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召喚魔法で異世界踏破  作者: 北都 流
第二章・五部 夏と商家の娘?と
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第一回・添い寝試験

 それから、5分ぐらい経っただろうか。寝室から、ええっ!!とか、無理だよ!!とか聞こえたが。まぁ、俺には、ゆっくり待つことしか出来なかった。


「いいわよ~、ベイ!!こっち来て!!」


 おっ、アリーから、お呼びがかかったな。行くか…。俺は、肩車するように抱きついていたカヤを撫でながら、席を立つ。立つとカヤが、背中におぶさるように移動したので、そのまま寝室に移動することにした。さて、どうなってるかな…。


「…ちょ、ちょっと待って!!」

「ええい!!サラサ、止めなさい!!ヒイラ、覚悟を決めるのよ!!」

「というか、何で私だけ!!…ベ、ベイ君!!まっ…!!」


 …残念だが、もう扉を開いてしまった。見ると、ヒイラが蹲って、丸まっている。それに何だか、透けている服を着ているような…。あれは、ネグリジェか…。ブラとパンツが、透けて見えている…。…えろい。


「で、アリーさん。結局、この服は、何なんですか?」

「ネグリジェっていう、一部で流行ってる寝間着らしいわ。薄い布地で、肌触りが良くて、快適に寝れるのだとか…。ちなみに、ここまで透けてるのは、男性誘惑用を私が買ったからだけどね」

「なるほど。…ところで、何でヒイラさんしか着ないのですか?我々は、着ないのですか?」

「数がない、っていうのもあるけど。サラサが着たら、筋肉が際立って、強そう?ってイメージが先行しそうだし。私が着ても、まぁ、無難…。みたいな、感じにしかならないと思うのよね」


 いや…、そんなことはない!!アリーが、あんなの着てたら、俺は我慢出来ないね!!出来ないよ!!


「まぁ、そんな考えもあって。今日は、余りにも男を誘う身体をしている、ヒイラに出番が回ったわけ」

「なるほど…」

「何!!余りにも、男を誘う身体って、何!!ひどいよ!!」

「いや、でもヒイラ…。自分で、よく見てみなさいよ…」

「えっ、うわわ!!」


 テキパキとアリーは、蹲っているヒイラを立たせる。ヒイラは、恥ずかしそうに顔を、赤く染めていた。

 

「見てよ、この普段着ているローブ姿からは、考えられないスタイルの良さ!!歳の割に、でかくて形の良い胸!!くびれた腰!!肉付きの良い、下半身!!…お手本みたいな、男を誘う身体すぎるでしょ!!!言い逃れしようもないわよ!!」

「えっ!?そんなこと、言われても…」

「そうよね、ベイ?」


 …いや、そこで同意を求められても…。俺は、じっくりとヒイラを見つめる。感触の良かった巨乳…。滑らかで、肌触りの良い腰…。そして、思わず撫でたくなるような下半身…。見れば見るほど、非の打ち所もないスタイルだな…。俺は、無意識に、大きく頷いていた。


「ほらぁ~」

「あわわわわわわわ!!!」

「う~ん、これは私でも、そうだと思いますね。ヒイラさんは、恵まれている…」

「いや、サラサも、十分良いスタイルしてる方でしょう…」

「?そうでしょうか…」


 アリーの言う通り、サラサも胸は大きいし、鍛えているから腰もスラっとしている。かなり、良いスタイルだろう。


「まぁ、それはいいとして…。ヒイラを、ベッドにポーイっと!!」

「キャー!!」


 いつだか、見た光景の様に、ベッドに投げられるヒイラ。違いがあるとすれば、今は、縛られてないことだろうか。あと、俺を誘う服を着ている…。


「で、そっち側にサラサ。こっち側に、私が寝そべると…」

「なるほど、なるほど…」


 3人が、川の字を狭めたような感じで、近寄って寝そべった。ふむ、いいね…。思わず、飛び込みたくなるような、そんな色気が3人から出ている…。主に、ヒイラのエロさが、半端ないせいでもあるが…。


「さて、ベイ…。誰からにする?」

「えっ?」


 えっ?どういう意味ですか?もしや…!!もしや…!!…いや、冷静になれ…。アリーは、さっき言ってただろう。ベイとの、添い寝だって…。つまり、誰と先に添い寝する?って、アリーは、聞いているんだ。決して、さっき俺が考えたようなことでは、ないはず…。危うく、理性がぶっ飛びそうになったぜ…。危ない、危ない…。


「そりゃあ、ア…」

「ああ、私は、今回審査する側だから、無しね。後で、どうせ、いつも通り寝るし。先に、2人を選んであげてね」

「…分かった」


 う~ん、アリーは無しかぁ…。とすると、どちらからがいいのか…。ヒイラが先…?いや、ここはサラサか…。う~ん、考えても答えが出そうにない…。よし、ここは…。


「じゃあ、2人同時で…」

「なるほど。どうせ、皆と寝るものね。その適性を見るってわけ…。流石、ベイ!!」


 いや、単に、あの間に挟まれたいってだけなんだけど…。まぁ、いいか…。俺は、2人の間に、ゆっくりと寝そべった。で、これ、何がどうしたら、いいことになるんだろう?審査基準とか、あるんだろうか…?


