した最初の人物となるだろう。その過程で、多くの困難が彼に待ち受けるだろうが、彼の仲間。いや、妻達は、それすら困難だと彼に思わせず跳ね除けさせる実力者ばかり。彼のこれからの人生に、障害となり得るものはないだろう。


「ええ、しかも全員が王に寵愛されたとか」

「なら、私もそうなるんやな。ま、ミルクさんが言うには、元魔王軍の女幹部っていういい属性持ちらしいからな。これは、期待度高いで!!」

「私も、覚悟できてるから」

「私もでしょうか?う、嬉しいです」

「……」

「ライカ、照れてる?」


 この先も彼らの物語は続いていく。そして共に支え合い、未来を描くだろう。悲しむことも時にはあるだろうが、きっと彼らはこの星に平和をもたらし続ける。それが多くの幸せを守り、彼ら自身の幸せにもつながるだろう。これから先も、彼女達は共に歩んでいく。そう、この世最強の召喚王と共に。


 




                             召喚魔法で異世界踏破      完







ご愛読頂きありがとうございます。最後に作品の評価ポイントを入れていただけると嬉しいです。これにて召喚魔法で異世界踏破は終了となります。長々とお付き合い頂きまして、ありがとうございました。

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