幕間 (下)
燿蓮が外に出た数日後に異変は起きた。
うちを中心にたくさんの"蛇"が出るのだ。
蛇には詳しくないので何の種類かは分からないが
素人目にも蛇の種類は多種多様に映った。
いずれの蛇にも微弱な霊力を感じた…
蛇から霊力を発してるのではなく…何だろう…操られている…傀儡のように感じた。
蛇達はただこちらを窺うように…観察しているので実害はないが不気味だ…
愛しい女神の寿美も怖がっている…
…燿蓮についてはよく分からない…
怖がっているようにも怯えているようにも見えない…無関心だ。
…ずっと昔からこういう現象には慣れているような雰囲気を感じた…あり得ないのにね。
燿蓮の反応は気になるが家族を守れるのは僕だけ。
僕の判断が…行動が命に関わる。
警戒を強めておいて損はないだろう。
しばらく動向を探っておこう。
何も収穫を得られないままそれから数日が経過した。
僕は内心焦っていた。
こんなに時間をかけているのに何も分からないのだ。
協会の方にも要請を出して同じく原因を探ってもらっているが結果は同じ。
だがこの日は違ったのだ。
朝になった瞬間蛇達の姿が周辺から全て消えたのだ
それも一斉に。
おかしいでしょ…
一体何があったのか…
しかもそれだけには留まらず午前9時を過ぎたあたりからこの地域の怪が階級を問わずに全て消滅したのだ。
今日第二階級の怪を討伐しに向かった同僚は怪と対峙していざ戦うという時に対象の怪の姿、存在が消滅したと連絡が来た。
今日は一体何が起きているのか???
頭のなかは、はてなでいっぱいだったがふと時計を見た。
時刻は午前10時少し前。
いつもなら燿蓮は起きてくるはずだ…
もしかしたら…彼になにかあったのか!!
警戒をしながら燿蓮の部屋に向かう。
道中は特に異変もなく普段通りだった。
…このまま何も無いと良いのだが…
部屋につき襖を開ける。
「燿蓮!もう朝の10時になる…ぞ…?て…
えっ?誰!?ぇっ!不審者??」
目の前には布団に座っている息子と妙に色気を垂れ流す男がいた。
…ここまで燿蓮の気配しかしなかったぞ…
何者だ…この男は…
対峙するまで分からない程に存在を消していた奴は
今では圧倒的なオーラを放っている。
札を取り出して厳戒態勢をとる。
…コレには勝てない…本能が警鐘を鳴らす…
今まで戦ってきた怪達なんか比べものにならない。
赤子と大人くらいの差はあるぞ…
それ程までに目の前の怪はレベルが違うのだ。
僕が死のうとも家族だけは守る!!
何やかんやあって目の前の怪…零は燿蓮の式神らしい。しかも名付けまでした…。
こんな強大な怪を調伏して配下にする…燿蓮は
天才の域を大きく外れているぞ…
多分蛇の件も地域から怪が一斉消滅したのもコイツの仕業だ。
…ニコニコ笑っているぞ…コイツ…
安心な事に零は燿蓮を主人と認めて忠誠を誓っている…最早心酔しているようにも見えるが…
取り敢えず事件は幕を下ろしたが…一体燿蓮は
どれ程才能を秘めているのか…
軽々と僕を超える陰陽師にはすぐになるだろうね…
だけど僕は燿蓮の父親だ。
どんなに強くなっても僕にお前を守らせてね…!
彼の将来が楽しみだ…!
読んで頂きありがとうございました!
明後日、明々後日からのどちらから第二章始まります!
ブックマーク評価よろしくお願いします!