「ベイ…」


 その声に、ふっと横を見ると、サラサが上体を持ち上げ、俺にキスをしてきた。濃厚で、求め合うような、深く、熱いキスだ。何度も舌で触れ合い、暫くして、ゆっくりと口を離す…。


「おやすみ…」


 サラサは、やや赤くなった顔で、そう言った。うーん、寝れなくなりそうなキスだ。嬉しいけど…。


「ああ、おやすみ…」

「…ほら、次は、ヒイラの番よ」

「えっ!!…ああっ、…その…」


 辿々しく、ヒイラは、顔を近づけてくる。その顔が可愛くて、頭を撫でてあげると、真っ直ぐ俺の唇に、自分の唇を重ねてきた。そういえば、なんだかんだで、ヒイラとはこれが初めてかぁ…。なんか、そんな気がしないなぁ…。


「ううん…」


 小さく、お互いの唇を、ついばむようにキスをする。すると、ヒイラがもっとという感じで、舌先で俺の唇に触れてきた。俺も、舌を出し、ヒイラを手引する。そこからヒイラは、サラサのように、俺の唇に大きく吸い付いてきた。初めてだが、精一杯俺を求めようと、ヒイラはしてくる。そんなヒイラを、可愛いと感じてしまうのは、仕方ないことだっただろう。実際、可愛いし…。


「はぁ…、はぁ…、はぁ…」


 息が続かなくなったのか、ヒイラは、唇を離した。その目は、とろけているという表現がぴったりなくらい潤んでいて、熱く俺を見つめている…。


「……、あっ、お、おやすみ。ベイ君…」


 一呼吸置いて、我に返ったのか。ヒイラは、恥ずかしそうに背中を向けて、寝そべってしまった。俺は、そんなヒイラの腰に手を回し、自分の近くに引き寄せる。


「あっ…」

「おやすみ、ヒイラ…」


 サラサも、俺に寄り添うように寝そべった。俺は、サラサの腰にも手を回し、引き寄せる。そして、2人のぬくもりを、感じていた。


「う~ん、悪く無いわね…。でもヒイラ、ベイに背中を向けるのは、ちょっと良くないかもね。周りには、他の子も寝ていて、その子もベイの方を向いて寝ている訳だし…。あなたも、ベイの方を向いたほうがいいわ。それに、その方が、胸も押し付けれて、良いと思うのよ」

「む、胸を…?」

「そう。せっかく、良い物持ってるんだし、使わない手はないわね。その方が、ベイのムラムラも溜まって、いい感じに夜の関係が進むと思うわ」

「な、なるほど…」


 チラッとヒイラは、俺を見ると。こちらに向き直り、胸を押し付けてきた。…た、確かにこれは、夜の関係が、進みそうな気がする!!子供まで、出来そうな気がする…!!アリー、ナイスアドバイス…!!


「まぁ、2人共、これで良しとしましょう。後は、寝相の問題だけど…。悪い?」

「多分、私は大丈夫です…。ベッドから、落ちたことありませんし…」

「わ、私も、大丈夫かな…」

「なら、安心ね。…じゃあ、後は皆で寝るだけかぁ…。ベイは、さっき起きたばかりだから、まだ眠くないでしょう?じゃあ…、ヒイラ、ちょっと魔法研究進めるわよ!!」

「えっ、今から!!」

「そう。今から!!ほらほら、起きて起きて!!」

「ちょ、アリーちゃん!!私、こんな格好だよ!!せめて、着替えさせ…」

「あっ、そうね。さっきのに、着替えると良いわ。でも、寝るときは、また脱がすから」

「ひぃぃぃぃいいいいい!!!」


 アリーに引っ張られ、ヒイラは寝室から出て行く。俺も、手伝ったほうが良いだろうか?


「あっ、ベイ。ちょっと、頼みたいことがあるんだけど…」

「うん?頼みたいこと…」

「そう。それは…」



 アリーの頼みと言うのは、サラサと触れ合うことだった。今、俺は、サラサを膝に乗せて、抱きしめている。これは、なんだかんだでサラサが、うちに泊まるのが初めてなので、緊張を和らげようと言う、アリーなりの配慮らしいのだが。効果があるんだろうか?俺から見て、サラサは、緊張しているようには見えない。でも、初めてのことだし、知らず知らずのうちに、心に負担がかかっていたりするのかもなぁ…。俺は、サラサを撫でたり、軽くキスしたりしながら、時間を過ごした。


「ベイ…」

「うん?」

「愛してる…」

「…俺も、愛してる」


 そのまま、眠くなるまで、俺は、サラサと過ごした。



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