第八百十三話 初戦 バトルロイヤル中盤戦 変身する小男
本日は小説家になろうが初参加の、文学フリマ京都8に行って参ります!
並びながら投稿中です笑
入場料無料ということもあり、結構並んでおりますね!
夜にでも状況を活動報告でアップしますー!
リュウトモにも同じこと書いててすみません!
俺が敷設した氷の柱から跳躍して降りると、手にはめていた輪っかを飛ばして、双斧の
獣人女性へと遅いかかる神兵。
闘技場に残っているのは、ミレーユ、神兵、獣人、頭飾りの女性、俺、後は……あれ、あの
ズラとかいってたやつとその女か。ミレーユは……「何なのよあんた。しつこいわね。い
い加減にしてよ!」
「……」
ミレーユはタックゴブリンに乗り、スノーバウルスをけしかけている。
スノーバウルスは高い突進性能を保有しているが、相手の乗る一角獣は俊敏な動きで突進を
あざ笑うかのように簡単に回避してみせる。
「くそ。何だいこの化け物!」
「ふふふふ……素敵なお嬢さんだ」
「っ! バカにすんじゃないよ! くたばんな!」
双斧を軽々と振るうあの腕力。ぜひうちの白丕と戦ってほしかった。
……って俺だけおいてけぼり感が半端じゃない。
一人だけ高みの見物だと罵られそうだ。
……残りのあいつらと戦って来るか。
「バネジャンプ!」
ほどよく跳躍して二人の前に立ちはだかる。
こいつら……上手く身を隠していたって感じだ。
一体何で闘技大会に参加したんだ?
「ヒージョ。大会関係者側から来たズラ。好都合ズラ」
「こいつどこかで……カバネ。油断するんじゃないよ!」
おやおや、共闘か。ルール違反じゃないけど。
なにせ対戦相手はランダムだ。仲間と同じリングだったらそれは運がいいってだけの話。
それに、一対一じゃちょっとハンデが過ぎるからな。
「いいぜ。かかって来い」
「あんた、どっかで見覚えがあるけどねぇ……行くよ!」
「行くズラ!」
カバネと呼ばれた小太りの小男は、短い短剣を二本持ち、こちらへ構えている。
ヒージョと呼ばれた長い赤髪にヘアバンドの目つきが鋭い女はブーメラン状の何かを
握っている。
俺は後方に警戒しながらも、アーレドレスからカットラスを引き抜き、様子を伺う。
やや後方に位置するヒージョがこちらへブーメランを投擲。それと同時にカバネが短剣
をこちらへ投げつける。
……慣れた連携。相当馴染みのあるやつらだろう。
ブーメランを避け、短剣をシールドで防ぐと、多少バックステップを踏み再度様子を伺う。
そーいやさっき神兵のやつにアナライズしたけど、メルザはまだ観客席側に居ないんだった。
こいつらもアナライズ出来ないか……。
「ほら、よそ見してんじゃないよ!」
「そうズラ! 行くズラよ。燃臥斗! 風臥斗!」
「っ! 付与能力か。威力弱……」
カットラスで一閃して、迫る燃臥斗……とは呼ぶに相応しくない、ものをかき消す。
風臥斗で威力を上げたんだよな? それでこんなものか。
以前のメルザなら百倍は強い燃臥斗を撃って来るぞ……連発で。
「かき消されたズラ! 何ズラ、あの剣」
「これは、結構やばい相手だねカバネ」
「そうズラ。気合いれて……」
「逃げるからあんたが戦いな!」
うわ、後ろから蹴り入れて俺の前にカバネの方を向かわせた。
んぜだろう。少しセフィアさんとイビンのような光景に見えた。
「お、おい。流石に酷くないか……」
「酷いズラ! もう怒ったズラ! さっさと倒して文句言ってやるズラ!」
立ち上がると、顔を真っ赤にしているカバネ。
怒っただけでこうはならなくないか……と思ってたら、徐々に体が変化していく!
こいつ、変身能力を持ってたのか!
牙の生えた鬼のような形相。オーガに近いか?
体は赤色に変化して、先ほどまでの小太り小男ではなく、小赤鬼のような
形相だ。
「許さんズラ。絶対に許さんズラ……」
「……外見変わっても喋り方でぶち壊すタイプだな、お前……じゃあ俺もいくぜ」
【神魔開放】
「燃刃斗!」
「赤閃!」
こちらの赤閃と、やつが直接放ったとみられる燃刃斗が交差する。
打ち勝った斬撃が奴の体へと届く。
「痛いズラーー! 何ズラ、こいつ一体何ズラー!」
「悪いが一回変身された位で負けるわけにはいかないんでね……ラモト・シャルシャレット!」
青色のような文字を相手の体へと巻き付ける。
若干の捕縛効果はあるが、当然ラーンの捕縛網とまではいかない。
「何ズラーー! 何をしたズラー!」
「ピトロン11
左手の指を弾くと、巻き付いていた文字が青白い炎を立ててパリンと砕け散る。
それと同時にカバネは青白い炎に包まれ、悲鳴を上げながら場外へと飛んでいった。
慌てて補助員が消化をする。
……ちょっとやり過ぎたか。さっきの女は……あれ、いない?
まさか場外へ降りてったのか?
その間に……双斧の女とミレーユも落ちてる。
……残りは俺と神兵と頭飾りの女性か……。




