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第7話 閑話休題 1 モテるのかリオン?



 いつもより豪華な食事を囲む3人。

 出し抜けにミカがリオンに聞く。



ミ「そういえばリオンは女の子にはモテないっスか?年頃の男なら少しぐらい…」



 はっとした表情で食事の手を止めるミカ。

 大げさな動作で椅子から降り、ヒラリと1回転すると床にへたり込み、目頭を押さえる。



ミ「デリカシー0のリオンが女の子にモテるわけがなかったっス…。

 リオン、あなたに優しさがあるならどうかミカの話は聞かなかったことにしてほしいっス…。」


リ「うっせぇ、てめぇにデリカシーを語られたくねぇわ。」


マ「まぁまぁ、挑発に乗って話す必要はないよ。ミカは基本バカだから気にしないで。」



 ムスッとした表情でリオンが続ける。



リ「正直、俺は兵団の訓練や鍛錬に明け暮れていたからほとんど女っ気はなかったな。


 だが前の世界でよく気にかけてくれる女がいたにはいた。」



ミ(話してくれるんスか!案外御しやすいっス…)



リ「彼女はどこかの零細貴族の令嬢で、訓練上がりの俺たちによく差し入れをしてくれたな。」



 パンを口に放り込むリオン。

 もぐもぐと咀嚼し、飲み込むと続ける。



リ「誰にでも気兼ねなく優しかったんだが、俺にだけときどき突っかかるような物言いをしてくることがあったんだ。


 それで仲間から、彼女は俺のことが好きなんじゃないかとしばしば冷やかされもんだ。」



マ「ほう、そんな距離感だったんだね。」



ミ「きっと好きなんスよ。ミカはそうみたっス!」



リ「いやいや、好きなら逆だろ。

 好かれるように優しくするもんだ。


 あんまり仲間がうるさいもんだから俺は直接彼女に聞いてやったんだよ、お前、俺のこと好きなのかって。」



ミ「それ、みんなの前で聞いたんスか?」



リ「そうだが?じゃなきゃ、みんながわかんねぇだろ。」



マ「うわぁ…」



ミ「さすがのミカでもそれは引くっス…。」



リ「そうしたら真っ赤になって怒って、その日の差し入れを叩きつけて帰っていったぜ。


 食べものを粗末にするなって話だよな。」



ミ「…なんかその女の子がいたたまれないっス。

 で、その後どうなったんスか?」



リ「その後も何も、それからすぐに大本営から戦争の話が出たんでこっちに来たんだよ。


 彼女とは会わずじまいさ。」



マ「なんだか、しこりの残る別れ方になっちゃったね。


 いつかリオンの世界に行けたら彼女に挨拶くらいできるといいね。」



リ「どうだかなぁ。

 どうせ憎まれ口でも叩かれるに決まってるさ。」


 リオンの恋話。そこからわかるのはリオンが本物の鈍感野郎ということだった。



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