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第77話 閑話休題 14 ナギサ、正義の鉄槌


 いつもの宿。たくさんの本を並べて、素敵で有意義な時間を過ごしているセシリアとメメ。


メ「この本なんかどうかしら?新刊の中ではかなり秀逸だと思うの。」


セ「どれどれ…。

 メメ、これはいかんでぇ。素晴らしすぎるやないかぁ…。」


 そういう類の会合で得た戦利品を、眼前に並べて寛いでいた2人。

 警戒を怠っていたその時、リビングに近づく気配が現れた。


メ「人型2つ!セシリア、急いで撤収して!」


 凄まじい速さで本をメメの鞄に押し込む2人。

 やってきたのはマイアとミカだった。


マ「あ、メメとセシリアじゃないか。ちょうどいいや、2人も今から私の部屋で勉強しないかい?

 ミカがどうにもごねるからさ。」


ミ「ひーん、マイアとマンツーマンのレッスンはきついっス。ぜひぜひ頼みますー。」


メ「まぁ別にいいけど…。」


セ「気分を切り替えてがんばりますか。」


 4人はリビングを後にして立ち去る。


 一冊の戦利品が、リビングの机の脚の陰に残されていったのには気づかずに。



 少し遅れてナギサがリビングにやってくる。


ナ「ふぅー、やはり適度なランニングは気持ちいいな。今日は良い日になりそうだ。おや?何だこの本…。」


 机の端に隠れた本を、手で取り上げるナギサ。

 いかがわしい表紙の本を前にし、思わず叫んでしまう。


ナ「スケベじゃないか!」


 いやいや、表紙だけそうなのかもしれない。そう感じて軽く冊子をパラパラめくってみるナギサ。

 簡単に目を通して、改めて判断を下す。


ナ「やっぱりスケベじゃないか!」


 それでも最近思い違いをしたばかりで、反省をしたことを思い出すナギサ。

 同じ間違いを犯す訳にはいかない。

 今度はリビングの椅子に腰掛け、1ページ1ページじっくり内容を吟味していく。


〜〜〜数分後〜〜〜


ナ「スケベキングダムここにあり…!」


 思いのほか検討に時間がかかり、冊子を3周してしまったナギサ。

 その判定はやっぱり『スケベ』だった。

 パーティの秩序は私が守らなくてはならない、と決意を新たにするナギサ。


 ナギサは検討を始める。さて、この持ち主は誰か。

 この本には男性のみがでている。それはつまり持ち主ももちろん男性であることを示している。


 すぐにリオンの顔が目に浮かぶ。想像上でもスケベな笑みを浮かべている。

 しかし自分は1度冤罪の判断を下した身。ナギサはその想像を振り払うようにしてかき消すのだった。


 しかし仮にこの本の所有者がリオンだとすると、守らなければいけないのは女性だけではなくなる。コルックやアロにかかる毒牙を自分は弾くことができるのか…?


 悶々と考え込んでいたところに、ちょうどコルックとアロがやってくる。ナギサは冊子を後ろ手に隠して2人に尋ねる。


ナ「ちょうどよかった。2人とも、薄っぺらい冊子を落としていないか?」


コ「し、知りませんよ。」


ア「私も違いますね。」


ナ「そうか、ならいいんだ。」


 容疑者は決まった。予想通りと言えば予想通りだが、念のためリオンにも確かめる必要がある。


 容疑者リオンの帰宅は割とすぐだった。


ナ「…リオン、薄い冊子を落としていないか?」


リ「あぁ、それ俺だよ。後で見ようと楽しみにしてたんだ…ふぐぅっ!?」


 瞬間、ナギサの右ストレートがリオンの頬をしっかりと捉えていた。


 後でわかった話、リオンの持ち込んでいたグルメ情報誌は誰かが間違えて捨ててしまわないよう、マイアがちゃんと預かっていたらしい。

 

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