追い出し
「うんうん、これで話はまとまったわね・・・・。じゃあ、帰っても大丈夫よ」
「え・・・!!!これから、話を練っていく段階じゃないの・・・!!!!」
「まぁ、普通ならそうかもしれないけど。こっちが、いつに戦いに行くかは、まだ10月くらいとしか分かってないし。ベイは、その時に行って、相手を蹴散らすだけでしょう?あまり、話し合わなくても、いいと思うんだけど?」
「む、確かにそうですね・・・。って、そんな背中を押すほど帰って欲しいんですか・・・!!!」
「こっちにも、こっちの都合があってね・・・。悪いんだけど、今日はこのぐらいで・・・・」
「ああ、やっぱりタイミング悪かったですか・・・。なら、ベイ君。明日の昼過ぎに、私達が初めて会ったところに来てくれる?皆に一旦、紹介したいから・・・」
「はいはい、じゃあ明日のお昼にね・・・・」
「ちょ、アリーさん・・・!!!何がそこまであなたを急がせて・・・・」
レラが言い終わる前に、玄関の扉は締められた。しっかり、鍵もかけて、アリーはこっちに向き直る。
「んっ」
そのまま、無言でキスされた。レラに止められた、体の熱が戻ってくる。ゆっくり、3分ぐらいそうしていただろうか・・・。アリーは、唇を離すと・・・・・。
「うん、これぐらい間を開ければ、もう問題ないでしょう・・・・。ベイ、皆を召喚してあげて」
「ああ、分かった」
俺は、アリーに言われた通り、皆を召喚する。・・・・・・・、皆、熱っぽい目で俺を見てるなぁ・・・。アリーの熱が移ったんだろうか・・・。
「よーし、皆、ベイをベットに連れて行きましょう・・・・!!!!」
「「「「「「「はーい!!!!!」」」」」」」
アリーの合図とともに、俺は押されてベッドに運ばれる。・・・・・まだ夜には、早いんじゃないだろうか・・・。
「よっと」
アリーは、ためらいもなく服を脱ぐ。続くように、皆もゆっくりと服を脱いでいった・・・・。
「・・・・うーん、皆さんやるっすねぇ・・・・」
「何言ってるんですか、シスラ・・・。あなた達も脱ぐんですよ?」
「・・・・・・え?」
ミルクによって、シスラ、サエラ、シゼルは、一瞬にして服を脱がされた。・・・・俺が、どう脱がしているか、全く捕らえられなかっただと・・・!!!今のミルクの動きは、神魔級ボスの攻撃より早いんじゃないか・・・?
「ちょっと、ミルク!!!!なんで私達まで脱がすんですか!!!」
「は、・・・恥ずかしいです・・・・」
シスラ、サエラ、シゼルは必死に腕での隠しと、身体を丸めることで、見える部分を隠そうとしている。うーん、エロいなぁ・・・・。3人の胸が、腕に押さえつけられて、たわんでいる所とか特に・・・・。
「なんで・・・?そんなの、決まっているじゃないですか・・・!!!!!私達の仲を、もっと親密にするためですよ!!!!!!!!!」
ミルクは、ビッと、ミエルを指さす!!!
「ほら、見てみなさい。ミエルは、恥ずかしがり、腕で大事な部分を隠しながらも、自分から脱いでいます!!!!これぞ、ご主人様への信頼の証!!!・・・・そうは思いませんか?」
いや、思わないんじゃないかな?ミエルが、脱いでくれてるのは、純粋に俺としては嬉しいけど・・・。
「・・・確かに、そうっすね・・・」
うんうん、やっぱり、思わないよね・・・・。ええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!思うの!!!!!!!!!!!!!!
「私達は、奮闘はしたものの・・・。結局、神魔級ボス戦では、あまり役に立っていないっすからねぇ・・・・。頑張ったベイさんに、労いの一つでもするっていうのは、大事だと思うっすけど・・・・」
「それは、そうね・・・・」
「ベイさんの、一体化時の制御あってこそ、生き残れていたというもの・・・・。確かに、そう言われると、必要な行為ではあるかもしれませんね・・・・・」
3人は、恥ずかしがりながらも、俺のために近づいてきてくれる・・・。無理しなくていいよ、とかいいそうになったけど、やめた。3人共、覚悟を決めたような目をしていたからだ・・・・。あと、恥ずかしがっている姿が、とても可愛い・・・。
「さーて、じゃあ、練習するとしますか・・・!!」
「アリー、練習って何を・・・?」
アリーは、俺の上に乗り、ぴったり引っ付いて答える。
「何って・・・・、将来のよ!!」
そのまま、またキスをされた。・・・・・・、神魔級ボスとの激闘もあったけど、最終的には良い一日だった。そう思える体験を、俺はした・・・。
*
「こん!!!」
シデンは、業を煮やして直談判していた。あれだけのチャンスが有ったにも関わらず、ミエルがキスをしなかったからだ・・・。
「いや、でもそんな・・・。私が、ベイさんに、そんな不意打ち気味になんて・・・・」
「こん!!!!」
「う、うん。分かってる、分かってるってば!!!ミルクにも言われたし・・・。そうだよね、このままじゃいけないよね・・・」
「こん」
「うん、決めた・・・!!今度チャンスが合ったら、ベイさんと口、・・・・口同士でのキスをするよ!!!」
ミエルの目には、かつて無い闘争心と、情熱が宿っていた。
「こん!!!!!!」
シデンも、その答えに嬉しそうに吠える。そのままシデンは、ベッドで寝ているベイの頭付近で、横になって眠った・・・・。
「うん、私なら出来る・・・。変わらなきゃ!!皆のためにも、あたしと・・・、べ、ベイさんの関係をより良い物にするためにも!!!」
ミエルは、1人で覚悟を決める。よし、いざというときに備えて、イメージトレーニングだ!!と、実際にその場面を想像してみたまでは、良かったが・・・・。
「はうっ・・・・」
想像の中の自分は、何度やっても、後ちょっと、というところで唇を止めてしまう・・・。何度やっても、何度やっても、結果は変わらない・・・・。あと、一步が踏み出せないでいた・・・・。
「何か、何かきっかけがあればなぁ・・・・・」
天井を見て、ミエルは1人、考えていた・・・・・・。