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第五百八十三話 魂魄の器

「あんた、才蔵って言ったけど、転生者か何かか」

「……貴殿が知る必要は無い」

「いいじゃない。教えてあげなさいよ。その方が面白そうですし。それと後ろのあなた。

わたくしを狙っても無駄よ。狙うならリトラベイかターレキフにすることね。弾、あまり無いんじゃないかしら? 補給してあげましょうか? うふふふふっ」

「馬鹿にしやがって。お前をけん制しとかないとシーに何するかわからないだろうが!」

「あら。わたくしはサーカスを見ているだけの観客。あなたたちは踊るピエロでしょう? うふふ、うふふふふ」

「こちらもそろそろ始めましょうか。ご老人」

「一つ聞きたいんじゃが、お前たちの目的はなんじゃ? 国を乗っ取ることか?」

「これは奇な質問を。先ほども主が仰っていた通りです。主がサーカスを見たいと所望されたので

我々はそれに従っているまで。主がもういいといえばそれまで。

あなた方を全て殺せと言えば……それに従って行動するのみ。

ですから今は……踊っていただきましょう!」


 【白血鎧魔】

 鎧にまるで血液が送られ、白き血が鼓動する。

 話している間に準備をしていたハクレイは、魔王形態へと移行した。



「さてお前さんたち。覚悟はできておるんじゃろうな。この魔王、ハークレインシフォンを動かした事、後悔させてやろう」

「……魔王種。東の軍勢が関わっていましたか。このような場所に一体何の用向きでしょうか」

「わしの弟子がちょいとのぅ。というてもこの国の現状は見過ごせぬ!

「聞いた事があります。鎧に魂を結び付け、生きている種族がいると。まるでデュラハンの上位種のような

その形態。しかしこの槍で受けきれますかな。豪の槍、又兵衛。参る!」


 老師とリトラベイが戦っている中、ツインは形相を変える。


「…魔の盟約にして権限を行使。

狐火、狐狼、狐魚の怪。我が意思となりて敵を討て。狐火フォア、狐狼フォルフ、狐魚フォッシュ、来い! 

……妖雪造形術、レドッピー、ブラッピー……妖雪造形術、コウテイ、アデリー! そして、ドラゴントウマ! ホー君! 出番だぜ」


 メナスを封印しているからこそできる、魔術招来を行使。様子見は終わりだ。

 戦力を一気に集中させ、敵を砕く。

 上空のあいつはビーとホー君、ルーニーに任せよう。

 

「剣戒! 驚、懼、疑、サニー、ファニー、そしてメナス。お前たちの力を借りる。

今は真化こそ使えないが、この魔王種の腕一本あれば十分。ターレキフ……だったか。

その槍さばき。転生者と思われる名前。なんとなく王女が何者か見えてきたよ。

今はあんたを倒し、偽王女を捕縛して、このくだらないサーカスをさっさと終わらせてやるよ!」


 全員それぞれにコラーダを一本ずつ渡し、全軍団で突撃する。

「一度、体験したことがある感覚ね」

「ベニーがいないのはちょっと残念」

「今こそ恩義を返す時ぞ」


『アクアシンフォニー!』

「モード、水雷、水雷のショック・ウィールプール!」


 激しい渦を巻きながら、ほとばしる雷が広範囲に、直線状のターレキフを襲う。

 ちょうど避けなければ当たる位置にリトラベイ、偽王女も存在する。

 さらに横には巨大なドラゴントウマ、フォアー、フォルフ、フォックス、レドッピー、ブラッピー

がおり、上空からはルーニー、ホー君、そして飛翔した三人の娘が強烈な水の斬撃を放出する。

 

「小癪な……!」

「面白い、面白くなってきた! うふふ、うふふふふふ。もっと、もっと見せて、もっと見たい! 

打ち消せ、滅輪の宝盾!」

「なっ……」


 王女が興奮しながら、上空よりターレキフの前にキラキラと輝く巨大な盾を展開。

 アクアシンフォニーは防がれ、水雷のショック・ウィールプールを受けても貫通出来ない。

 俺の赤星の吸盾ではこうはいかない。まるで絶対防御のような盾だ。


「でも、ターレキフ。あんただけは倒しておく! その盾の覆い方じゃ全部は防げないよな! 

全てのコラーダよ、狙え! リーサル・レデク!」

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