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第25話 いらっしゃいませ、キャラバンへ その2



 次の日の午前中の早い時間、拠点にしているこの町ミルーでもはなまるパーティによるプチ・ゴーゴー!キャラバンが開かれた。



 理由は市場(いちば)開催に紛れての、売れ残り飲食料品の投げ売りだ。


 保存のきかないそれらは、なるべく自分たちで消費するつもりだったが、それでもなお想定より多く残った。



 捨てるぐらいならと原価に迫るほどの格安で販売したところ飛ぶように売れ、そのほとんどを無事に処分することができた。



 宿に戻って来た、はなまるパーティ一行。簡単に食事を取った後に一同はリビングに集まった。



マ「とりあえず一息ついたね。

 これからゴーゴー!キャラバンについてのミーティングを始めるよ。


 何か雑感などでいいから意見を聞かせてほしいな。」



 マイアが水を向けると何人かの手が挙がる。

 最初に当てられたのはコルックだった。



コ「ま、まずみなさん、キャラバンおつかれ様でした。

 僕がいいたいのは2つのいいことです。ヘヘっ。


 ひ、1つ目はこの町ミルーの盛んな特産品、冷凍保存食が交通の不便な2つの町の需要に合致したことです。はい。」



 一呼吸おいてコルックは続ける。



コ「ま、街の皆さんは思った以上に、安定した食料の調達に困っていたみたいで、かなりの量が捌けて最後は足りないくらいでしたね。


 み、ミカさんの力があれば保凍機による道中の保存も容易く、これからも主力の商品にしていきたいですね。はい。」



 もう1つは、とコルック。



コ「り、リオンさんの活躍です。


 今回のゴーゴー!キャラバンは、リオンさんの力なしには到底開催できないものでした。

 み、みんなで健闘を讃えてもいいんじゃないでしょうか?」



 コルックが拍手をするとみんなも続いた。

 それに対して今度はリオンが手を挙げる。



リ「俺はそれに関しては逆だな。俺が褒められるようなことじゃなく、人員配置におけるキャラバン自体の危うさを感じたぜ。


 今回は俺たち5人の誰が欠けても、十分な目的を果たせなかった。

 スケジュールも想定時間も少しタイトに過ぎるんじゃないかと思った次第だ。」



 答えるは、セシリア。



セ「スピニアの活躍はあなたしかできなかったわけだし、素直に誇ってもいいのよ?


 でもまぁリオンのいいたいこともわかりますわ。


 私たちは本業は冒険者だから、いつ誰が怪我や状態異常で欠員になってもおかしくはないですものね。」



マ「スピニアの件は確かにリオンに負担をかけるね。

 但し、橋が直ればその件からは解放されるはずだ。


 不安はつきまとうけど、それまではがんばってもらっていいかな?」



 親指をグッと立てるリオン。



マ「人員のことは近いうちに、またウリウの洞窟で仲間が増えるかもしれない。

 本格的に考えるのはそのあとでもいいかもね。


 それか誰か何か案があるかな?」



 今度はミカだった。



ミ「それなりに種類と数はしぼってるんスけど、雑貨は出の割にかなり負担が重くなってると思うっス。


 やめた方が良くないスか?」



マ「うーん、雑貨は儲けはもとより、人助けとして売ってる面があるからなるべく削りたくないんだよね。


 買っていく人はみんな道具が要り用で喜んでいたしね…。」



 これにコルックが案を出した。



コ「そ、その場でお渡しができないですけど、カタログを使った予約制にすればどうでしょう?


 依頼を受けたものを次週に受け取ることができるようにします。はい。」



セ「いいんじゃないかしら。


 ゴーゴー!キャラバンはオーバーワーク気味ですから、少しくらいの不便と引き換えにでも安定した操業を取る方が良いと思いましてよ。」



マ「ふむ…確かに考慮に値する案だね。いや、いいと思う。


 雑貨には賞味期限もないし、注文時に都度仕入れればいらない在庫も抱えなくて済むね。


 ありがとう、コルック。」



 ヘヘっ、っと答えるコルック。

 まだないかな、というマイアの声にハイハイとミカが手を挙げた。



ミ「ミカは屋台を開くのが良いんじゃないかと思うっス。

 

 イスとテーブルをいくつか並べて、冷凍保存食をその場で調理して振る舞うんス。


 

 調理はミカが加熱器をいくらでも動かせるっスよ。

 ミルーご自慢の冷凍保存食をその場で実際に食べてもらって、気に入ったものを更に保存用に買ってもらうんスよ!」



 呆気に取られるミカ以外のはなまるパーティ。



ミ「あれ?だめだったっスか?」



マ「いや、逆だよ。すごく理にかなってる。」



セ「その場で食べて売って、保存用に2度目を売る。


 リピーターがその場で次のを購入していくなんて、なかなか考えたじゃない。」



リ「ミルーの冷凍保存食の質なら、トゴスで屋台をしてもウリになるんじゃないか?


 半ば捨てていた街だけに、新たに挑戦できるのはでかいな!」



 案がベタ褒めに合い、鼻高々なミカ。

 そして今度こそ他の意見はなさそうだった。



マ「じゃあ次回のゴーゴー!キャラバンでは雑貨を廃止、空いたスペースのうちいくらかに、屋台の準備と冷凍保存食の増強をして臨むよ。



 タイムスケジュールは前より余裕を持ってやろう。

 そのあたりは次の仲間の能力次第でまた決め直します。



 それでは今回のミーティングはこれまで。」



 マイアがおつかれさまというと、みんなからも声が帰ってきた。


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