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召喚魔法で異世界踏破  作者: 北都 流
第二章・四部 闘技大会
161/632

VS???・続

「「…」」


 すっと、アイラが俺に向かって腕を上げる。それと同時に、魔力で出来た魔物が俺に向かって、一斉に攻撃を仕掛けてきた!!


「…ちっ、嘘だろ!!」


 思わずそう言いたくなるほど、嫌な光景だ。まさか、皆の偽物と戦うことになるとわな…。まず最初にカラスが、ものすごい速さでの突進を仕掛けてくる!!俺は、剣で攻撃を逸らそうとするが…。


「ぐわっ!!!」


 このカラス、予想以上に速い。避けきれず、剣で防御する形になった。形状はカラスだが、まるで今のカザネ並みの速さだ。


「こん!!」


 今度は狐が、尻尾から2本の雷のムチを出し、俺に追撃の攻撃をする!!俺は、体勢を崩していたが、風の魔力で姿勢を制御し、何とか回避した。…というか、鳴き声まで再現してやがる。これはもう、疑いようがなく皆のコピーだな…。


「「「「…」」」」


 今度は、4人の天使の連携攻撃。姿は似せられていない、同じような形の天使だが。武器はそれぞれ、うちの4人と同じ物を持っていた。最初に、槍を持った天使が突撃してくる。だが、この攻撃は防ぐ訳にはいかない。俺は、ギリギリで槍の切っ先を剣で反らし、回避した!!


「…」


 俺に逸らされた槍の切っ先が地面に刺さり、大きな衝撃音を出し、地面をえぐる!!やはり、シスラの武装と同じ攻撃か…。警戒して正解だったな。…と、気を抜いている暇は無い。次は、20本の光の矢が、俺を追尾してきた。…外見以外の再現が、うますぎるだろ…。俺は、風魔法で高速移動しながら、剣に魔力を流し、1本、1本、矢を切り、処理していく。だがその途中で、ハルバードを持った天使が俺に、強力な一撃を放ってきた!!


「(あー!!私の武器でベイさんになんてことを…!!!!!!)」

「(落ち着くっす、ミエル様!!あれはミエル様の斧じゃないっす!!)」

「(そうですよ!あんなのは偽物です!!)」

「(…しかし、これは見ていて気分が良いものではないですね。例え、偽物でも…)」


 そうだろうな…。というか、俺もやり辛い…。天使のハルバードが輝きを放ち、俺目掛け一閃される!!…、これも、受け止めるのはまずいな…。俺は、何とか回避しようとするが、逃げ道を尽く、光の矢に塞がれていた!!


「…ちっ!!!」


 何度も修羅場を抜けてきた、俺の見切りを舐めるなよ!!!俺は、あえて光の矢が塞いでいる方向に飛ぶ!!その次の瞬間、光の斧が強大な魔力で、俺が居た場所の地面を消した!!衝撃で少し俺は、後ろに押される。だがその程度で、今は動きを間違えることは出来ない!!俺は、矢が当たりそうなギリギリで、降り注ぐ矢を全て切っていく!!何とか俺が地面に着地すると、全ての矢は、その場から綺麗に消えていた。


「…これだけやってまだ…」


 攻撃が来るのかよ!!最後の天使の杖の先から、2本の極太の、光のレーザーが発射される!!俺の着地時を狙っての攻撃に、俺は回避することが出来ない!!この攻撃は、受け止めるしか無いか!!!俺は、剣に魔力を集中させ、そこを起点に、身体を覆う魔力の壁を作る。次の瞬間、2本のレーザーが重なり、俺を襲った!!


「ベイーーーー!!!!!!!!!!」


 アリーの心配する声が聞こえる。だが、俺は無事だ。剣に込めた魔力が、光の魔力を切り裂き、魔力の壁で後ろに衝撃が流されていく。俺は、その状況から、さらに剣に魔力を込め、その渾身の魔力を斬撃として放った!!杖を持った天使に、光のレーザーを切り裂き、俺の魔力の斬撃が迫る!!杖を持った天使は、レーザーの放出をやめ、回避した。ふぅ…、これで何とかレーザーは凌いだか…。次は…。


「キャッ…!!!」


 棒を持った猿と、イカか…。面倒だな…。特に、イカ忍者。猿が火の棒を振り回し、俺を牽制する。まぁ、そうなると、あのイカは…。思った通り、水の糸で俺の動きを奪いに掛かった。だがそれは、俺には効かない。俺も、水の糸で、相手の糸を相殺する。次はイカが数十体に増え、俺に触手を飛ばしてきた!!ならこっちは…。


「シデン、借りるぞ…!!!」

「(こん!!)」

 

 雷の鎖を、俺は、魔力で形成する。剣で猿の相手をしながら、俺は鎖を振り回した!!数十体いたイカに、雷の鎖が命中し、次々と分身を消していく!!やはり、水相手には電気だな。俺はそう思った。うん?待てよ。他の奴らより、あっさり倒せれすぎている…。なにかが、おかしい…。俺は、周りをよく見た。すると、周りには、最初に相殺したはずの水の糸の魔力が残っていて、水たまりが出来ており…。


「そういうことか…!!」


 俺は、すぐにその場から飛び退いた!!すると、即座に俺の居た所目掛けて、水たまりから触手が突き出て来る!!水を使っての転移…。そこまで出来るのか!?


「(ふむ、そこは私の劣化版のようですね…)」


 今のミズキは、あまり転移に制限が無いからな。だが、こう言う不意打ちには、この戦術は有効だ。気づかなければ、危なかった…!!


「キィ!!」


 猿の毛が、紅蓮に燃え、棒にも火の魔力が強大に宿る!!来るか!!瞬間、猿はその高めた全開の力で、地面を踏み抜いた!!


「(うーん、思ったんだけどあの猿、雄猿じゃない?あんなの、あたしじゃない!!)」

「(いや、そこはどうでもいいんじゃないですかね?どっちにしろ、偽物ですし…)」


 2人ののんきな会話と違って、敵の攻撃は洒落にならない。踏み抜いた地面は、高熱により溶け、煙を発していた!!その驚異的な加速からの、魔力を乗せた一撃!!並の防御では、耐えられない!!


「…ふぅ…!!」


 俺は、聖魔級強化に、さらに火の身体強化をプラスする。俺の身体に負担がかかるが、そこは回復魔法でカバーすることにした。俺の周りの魔力が、紅蓮に燃え上がる!!そして、相手の一撃目がけ、俺は剣を一閃した!!!


「ギャッ…!!!」


 お互いの一撃がぶつかり、空間が破裂したかと思うほどの、爆発音が周りに広がる!!!!あまりの衝撃に、俺も猿も吹っ飛ばされた!!


「くっ…!!」


 風魔法で空中に浮きながら、体勢を立て直す。というか、もうリングの地面部分が無い。更地どころか、大きく地面がえぐれている。俺は、すぐに周りを確認した。…、猿もイカも健在か…。というか、アイラも、その魔力で出来た魔物も、皆浮いている。…ああー、何だこの相手!!強すぎるだろ!!!!それどころか…。


「…もー」


 次に来るのは、牛と、ゴーレムと、妖精。それぞれ、力、技術、魔力において、うちで最強に君臨する、まさに3強!!…相手したくねぇ…。俺は、そんな気持ちを振り払い、剣を構え直した!!




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