第二十二話 終幕
「燿蓮!もう朝の10時になる…ぞ…?て…
えっ?誰!?ぇっ!不審者??」
父さんが俺を起こしに部屋に入って来ちゃった!!
「コイツ…怪だよね…。僕の息子に何か用かな…?返答次第では…消えて貰うけど。」
札を取り出し厳戒態勢に入る。
そうだよね!朝来たら知らない男がいるんだもの!
勝手に家に上がり込んだ上に息子の部屋に居座っているんだかね…
それにしてもまだ零をどうやって紹介するか決まっていない…どうするか…
「…これは失礼した…
お初にお目にかかる。父君よ
俺は今日より燿蓮様の式神となった零と申す者だ…♪宜しく頼むぞ…?」
うぉっ…若干上から目線だ…
「燿蓮の式神…?」
父さんは疑わしげに零を見つめる。
「然り。燿蓮様の事が気になり過ぎて今日ついに
夜這ならぬ朝這いを仕掛けてようやく式神の契約をしたのだ。」
…(戦闘を)仕掛けたのは俺だけど今日式神の契約を結んだのは本当だ。
「朝這い…」
父さんが俯き低い声で呟く…
「貴様…僕の可愛い息子に不埒な真似をしたのか…?此処で消し殺してやる!!」
アァァァー!そこですか!?
今にも零を殺しにかかりそうな父さんを見て零は
不思議そうにしている。
…此処でこの場を鎮められるのは俺しかいない…
「と、父さん!俺何もされてないからね!」
こちらに父は目線を寄越す。
「本当かい…?こんな歩く公序良俗違反に?
何もされてないかい?」
ぷっ…父さんも零の事そんな風に思ってたんだ…
激しく同意だわ…
「うん…暫くさ家の周りに蛇がたくさん出たでしょ?あれ、零だったらしくて…
ずっと俺の事が気になっていたみたいなんだ…!」
父さんは黙って俺を見る。
「本当に零と俺は式神と使役者の間になったよ!
しかも零は今朝ここら辺一帯の怪を掃除してくれたんだよ…!本当に無害!」
「主の言う通り。父君よ…零と言う名も主に付けて貰った名だ…父君程の術者ならば名付けの意味は知っているだろう…?」
「!…名付けをしたのか?」
父さんが俺に聞いて来たので肯定をする。
「そうか…確かによく見ればそこの不審者からは
燿蓮の霊力の気配がするね…
…名付けまでしたのか…」
父さんが考え込み言葉を切る。
「あぁ…俺達は解けない縁で結ばれた…
俺は主に仇なすものは容赦しない…全て排除し
主の力になる事を父君にも誓おう。」
零は真剣な雰囲気を出して父を見る。
「…此処まで怪に言わせるとはね…
分かったよ…コイツを燿蓮の式神として認めるよ」
ほっ…何とか上手く纏まった…
「ただし!燿蓮に危害を加えた瞬間この怪は
すぐに祓わせて貰う。良いね…?」
俺もコイツが害を成した瞬間殺す気だったので
何ら問題は無い。
「分かったよ父さん!認めてくれてありがとう!」
「承知した。」
零は胸に片手を当てて恭しく頭を垂れる。
「それと燿蓮。」
「なぁに?父さん?」
父さんは優しい表情を作り俺に声をかける。
「初めての式神。おめでとう!」
ッッッ!
そんな事言われるとは思わなかった…
本当に優しい人だ。
子供が成し遂げた事をキチンと褒めて認める…
俺は今日イチの笑顔を浮かべながら父さんに言った
「有難う!父さん!」
こうして新しく零が仲間に加わり事件の幕は落ちた
〜第一章完〜
読んで頂きありがとうございます!
これで第一章は完結です!
幕間を挟んでから第二章を開始したいと思います♪
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