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召喚魔法で異世界踏破  作者: 北都 流
第一章・二部 青と赤と魔王軍
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決意

「ま、待ってくれミルク!!は、話せば分かる!!」

「何を言ってるんですか、ご主人様。いつも回復魔法で、私達にあんな刺激をくださるのに。私が、ご主人様に、その快感の恩返しをしないわけにはいきませんよ!!そう、何故なら、その為に得た力なのですから!!!!」


 力の取得理由が一方向に振り切れすぎだろ!! そう言うとミルクは、胸からさらしを外し始めた。


「ちょ、ちょっと待て!?何を!!!?」

「ふふふ、レムも生乳まで触らせてましたからね。ここまでは、まだOKゾーンのはずです」


 目の前でミルクのさらしが全て外された。さらしから解放されたミルクの胸が、より服越しにその重さで服をかき分けてその本当の大きさを晒す。でかい!!!! あまりにもでかい!!!! だがそれだけでなく、思わず見惚れてしまうほどの形と見た目の良さをしている。さらしが外れただけで全部が露出したわけではないが、それでもそのたわみと揺れの織りなす衝撃を前に俺は息を呑まざるおえなかった。


「さぁ、ご主人様……」


 ゆっくりとミルクの顔が近づいてくる。 ……本当に美少女になったな。お陰でそんな顔をされたら、こっちから顔を近づけたくなってしまう。 ……だが、これは罠だ。さっきもミルクが言ったとおり、特大威力の爆弾に今のミルクに触れる行為はなっている。だが、俺の取れる行動は、気をしっかり持つことしか許されていない。これで自分から行こうものなら、受身すら取れずに気絶して倒れるかもしれないからな。やめておこう。


 ゆっくりと、さらしを外したミルクの胸が俺の胸に押し付けられる。一瞬大丈夫かなとも思ったが、それは気のせいであった。


「グギッ!!!?」


 その瞬間、有り得ないほど強大な衝撃が身体に駆け巡っていく。主にその衝撃は、ミルクの素肌部分に触れている部分からほど大きい。わざわざさらしを外したのは、そのためかぁ~~!!!! 


 ミルクがこちらに顔を近づけるたびに、ミルクの乳がたわんで俺の胸に走る衝撃が更にでかくなっていく。俺は、すでにその感覚を耐えるのに精一杯で体を動かすことが出来なくなっていた。これ、気を抜いたらすぐに意識が飛ぶな。堪えるが、未知の感覚に慣れる暇がない俺は、もう限界寸前だった。


「ご主人様、愛してます。はむっ❤」

「むぐっ!!!!」


 ミルクとのキス。 ……そこから先の記憶がない。やたら長時間、唇を合わせあっていた気がする。


 最初以外、俺は気絶していたので嬉しいがなにか釈然としないというのがこの時のキスの感想だった。というか、普通にして欲しかったな。刺激が強すぎる。


 お陰で目が覚めた俺は、自然とミルクの胸に視線が行き続け暫く目が離せなかった。強い刺激を受けすぎると人間ああなるんだな。気づかれないようにしようと俺はチラ見し続けたんだが、ミルクは俺の視線に気づいているのか、やたら胸を俺に向けて強調してきた。主に胸の下で腕組みをして、俺に向かって胸の谷間を見せびらかすように震わせる!! ミルク、恐ろしい子!! 視線がバレて恥ずかしくなった俺は、しばらく手で顔を覆った。


「マスター、お話があります」

「?」


 そんな時、フィーが俺に向かってそう言う。フィーの真面目な声に、なんとか普通の状態を俺は取り戻した。


*****


「なるほど。世界崩壊ねぇ……」


 フィーの話は、魔王軍の魔物が言っていたという世界崩壊の話だった。創世級の魔物達によってこの星は壊れ、生物は死滅する。なんとも唐突過ぎて、すぐに信じろと言うのは、無理がある話だ。だが、事実なら無視しておける話でもない。


「取り敢えず、事実を確かめないことには、なんとも言えないな。俺達でも、分からないものだろうか?」

「魔王は、神魔級でしたよね。今の我々が一体化を行えば、その事実確認をするのに十分な能力があるのではないですか?問題は、後どのくらいその時間が残されているか、ですが」

