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第72話 閑話休題 13 素敵な贈り物



 とある休日、繁華街に繰り出した一行。



マ「ずいぶん、人で賑わっているね。

 市場はよく出るけどこの辺りまでくるのは珍しいな。」



セ「ふふふ。実は今日、マイアとメメとコルックとアロにお洒落をしてもらいたくてここまで連れてきたの。」



 不意を突かれ、お洒落?と聞き返す4人。



ダ「みんな仕事に熱心だけど身なりに気を使わないでしょー?


 たまにはそういう機会を持ってもらおうって話し合ったんだー。でへ。」



セ「お金は副代表のリオンに了解を得て、出して貰っています。

 気兼ねなくお洒落を満喫してちょうだい!」



 でも…と周りをきょろきょろ見渡すメメ。



ミ゙「だいじょーぶ!


 デリカシーはゼロを超えてマイナスの、バカでリオンなバカリオンには、今日筋トレで宿にこもってもらってるっスよ。


 だから周囲の目は気にしなくていいんス。」



 それでも戸惑う4人にセシリアが押す。



セ「だぁー、こういうときは素直に受け取る!


 あなた達がいつも遠慮していたら、私たちも普段窮屈な思いをしちゃうでしょ。

 施しは受けるものよ。」



 そこまで言われては断る方が悪い。


 4人は特別なプレゼントを有り難く頂戴することにした。



コ「あ、ありがとうございます。せっかくなので素敵な服を探してみますね。はい。」



メ「私は普段動きやすい服しか選ばないけど、綺麗な衣装は嫌いじゃないわ。

 こんな機会をくれてありがとう。」



ア「年上で入ったばかりの私がプレゼントを頂けるなんて…感謝しますね。」



マ「私からもありがとう。

 はなまるパーティの代表としてもっと余裕が出るよう、普段の服装にも気をつかってみようかな。」



 そしてリオンを除くはなまるパーティ一行はいくつか服屋を巡っていった。



 とあるブティックの隣同士の試着室でマイアとメメが話す。



マ「今日は来てよかった。

 自分でも後から嬉しい気持ちが大きくなってくるよ。」



 そう、どうして?とメメ。



マ「今まで、はなまるパーティの財政事情は火の車だったろ?


 ミカたちには悪いと思いながらも、時折こちらから何か食べさせてあげるぐらいが関の山だったんだ。」



メ「ふぅん、そうね。」



マ「それが、お財布もある程度安定するまでパーティが成長して、今度は私が何かを受け取れる立場になった。


 普段から何かお返ししたくて、みんながんばっていたんだなぁって感じるんだ。


 感無量ってこういう気分なのかな。」



 にやりと笑みを返すメメ。



メ「だったらなおさらこの機会、決して無駄にはできないわね。


 気合を入れて最高のコーディネートを選びましょう?」



マ「ふふっ、メメが燃えてて頼もしいや。」



 そして4人は無事衣装を選んだ。



マ「ミカ、セシリア、ダフダフ。こっち向いていいよ。」



 3人が振り返るとそこには見違えた姿の4人が立っていた。



ミ゙「コルック君、ワイルドでラフな感じに決まってるっス!

 スケボー持たせたい!」



コ「ヘヘっ。け、結局自分で決めきれず店員さんにお任せしちゃいました。」



ダ「メメっちはリボンにゆったりした服装で可愛らしいお嬢さんって感じだねー。

 いいよ、いいよー。」



セ「アロさんも素敵!

 イカしたスーツとサングラスでそんなダンディに化けるなんて…。これは鼻血もんやでぇ…。」



メ「セシリア!『へき』が出てるわ!!」



セ「あら、いけない。」



ミ゙「マイアも決まってるっス!肩まで肌が出てて普段とは違うなかなか大胆な仕上がりっスね。」



マ「ふふっ、ありがとう。」



セ「せっかくだからその姿でそこいらを周ってきなさいよ。

 きっと気分も普段と違ったものになるわよ。」



 勧められるまま街中の散策に繰り出す4人。



メ「麗らかな午後、いつもと違う気分で繁華街をうろついてみるのもいいものね。」



ア「この時間もみなさんからの大切なプレゼントですね。」



 そこへ、はっとした表情でコルックが路地の方を指差す。



コ「あ、あれ、カップルが絡まれているみたいですよ。た、助けにいきましょう!」



 4人は急いで路地に駆けつける。



チンピラ1「ちょっとお金を貸してくれればいいのよ、お二人さん。」


チンピラ2「そうそう、義援金だとおもってなぁ!」



マ「悪事はそこまでだよ!」



チ3「なんだぁ?女の子が痛い目に遭いたいのか!」



ア「気にすることはないですよ。

 逃げてください。」



 絡まれていたカップルが礼を言いながら立ち去っていく。



チ4「金づるを逃がしやがったな…。あんたらが建て替えてくれんのか?」



メ「冗談は寝て言いなさい。懲らしめるわよ。」



チ1「上等だ、こちとら元冒険者なんだよ。

 そんな浮ついた格好の奴に遅れをとるかよ。


 かかれ!」



 チンピラがそれぞれ手近なメンバーに飛びかかる。

 瞬間、放たれたアクアとフォトンがチンピラ2人を壁に叩きつける。



チ1「この魔法使い2人、出力といい隙の無さといい半端じゃねぇ…。何してるそっちが片付いたらこっちを手伝え…あれ?」



 チンピラの目に映ったのは、単眼の少女が仲間をアイアンクローで持ち上げている姿。


 そして面妖な触手だらけの機械がこれも仲間にキャメルクラッチを極めている様子であった。



チ3「ギブ!降参だ。」



マ「もう悪いことはしないね?」



チ4「あぁ、だから許して…」



 メメとオクトーがチンピラを解放すると、彼らはほうほうの体で逃げていった。



メ「せっかくの服が煤けちゃったわ。」



ア「大分時間を食いました。

 みんなのもとに戻りましょうか。」



 ミルーの繁華街には冒険者も敵わない実力者が闊歩している。


 その噂は風となって広がり、マイアたちの知らないところでミルーの治安維持に一役買ったのであった。


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