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異世界転生 我が主のために ~不幸から始まる絶対忠義~ 冒険・戦い・感動を織りなすファンタジー  作者: 紫電のチュウニー
第五部 主と建国せし道 第一章 ジャンカの町 闘技大会

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第八百七十八話 コラーダのパワーアップ

本日で1年1か月毎日更新達成ですー! 

紫電は一体何時まで毎日投稿し続けられるのでしょうか!? 


 地上を映し出していたタルタロスの玉の風景が再度一変する。

 これは何処だろう。何かの神殿か? 

 ガルドラ山脈に向かうって言ってたよな。

 何で神殿が映ってるんだ? 


「タナトス。貴様はどうするつもりだ」

「私も行くよ。ヒューは置いていくけどね」

「だえー。眠いんだえー」

「そうか。スイレンよ、玉に触れるがいい」

「その呼び方どうにかならんのか……まぁいいか。そう呼ぶのはお前だけだし」


 前世の名前で呼ぶ奴がいるとは思わなかった。

 懐かしさはあるが、嫌な思い出もある名前だ。

 何度バカにされたか、分かったものじゃない。

 文字通りに付けてもらえればまだ、マシだったのかもしれないけど。


「……良い名づけをすると思っていたのだがな」

「人の心を読むなって。さっさと行ってくれ」

「転送の一刺し」

「えっ?」


 タルタロスの空中に浮かぶアイスピックのようなものが、俺の心臓を貫いた。

 そして引き抜くと、奴はタナトス、そして自らにも同じようにぶっ刺していた。


「うおおお、こんなところで死ぬの……」


 と思ってたら、先ほど映し出されていた神殿のような場所に横たわっていた。

 むっくりと起き上がり刺された場所を確かめるが……何とも無い。


「プ……あははははは! こんなところで死ぬのか……なんて、ひぃひぃ、あの状況で死

なせるわけないじゃん。君って本当に面白いよね。ふぅふぅ、お腹痛い」

「ベリアル、出て来てタナトスの毛をむしってやれ!」

「おらあ、タナトスてめえ。あの能力について説明しやがれ!」

「痛っ! ちょ、話すから止めてよ! 本気で突っつかないで!」

「……先を急がなくていいのか」

「ふぅふぅ、落ち着いてきた。あれはね、物体を亜空間や指定した場所へ転送してしまう恐

ろしくも反則的な能力なのさ。あんな反則的なものを無数に使える存在なんだよ。狂ってる

でしょ?」

「狂ってやがるな。つまり他の能力で捕縛してあれでぶっ刺せば必ず勝てるじゃねえか……」

「いや、使用に条件はある。まず、この玉を持っていなければ使えぬ」

「おい、自ら弱点を暴露してやがるぞこいつ。余裕だな、てめえ……」

「そもそもその玉はアーティファクトなのか? それともお前の能力なのか?」

「後者だ。これはアーティファクトでは無い。故に……」


 ふっと先ほどまで手に持っていた玉を消すタルタロス。するとそれに繋がるかのように

浮いていた手と斧、アイスピックのようなものも消える。

 せめてアーティファクトでさえあってくれたなら、使用を封じる術はあるだろうに。


「どの神がこんなふざけた能力を……」

「ネウスーフォだよ。まだ会ったことないよね。最高に狂った絶対神だよ」

「出来れば会いたくはないな。さて、そろそろ本題に戻らないと。此処は……」


 見覚えがあると思ったら、コラーダを手に入れた場所だ。

 既にコラーダは無く、守護者もいない。

 ここでセーレとストラス両者と戦ったのは懐かしい。


「どうして此処へ飛んだんだい、タルタロス。地上でも良かったんじゃないの?」

「先の戦いでその剣が真価を発揮していないと感じたからだ」

「何? どういうことだ?」

「お前の体はエルフの体ではない。本来コラーダとはエルフに直結する者のみが使用を

可能とする伝説の一振り。一度祭壇へ剣を置いてみろ」

「あ、ああ。分かった。剣戒!」

「ちょっと何よぉ! あちしを捨てるの?」

「……疑似人格か。コラーダはそのような子供のものではないはず」

「えっ……何このいい男……ぽっ」


 祭壇に置こうとしたらいつものようにおかしな喋り方をするコラーダ。

 ……どうせならタルタロスに渡してしまおうかと頭によぎるが、ティソーナが可哀そう

なので止めておく。

 俺の手元を離れ、その場でふわふわしだした。


「うわっ。勝手に浮いたぞ……いい男ってお前さっきまでそいつと戦ってただろ」

「知らないわっ! あちし変な場所に吸い込まれて怖かったんだからぁ!」

「もういい。祭壇に置くってこうでいいのか?」

「ああ。開眼、神ノ御魂」


 浮かぶコラーダを祭壇に置く。

 タルタロスがその上に手をかざし、先ほどとは違う燃える赤色の玉を取り出した。

 その玉が空中に浮かびあがり、コラーダへと溶け込んでいく。


「ああっ! 体が熱いわっ! いやぁー!」

「変な声出すなコラーダ。大人しくしてろ」

「もうあちし、お嫁に行けないー!」

「最初から行けないから安心しろ……うお!?」


 赤色の玉が全て消失する頃には、紅色の煙を噴き出す剣へと変貌していた。

 何だこれは!? 


「大気を振動させながら貫くコラーダの真の姿だ。この形態であれば貫けるものも多くな

る。ティソーナもまだ真の力を発してはいない。そちらは己の鍛錬次第だろう」

「剣戒。よく分からないがパワーアップしたってことだよな。これは有難い」

「それじゃ今度こそ地上に行こうよ。君、道分かるでしょ?」

「そーいやここは簡単に出られる方法があったな」


 神殿の外に出ると、前回来たときと同様に行動する。

 すると、何処からともなく水が現れて押し流される俺たち一行。

 タルタロスは物凄く不快な表情をしたまま流されていった。

 奴が触角で流れを防ごうとしていたのを俺は見逃さなかった。

 しかし、無駄な抵抗で終わったようだ。

 

「相変わらずトイレで流されているような感覚だ。流されたことはないんだが……」

「へぇ、ここがガルドラ山脈っていうんだ。随分管理者の力が感じられる場所だね」

「以前は三夜の町ってのが近くにあったんだ。そこにブレディーがいたからな」

「そうか。あの子、こういう山好きそうだもんね。色々改良したのもあの子なのかな」

「……キメラが住んでいるな。あれを構築したのはブレアリア・ディーンだろう」

「ブレディーの存在を知ってから、俺もそうだと思ったよ。此処には流石にこな……」


 と思っていたら、次から次へとキメラが飛んでくる。

 一体どうなってるんだ? 入り口にキメラが出るなんて。

 だが、こいつらはもう相手にならないだろう。

 そう思っていた。だが……「どうやら良くない状況みたいだね、この大陸」

「そのようだ。襲って来る」

「まじかよ……キメラが合体しやがった!」

懐かしの場所が出てきました。

そしてここに来てまさかのコラーダさんパワーアップ。

ついでにキメラもパワーアップ……。

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