表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚魔法で異世界踏破  作者: 北都 流
第ニ章・三部 高みを目指して
110/632

お風呂

 なんとか皆をなだめて部屋に帰ってきた・・・・。そのまま、汗を流すために湯を浴びる。沸かすのは魔法があるので簡単だ。


「ふー、・・・・今日は本当に危なかったなぁ・・・・」


 神魔級のボスは、確かにこれまでと違って、桁外れの強さを持っていた。ボス以外の神魔級魔物は、なんとか相手ができていたから、少しは余裕があると思っていたのだが・・・・・・。


「全然、余裕のない戦いだったな・・・・・」


 今、思い出しただけでも冷や汗が出る・・・・。しかし、神魔級ボスと戦った今でも、彼らが地球を壊せるくらい強いとは思えない。無茶苦茶、時間をかけて暴れれば可能かもしれないが・・・。それを、創世級は数分でやってのけるのだ・・・・・・。


「・・・・・・・。創世級と、神魔級ボスでは、もっと大きく実力に開きがあると思ったほうがいいだろう・・・。・・・・・勝てるのか・・・・・・?」


 神魔級のボスに恐怖を感じたことで、少し自分自身、及び腰になっているんだろう・・・。そんな疑問が頭を駆け巡る・・・・。だが、勝つしか無いんだよなぁ・・・。


「・・・アリーも皆も、死なせる気は全然ない・・・・。それに、この数年でここまでの実力に成れたんだ・・・。みんなと一緒なら、なんとかなる・・・。いや、してみせる・・・!!!!・・・迷ってる暇なんて無いしな!!!頑張らないと!!!!」


 俺がそう、1人で気合を入れなおしていると、風呂場のドアが開いた。


「ベイ、入るわね・・・!!!!」

「え、アリー・・・!!!!」


 流石に、お風呂は全員が入れるほど広くはないので、1人ずつ交代で入るのだが、今日はアリーが不意打ちで入ってきた。・・・・・タオル巻いてるのか・・・・。いや、当たり前だな・・・。何を期待してるんだ・・・、俺は・・・・。いや、迫っても多分怒られないだろうけども・・・・。


「ふふーん、じゃんけんで勝って、背中を流しに来たわよ。お疲れのベイをいたわるのも、妻の役目よね・・・!!!」

「ああ、ありがとう、アリー」


 本当によく出来たお嫁さんだ。この嬉しさを、全身で表現して抱きしめたいが、その先はやばい方向に進みかねない・・・・・。アリーの負担を考えて、ここは大人しくしているべきだろう・・・・・。


「よっと」

「うん?」


 アリーさん、何故即座にタオルを脱いで、身体に石鹸を塗って泡立てているのですか?ああー、先に自分を綺麗にしてからとか、そう言う・・・・・・。


「えい!!」

「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


 アリーの石鹸まみれの柔肌が、俺の背中に張り付いた!!!!!!!!!!!!・・・・・・・いかん、理性が吹き飛びかけた。戻ってきてくれてありがとう、理性。


「な、なにしてるの・・・?アリー」

「?何って、これでベイを洗うのよ。私も洗えて、一石二鳥・・・!!」

「いや、確かにそうかもしれないけど・・・・・」


 そのまま、アリーは俺の言葉を無視して、身体を上下にこすらせる。


「・・・・・・・・・・・・・生きててよかった・・・・・」

「うん?ベイ、何か言った?」

「あああああ、いや、何でもないよ・・・・!!!!!」


 思わず、本音が・・・・。でも、今日死にかけたこととか、どうでも良くなるくらいの感動が、今胸の中にひしめいている・・・。もう、バッチリ癒やされました・・・。ありがとう、アリー。愛しています・・・・。


「?やっぱり疲れてる?じゃあ、私に任せて、じっとしててね」


 アリーの、成長途中の胸が、俺の背中でゆっくり形を変える・・・・・。・・・・・こんなの自分を抑えられないよ!!!!!!頭がどうにかなりそうだ・・・!!!!!!


