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召喚魔法で異世界踏破  作者: 北都 流
第二章・五部 夏と商家の娘?と
220/632

初めての冒険者ギルド

「…」

「緊張しているのですか、マスター?」

「多少な…」

「ベイさん、ベイさんなら大丈夫です。自信を持って下さい」

「ああ、ありがとう、サエラ」


 と言っても、未知の強者と当たるわけだ。そんな簡単には、緊張は取れてくれない。まぁ、戦闘になればいつもの調子に戻るだろう。俺は、そう思いながら時間が来るまで、アリー達と魔法の研究を進めることにした。サエラが、飲み物を入れてくれたりして、俺達のサポートをしてくれる。この気遣いが有り難い。


「あっ、そろそろシゼルさんと、交代の時間ですね」

「おっ、そうか。ありがとうな、サエラ」

「いえいえ、ベイさん…」


 そう言うとサエラは、俺の耳元に顔を近づけてきた。


「続きは夜に…」


 そう言うと、サエラは、俺の頬にキスをして離れていく。なんだ、サエラもエロいなぁ…。そして、入れ替わるように、シゼルが俺の隣に来た。


「おっほん、ベイさん。よろしくお願いいたします」

「ああ、シゼル。よろしくな」


 やたらシゼルは、緊張しているようだ。こういう時は、調子を合わせてあげるほうが良いだろう。


「…」


 おずおずと、シゼルが手をこまねいている。俺は、自分から優しくシゼルを抱き寄せてあげた。


「…!!」


 少し身体を強張らせながらも、シゼルは、俺の為すがままになっている。頭を撫でてあげると、恥ずかしそうに顔を赤らめながらも、寄り添ってくれた。シゼルは、真面目だからな。サエラ以上に、人前でいちゃつくというのが、苦手なんだろう。だが、魔法研究をしていたからか、シゼルも研究に口を出してくれて、会話が弾んだ。研究中の時間が、シゼルの時間でよかったな。


「…やはり、意図的に素材を記述していないのではないでしょうか?」

「やっぱり?」

「私もそうだと思うよ、アリーちゃん。これらの素材だけでは、死者蘇生は不可能だよ」

「まぁ、そうとしか思えないわよね…。ちょっと、色々試験的に魔力を混ぜてみたけど。変な変化もなかったし…。やはり、何かが足りないと見るべきかしら…」

「でしょうね…。おっと、そろそろお昼時のようです。時間が経つのは、早いですね」

「えっ、もうそんな時間。…じゃあ、お昼にしましょうか。ヒイラ、行くわよ」

「うん」


 アリーに続いて、俺達も食堂に行く。シゼルは、皆みたいに毎回食べさせてはくれなかったが。それでも、所々で照れながらあーんをしてくれた。可愛いなぁ…。


「あ、あーんですよ…、ベイさん」

「ああ、ありがとう、シゼル」


 そして、食事を終えて、ゲイルさんの案内で、町中を移動する。皆、付いて来るので、かなりの大所帯での移動になってしまった。そんな人目が多い中だというのに、シゼルは、恥ずかしそうに俺と腕を組みながら付いて来てくれる。健気で可愛い。20分ほど歩いただろうか。町中の大きな建物に、俺達は着いた。


「冒険者ギルドかぁ…」

「ああ、ここの練習場を借りることになっている。ここなら、怪我をしても治療が素早く出来るし、広さも確保出来る。それに、練習場に結界がはってあってな。かなりの衝撃を与えんと、壊れない作りになっている。これなら、ベイ君も全力が出せるだろう」

「あはは、どうでしょうね…」


 俺達は、絶対全力は無理だな。と、思いながら、冒険者ギルドに入っていった。何だかんだで、こういう施設に入るのは、始めてだなぁ…。意外と、しっかりした作りになっている。まるでお役所か、何処かの会社の、窓口という感じだな。受付があり、その後ろでは、多くの職員が仕事をしている。フロアに並べられたテーブルには、冒険者と思わしきグループが、何組か座っていた。うーん、何と言うか、ロマンがある光景だ。


「よう、予約していたゲイルだが」

「ああ、ゲイル様ですね。承っております。こちらへどうぞ」


 受付嬢さんの案内で、俺達は、奥へと進んでいく。3回ほど扉をくぐると、広い闘技場のような所に出た。へー、ここでやるのかぁ。結構な、広さがあるなぁ。


「おう、ジーン。来てたか」

「さっき、着いた所だ。さて、始めようか…」


 既に、練習場で剣を振るっていたジーンがそう言う。ゲイルさんが俺を見て、俺は、懐から剣を抜く動作をした。勿論、懐には、何も入っていない。だが、俺の動作に合わせて、剣が俺の手のひらから形を成していく。アルティが、俺の腕に、剣の状態で握られた。


「いつでもいけますよ」

「ほぉ、面白い剣を持っているねぇ。不思議な色だ。それに、今、懐から出したのかな?一体どうやって其処にしまって…。まぁ、いいか。それよりも、今は試合をしなければな。ジーン、お前も、準備はいいか?」

「ああ、待ちくたびれたくらいだ。早く始めよう」

「せっかちだな。それじゃあ、2人共、中央で剣を構えてくれ。合図は、私が出す」


 俺は、歩いて行き、アルティを構えた。ジーンも、双剣を構える。


「行けー、ベイ君!!パパなんか、やっつけちゃえー!!」

「…」


 レラが声援をくれたが、ジーンは、複雑そうな表情を浮かべていた。まぁ、実の娘に応援されないわけだから、そういう顔にもなるわなぁ…。俺は、レラに軽く手を振って答える。そして、アルティを構え直した。


「アラン、遅いぞ!!」

「悪い悪い、食べ物の準備に時間がかかってな…。それじゃあ、始めようか!!」


 遅れてきたアランさんが、観客席に座る。ゲイルさんが、手を上げて皆の注意を引いた。


「それでは、今から練習試合を始める。2人共、頑張ってくれ。それでは…」


 …ジーンの雰囲気が変わった。先程までとは、スイッチを入れ替えたかのような、強い殺気を感じる。それと同時に、俺の中でも、何かのスイッチが入った。研ぎ澄ますように、周りの一つ一つが、よく見える。お互いの戦闘準備は整った。後は、この衝動をぶつけあうだけ…。


「始め…!!!!」


 ゲイルさんの、開始の合図が響く。それと同時に、俺とジーンは、中央で剣を打ち合わせていた!!


 ギャギイイイイイイイィィィィィィィィィイイイイイインン!!!!!!!!!


 剣が、火花を散らせて交差する!!その一瞬、俺とジーンは、口元が釣り上がり、笑っていた。



あああー!!220回です!!!かなり続きましたね!!ここで喋ることも、いい加減ネタ切れ感が半端ないです!!というか、びっくりするくら続いてますね。そして、まだまだ終わりそうにありません。これからもよろしくお願いします!!よろしくお願いします!!

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