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第68話 鍛冶屋メメ、開業 その1



 その後、今週のうちに広域救援隊をいくつかこなし、キャラバンでの行商も終えたはなまるパーティ。



 その夜ミーティングが開かれ、ついに待望の発表がマイアからなされることとなった。



マ「お金は揃った。ついに鍛冶場が射程圏に入ったよ。


 明日から目をつけておいた鍛冶場と契約をして、メメに武器や防具を生産してもらおうと思っている。」



 メメの1つ目が子どものようにきらきら光る。



メ「やっとなのね…嬉しいわ。


 ドロップ品のうち武具に使えそうで保存していたものが倉庫に燻ぶっていたけれど、とうとう光が当たるときがきたのね。」



リ「うちにはヒーラーがいるとはいえ、痛い思いはできれば避けたいからな。


 痛みを前にすると人間臆するもんだ。

 優れた防具に手早く敵を捌ける武器、これがあると俺たちも的確に動ける。」



マ「…実は武具の充実は、普段の攻略を楽にするのだけが目的ではないんだ。」



 頭にクエスチョンマークが浮かぶ一同。

 続けてマイアが説明する。



マ「うちも人数がかなり多くなってきたよね。


 それでいて貰えるクエストの難易度は、簡単とは言わないまでも頭打ちになってる。

 武具の充実でさらに難易度も下がるはずだ。



 そこで余裕のあるときは、クエストをクリアする部隊の他に別働隊を組織しようと考えたんだ。」



ア「つまり稼ぎパーティですか。」



マ「その通りです、アロさん。


 別働隊にはラッキースターを保持するミカ、レベリングの必要な私、マイア。


 そして素早さを補えるリオンかバフ要員のコルックを組み込んで、4人程度のパーティで当面回していこうかと考えているよ。」



メ「見えたわ。狙いはクリスタルフェアリーね。

 散々特効武器の作成が叫ばれていたもの、任せてちょうだい。


 使い捨ての武器になるけどおそらく量産できるわ。」



マ「助かるよ。


 別働隊の巡回ルートには今のところ一番美味しいフロニア洞窟を入れるようにして、他のダンジョンでもどんなレアモンスターが出るのか探っていきたい。


 クリスタルフェアリーは氷属性以外にもいるという噂だし、ミカの能力で出くわすことが可能かもしれない。


 或いは他の魔物でも有用なドロップ品を頂けると、さらなる武具の充実や鍛冶場の維持費の調達に繋げられるね。」



 そこにコルックが疑問を投げかける。



コ「き、危険はないですか?


 僕たちは相当に強くなっている上に装備も充実するでしょう。


 だ、だけどワイバーンクラスの敵に少数で出くわせば危ない場面もあると思います。はい。」



 マイアは頷く。



マ「そうだね。


 件のワイバーンについては、フロニア洞窟内では周囲の状況からこの先にいる、と判断できるので戦いは回避できる。


 しかしどの強敵も戦いを避けられるかは分からない、コルックの心配はもっともだ。



 そこで2つ目の帰還チャームを購入したよ。


 これを稼ぎパーティに持っておいてもらう。

 先行投資としての価値は十分にあるはずだ。」



 高額アイテムを追加購入するなんてマイアが本気っス…と戦慄するミカ。



メ「そうと決まれば私ががんばらないとね。


 ミカ、超加熱器はあなたが動かすのよ。

 明日は鍛冶場に籠もるから早く寝なさい。」



 見たいテレビがあるのにー、と嫌そうな顔のミカを後に残し、ミーティングは終わりとなった。


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