「レム、その辺はまだ余裕があると思う。事実を確認していた魔王軍が、人間殲滅の期間を計算して行動をしていたはずだ。まだ、それなりの時間が残されていると思うが」


 流石に、破滅が迫るギリギリで戦争をするなんてことはないだろう。戦力を立て直す期間を含めて、時間を残しているはずだ。


「だといいのですが……」

「う~ん、先ずは、この事実確認が先だな。もしこれが事実なら、より強い仲間と力がいる。こんな大事を、子供の俺が国に言っても信じてもらえないだろうしな。今出来るのは、事実確認と戦力増強ぐらいか?」

「我々が、一体化した姿を見せれば信じるのでは?」

「それはそれで問題がある。恐らく、俺の召喚魔法の技術の提供を求められるだろうし。そうすれば魔物狩りが始まり、結果的に俺達が創世級と戦える戦力が減る恐れがある。俺も、自由に動くことができなくなると思っていいだろう。それは、いいことではないな」

「なるほど」


 国というのは、厄介なものだ。となると、備えは自分達でするしか無い訳だが。創世級というのは、実際どれほどの強さなんだろうか。近づいたら死ぬとか、想像出来ない。そんな連中に、生きている間に対抗できるのだろうか。


「まぁ、ともかくやれることをやるしか無い。今日は家に帰って、明日から創世級迷宮を目指して出発しよう。この事実を確認する。まずはそれからだな。皆、今日よりも更にきつい事になるかもしれないが、よろしく頼む」

「「「「「はい!!」」」」


 俺達は、今だ想像すらもつかない危機を前に一致団結した。というか、普通に世界崩壊とか言われても全然現実味がない。だから今の俺達には焦りがなかった。だが、もしこれが本当だったなら。 ……この中の誰一人だって、死なせる気は俺にはない。もしそれが事実でも、皆を守るためなら創世級だろうと俺は倒してみせる。皆とならきっとそれが出来るだろう。そう信じ、俺は自分を奮い立たせた。


*****


 家に帰ると、魔王軍の数が突如として少なくなったという話をノービスから聞いた。まだ残っている魔物もいるらしいが、この分なら殲滅も時間の問題だという話だ。想像以上に大変な戦闘だったが、結果的には、家族が無事だったのでよかった。皆の活躍あってこその平和だよな。俺は、この平和な家族の語らいの時間をくれたことを、心から皆に感謝した。


「ベイ!!」

「アリー、うむっ!?」

「チュッ、チュッ、チュッ」


 夜になるとアリーがやってきて、魔王軍の脅威が減り自由に行動出来る時間がやっと出来たと教えてくれた。そして俺は、アリーには隠さずに創世級の話をしておくべきだと思い、話をした。


「……そんなことが」

「ああ、だから明日からは、創世級迷宮を調べに行くために転移距離を伸ばそうと思う。アリーは、どうする?」

「ふふん、一緒に行くに決まってるでしょ!!大丈夫な日は、朝からくればいいのね!!夫が世界の危機に立ち向かおうとしてるのに、妻が付いて行って支えないなんてあり得ないわ!!」

「アリー」


 俺は、アリーを抱きしめた。アリーも、俺を抱きしめ返してくれる。2人で、暫くそうしていた。う~ん、この幸せのためなら世界ぐらい救える気がする。


「私も、マスターを抱きしめます!!」

「お供します、フィー姉さん!!」

「もう巨体じゃないですから、もちろん私も!!」

「ふむ、では私も……」

「あ、あたしも!!」


 そのまま俺とアリーは、皆にもみくちゃにされた。幸せだ。この幸せを奪う奴は、どんな相手でも許せない。相手がどんなに強くても、迷うことはないだろう。 ……少し重いけど、幸せってこういうものなんだよな。圧迫されて呼吸も苦しくなってきた気がする。そろそろ抱きつく力を緩めて欲しい。特にミルクくん、少し締め過ぎだ。アリーは、キツくならないように俺が守る。ちょ、誰だ今キスしてきたの!! ああ、首筋にも!! 腕周りにも!! ああもう、好きにして!!!! こんな時間が長く続けばいいなと、俺はそう思った。





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