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召喚魔法で異世界踏破  作者: 北都 流
第三章・八部 ???? フィー編
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疲労

「ふむ、しかしですね。自然に進化していただくというのも、それはそれで損な気がします」

「というと、私達はどうすれば良いんだ?」

「ローリィさんたちは、全属性属性特化一体化の力を感じておられたと思います。出来れば、あれを次の力の目安としていただきたいですね」

「……あれをか?」

「はい。ローリィさんは、一部分とは言え属性特化一体化に混ざられましたから。あの部分はああなると思います。ですが、他もあれ程のパワーをイメージしてください」

「中々、難しいことを言う」

「それが、最終的には強い力になるはずです。その方が、我々には良いでしょう」

「まぁ、そうだな。妥協するよりは良いか」

「そうです。ロロさん達も、大丈夫ですか?」

「了解」

「クァ~~」


 どうやら、二人共理解できたようだ。


「となると、私達もその外殻を作るとやらをしたほうが良いわけだな」

「はい。そうなりますね」

「……死にそう」

「クァ~~」

「……お主らは、ベイにサポートしてもらえ」


 レーチェが、そう言って目を瞑る。レーチェも、二人が死ぬかも知れないと思ったのか。……全力でサポートしよう。


「私も、出来る限りサポートさせていただきます。創世級になりましたからね。お任せください!!」

「そう言えば、今日はいつもより疲労が少ない気がしますね」

「私のサポートのお陰です。と、言いましても。いつもよりはというだけで、皆さん結構疲労してらっしゃいますから、そこは勘違いなさらないでください。今までよりマシ、ってだけです」

「……なるほど。大きな疲労に身体が身構えていた分、まだ大丈夫と身体が判断してるだけってことですか」

「そういうことです。すぐに眠くなってくると思います。何時も通り」

「そうか。なら、ベッドに行くか」

「……エロいですよご主人様。そのお言葉」

「……皆、添い寝してくれるかな?」

「「「「勿論です!!!!」」」」


 皆が、元気よく返事をしてくれる。 ……言われた通り、ベッドを意識すると、とたんに眠くなって来た気がした。倒れる前に寝よう。そう思い、俺達は寝室へと歩いていった。


「おやすみ、ベイ。皆」

「創世級かぁ」

「レーチェさんは、どう思う?」

「ふむ。それが正しいとすればじゃが、まず新しい迷宮が生まれることはなかろう。そんな力を感じん」

「じゃあ、創世級迷宮から出てくるって方は?」

「それもなかろう。わしみたいに、頭がいいやつはおらん。連中は、協力なんぞもせんじゃろうしな。迷宮が壊れるまでは、出てこれまい」

「じゃあ、ただの勘違いかな?」

「どうじゃろうな。ただ、まだ可能性はある」

「可能性?」

「意図的に創世級迷宮を作る方法じゃ。これは、人類が過去にやっておる。しかし、それは檻を作っただけ。創世級を生み出すとなれば、もうひと手間居るじゃろうな」

「なるほど。それは、阻止しないとだね」

「もう一つある。それは、元から居るものが、創世級並みの力を身につけることじゃ」

「元からいる人が?」

「なぁ、そうじゃろう、アリーよ」

「……さぁ、どうかしらね」


 そう言うと、アリーは笑みを浮かべた。


「ふっ、そうなる可能性が高いということか」

「えっと、つまりベイ君達が?」

「そうじゃな。さて、どうなるか……」


 時の流れは過ぎていく。滅亡の日は、迫りつつある。しかし、未だ敵に抗う力を、ベイ達は持っていると言えない。レーチェは、ベイ達が休んでいる寝室に目を向ける。そして、目を瞑ると少し微笑んだ。


「……お前たちも、寝てきたらどうじゃ?」

「おお~~」

「クァ~~」


 大の字で寝転んだまま、ロロとジャルクが返事をする。


「私が連れて行こう」


 その二人を、何かの黒いアームがわしづかんだ。そして、浮いている胴体部分に二人を乗せる。


「……なんじゃそれは」

「これか?これは、移動式浮遊砲台だ。アーム付きのな」


 そこには、謎の黒い円盤に乗ったローリィが居た。その円盤の両端には、黒い大きな砲銃が付いている。そして、その先に黒いアームが付いていた。


「あれ、出来るようになったんだ。それと、私のデザインと違わない、それ」

「アリーさん、私は、ベイ・アルフェルトと一体になったのだ。その時、この大砲を手に入れた。それが、この円盤に力として作用しているのだ。ゆえに、これに合わせてデザインも変える必要がある。よって、こうなったんだ」

「……まぁ、強そうだし良いわ」

「感謝する」


 そう言うと、ローリィは二人を連れて、器用に円盤で家の中に入っていった。


「……家のドア、大きくて助かったわね」

「ほぼ垂直になっておったがな。入れるもんじゃ」

「……さて、ご飯の支度でもしましょうか」

「ベイ達のために、今から作っておくのか?」

「そうよ」

「……手伝おう」

「あんたが?料理できるの?」

「ふっ、これでも創作料理を研究したこともあったんじゃぞ。任せい」

「あら、頼もしい。それじゃあ、お願いするわ」

「ふふふ、見せてやろう。わしの、玉ねぎの蒸し焼きを」

「……美味しいのかしら?」


 そう言うと、アリーとレーチェ達は、台所へと移動した。



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