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第49話 広域救援隊 その1



受「今日こちらミルーであなた達に紹介できるクエストはありません。」



ミ「またっスかー!そりゃないっスー!!」



 大仰に床にずっこけるミカ。そしてすぐ起き上がる。


ミ「いやー、もう正直マンネリっスよ。

 もっと面白い切り口を見つけないといけない時期っスよ?」



リ「こう何度もやられちゃあなぁ。

 俺たちもそろそろ引き出しがなくなってくるぜ?」



ダ「え?これが彼女の持ちネタなのー?

 あまりおもしろくないかもー。」



 散々な言われように、嫌そうに解説する受付嬢。



受「説明が足りませんでしたね。

 実はC級以上の高難度のクエストはここミルーでは数が少なく、常時あるわけではないんです。


 そしてあなた方以外にもC級の難易度に挑めるパーティはいます。


 私たちはもちろん実力も加味して判断しますが、概ねみなさんに均等にクエストを割り振るようにしています。


よってこれまでのD級以上にクエストが枯渇することがあるんですね。


 そこで今回お願いできるのが『広域救援隊』というものです。」



マ「『広域救援隊』?」



 はい、と受付嬢。



受「ギルドは管轄している地域が決まっており、基本そのエリアの中でのクエストのみ扱います。


 ただ中には強いパーティを抱えていないギルドもあり、そういったギルドの管轄内で難易度の高いクエストが発生すると、クエストを持て余してしまうんですね。


 そういった場合、そのギルドは他の強いパーティが所属するギルドにパーティの派遣を依頼します。


 その要請に応え、遠征してクエストをクリアするのが『広域救援隊』なのです。」



セ「へぇ、だとするとクエストは難しいものになりそうですわね?」



 もちろんです、と受付嬢。



受「ただこのところのはなまるパーティさんの活躍をみて、Cの中クラスなら任せて問題ないと判断しました。


 ミルーでのクエストは枯渇しがちになるとおもうので、これからはこの『広域救援隊』が主な仕事になるかもしれませんね。」



 何か注意点はありますか、とマイアが尋ねる。



受「こちらから難易度の高すぎるクエストを回すことはないですが、あまり土地勘のない地域だとイレギュラーなことが起こるかもしれません。


 防犯・治安の面が不安だったり、インフラや食料事情が整っていない地域もあるかもしれません。


 魔物だけが敵とは限らないんですね。

 貴重品の盗難や人さらいに合わないよう、観光気分でなくしっかり気を引き締めて行って下さいね。」



 物騒なワードに、思わず顔を見合わすはなまるパーティ一同。



受「また遠征の費用や宿泊費、食費は当該ギルドから支給されますが、クエストに失敗した場合はそれらは補填されないことが多いですね。


 そうなった場合踏んだり蹴ったりな結果になるでしょう。」



リ「まぁクエストに成功せずに施しを受けるつもりはないぜ。

 こっちから願い下げだ。」



受「そういってもらえるとなりよりです。

 では今出ている広域救援隊の書面はこちらになります。」



 受付嬢は5種類ほどの書類を机に広げる。

 それに目を通すはなまるパーティ一同。



ミ「ダンジョン討伐だけでなく、警備や警護、技術指導なんかもあるんスね。」



セ「今までと少し違って新鮮な感じがしますわね。」



 そのうち1枚をみていたマイアが声を上げた。



マ「みんな、ここの依頼をみて!

 このクエストの応募元はスピニアだよ。

 ゴーゴーキャラバン!で2回も行った場所だ。」



 みんなの視線がマイアの手元に集まる。



メ「へー、何か運命めいたものを感じるわね。」



リ「これからの商売先だ。

 恩を売っておくに越したことはないな。」



コ「と、土地勘もあることですし、最初の広域救援隊としては良いのではないでしょうか?はい。」



マ「…決まりだね。

 受付嬢さん、こちら受けます。手続きお願いします。」


 こうしてはなまるパーティはスピニアへと広域救援隊として出かけることとなった。


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