第23話 閑話休題 4 コルックの才覚
ミ「そんなにうなだれないっスよ、マイア。
命を買ったと思うと安いもんっスよ。」
マイアの顔は晴れない。
マ「たかだか飾り1つに一月分の食費だなんて…。
もう二度と買いたくない。」
セ「でも強いパーティはチャームを複数持って、使い分けてるところも多いって話でしたわね。
これからさらに要り用になるかもしれないですわ。」
さらにげんなりするマイア。
ミカとマイアは夕食をたいらげると、台所に入って洗い物を始める。
リオンは部屋に入っていて、食卓にはセシリアとコルックが残された。
セ(この子とはそんなに話したことがないのよね…。
せっかくだし恋愛模様を聞いちゃいましょうか!)
セ「ところで、コルックは気になる女性はいるのかしら?」
コ「き、気になる、ですか…?」
ミカといい、にぶちんばっかりですわね、と心の中でつぶやくセシリア。
セ「素敵だと思う女性がいるかってことよ。
仕草とか内面、佇まいだとかで惹かれる人はいなくて?」
コ「そ、そういうことですか。ならいますよ。ヘヘっ。」
セ「まぁ、そう簡単にはね…って、あなた想い人がいるの?」
とたんに前のめりになるセシリア。
セ「教えて教えて!!
あなたの恋路が上手くいくように、このセシリア、しっかりエスコートしてあげますわ。」
コ「そ、それはセシリアさんですよ。」
え、と途端に目が点になる。
コ「ふ、振る舞いは優雅ですし、言葉遣いにも品があって女性らしくて素敵です。はい。
な、内面もとても仲間思いで憧れちゃいます。」
そういうのが欲しかった訳じゃないのよね、と拍子抜けするセシリア。
コルックは気にせず続ける。
コ「ま、まだありますよ。
カポエイラの優雅な足運びにガネーシャさんを大切にする姿勢。ほ、他には…。」
あまりの猛攻を受け、思わず赤面するセシリア。
セ「もういい、もういいわ。残念だけど、好きな人がいるとかではないのね。」
コ「え?セシリアさん好きですよ。」
セ「いい加減になさい!」
ぷりぷりとしながら、食卓を後にするセシリア。
コ「ぼ、僕なんか怒らせるようなこと言ったかな…。」
後日リオンと話すコルック。
コ「…と言うことがありまして。な、何か失礼なことを言っちゃいましたかね。」
リ「ちなみに聞いておくが、お前ミカのことは好きか?」
コ「す、好きです。」
リ「マイアのことは?」
コ「好きですよ?」
リ「とんだ人たらしがいたもんだぜ…。
ちなみに褒めるのは誰が相手でも得意なのか?」
コ「ま、任せてください。
ひ、人の良いところを見つけるのは僕の取り柄なんです。」
リ「よし、あそこにマイアがいるな?
行って褒めちぎってこい。好きだと伝えるのも忘れるなよ。」
マイアのもとに飛んでいくコルック。
ややあってマイアはみるみるうちに顔が首元まで紅潮し、たじたじになっていく。
堪えきれず死角でげらげら笑い転げるリオン。
後日、その言葉責めが彼の差し金と知ったマイアによって、リオンは3日間精進料理の刑に処されるのであった。