「ひゃーーーーー!!!!!我慢できません・・・!!!!!!!!!!!!私も入りまs・・・・・、むっぐぐ!!!!!!!」

「・・・・・・・・」


 扉の向こうで、ミルクの声が聞こえた。・・・・皆に取り押さえられたのか。というか皆、風呂場の外にいる・・・・?・・・・・なんかちょっと、冷静になれた・・・・。


「ふふっ、ミルクはやっぱり我慢できなかったわね・・・・。・・・・でも、そうかぁ。皆はいつもベイと一緒にいるけど、今だけは、私とベイの二人っきりかぁ・・・・・・」


 ・・・・・・その何気ない言葉で、俺はますますアリーを意識した・・・。アリーも、熱っぽい表情で俺を見ている・・・。・・・・お互いが近づき、ゆっくりと唇を重ねた・・・・・・。


「んっ・・・・・」


 ・・・・・もう、理性は吹き飛んだ。どうしようもない・・・。唇を離して、アリーの可愛い顔を見ていてら、またキスをしていた。お互いが、くっつける限界まで、今の俺達は接触している。お互いが、お互いを抱きしめ、もう、2人を邪魔できるものは、何もないと思うほどだった。


「・・・・・・」


 優しく、色っぽい笑みを浮かべたアリーは、ゆっくりと俺の手を取り、その腕を・・・・・。


 ・・・・・・・・、コンコン、と風呂場のドアがノックされる。


「・・・・・アリーさん、すみません。レラが近づいてくる気配を感じるのですが・・・・」

「・・・・・・・・・」


 俺達は、このタイミングで・・・・・、と落胆した表情を浮かべて、固まった・・・・。



「こんにちはー、アリーさん!!!!!!!」

「・・・・・ちっ。なんの用よ・・・・・」

「うええええ!!!!いきなりの舌打ち・・・!!!!!!!」


 それは仕方ない。風呂場での出来事を中断されたんだから、そうもなる・・・・。まぁ、その内容を説明することは、恥ずかしくてできないけども・・・・・・。


「いやぁ、実はベイ君に、ちょっとお願いしたいことがありまして~・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・、まぁ、入りなさい・・・・」

「あ、ありがとうございます!!!!!」


 アリーは、たっぷりレラを睨みつけてから、部屋に招いた。それで、自分が悪いタイミングで来たと、レラは察したのか、頭を下げながらお礼を言う。


「いや~、相変わらず広いお部屋ですねぇ・・・。はははは・・・・・」

「・・・・・それで、どんな話よ?」


 一応、お茶も出して、俺達3人でテーブルに座る。なかなか、怖い表情から直らないアリーの顔を見て、レラは恐縮しているが、こればかりはどうしようもない・・・・。耐えてもらおう・・・・。


「え~、実はですね。今度、研究会同士で新人の試合みたいなのをやるのですが・・・・。ちょっと、それにベイ君が助っ人で出てくれないかなぁ~・・・・・、と思いましてぇ・・・・」

「・・・・・、あなたの研究会、女性限定じゃなかった?」

「いやぁ、まぁ、そうなんですけど・・・・。皆に話したら、そんな悪い感じでもなかったので・・・・。ちょっと顔見せと、実力を見せる機会も兼ねて、と思いましてぇ・・・・」

「ふ~ん・・・・・」


 アリーは、目で俺に合図する。まぁ、俺は構わないけど・・・。


「・・・・そうねぇ・・・。頼みを聞くなら、こっちの頼みも聞いてくれないとねぇ・・・・」

「え、頼みですか?・・・・私に?」

「そうよねぇ、ベイ?」


 アリーが念話で、イメージを送ってくる。・・・・ああ、そういうことかぁ・・・。


「そうだね。丁度、俺達もレラに手伝って欲しいことがあったんだ。それを受けてくれるなら、俺も助っ人で参加してもいいよ」

「ほ、本当ですか!!!!・・・・で、私に手伝って欲しいことと言うのは・・・・?」

「以前、シュアが言っていたでしょう・・・・」

「・・・・・ああ~・・・・。結局、お二人は受けることにしたんですねぇ・・・・。なるほど・・・」


 レラは腕組みしながら、目を閉じる・・・。待つこと、三秒・・・。


「分かりました・・!!!!受けましょう・・・!!!!」


 スッと、勢い良く立ち上がり、レラは宣言する。こうして、俺の助っ人出場が決定した。



110回めの更新になります。200に向かって近づいてますね。ところで、なんと総合ポイントが1000を超えました。ありがとうございます!!!こんなに、反応をいただけて嬉しいです。これからも頑張ります!!!では、これからも召喚魔法で異世界踏破をよろしく願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