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第四百八十二話 封印抵抗

「え? 俺様子供産めるのか?」

「うむ。アルカイオス幻魔の血を絶やすわけにはいかん。神々にとって子をなす事は

最大の貢献となる。イネービュ様に感謝せよ」

「……おいおい、冗談だろ? そんなのありか?」

「や、やってくれたわ……これじゃもう」

「そんなぁー! せっかく順番決めたのにぃー!」

「えーーー! レミはまだ結婚してないのに!? でもいいかぁ」

「いいの? そんな軽くていいの? 本当に?」

「お母さんに報告しないといけないっしょ。男の子がいいなー」

「男女どちらかはこのブネにもわからん。楽しみが増えたな」

「俺様の子かぁ。へへへ、戻ったら産まれるのかな」

「子供ってそんな早くうまれないだろ、普通」

「普通ではないからな。残念ながらメス体には受胎させられるのだが、オス体には

受胎させられぬ」

「怖い事言ってる。ものすごく怖い事言ってる」

「仕方ない。神々ってのは思考が人とまるで違うんだ。諦めて受け入れよう……」


 勝手に身ごもらせた? のはメルザ、ファナ、サラ、ベルディア、そしてなぜかレミ。

 ここにイーファがいなくてよかったと胸を撫でおろす。



 ブネがその場にいるものを一瞥した後喋り出す。


「少し開けた場所に行くぞ。これから封印を開始する」


 その場にいた全員で、訓練場の開けた場所へ移動した。


 ――――――――――――


「それで、メルザをどうやって封印するんだ?」

「このブネの腕にだ。メルザ、準備はいいか?」

「ブネ様、ちょっと待ってくれ。ルイン、みんな! 俺様、暫くいなくなるけどよ。

みんな、元気でいてくれよな。すぐ、かえってくるからよ!」

「メルザ……これを」


 みんな次々に装飾類をメルザにつけていく。そして俺は……メルザに軽い口づけをする。


「方時も離れずメルザを待つ。だから安心して行ってこい」

「う、うん……みんなの前だと恥ずかしいぜ……」


 赤面するメルザの頭をぽふぽふと叩き、見送った。


「よいな。メルザよ、幻初の手をこれより付与する。すぐさまウガヤを召喚しろ。

その後ウガヤとメルザ事、左腕につけたこのブネの腕に封印する。よいな?」

「俺様、うまくできるかな」

「可能だ。幻初の手に貴様の幻魔の力ほぼ全てが集約される。試してみろ、いくぞ!」


 ブネがそう告げると……メルザの上空に手が現れる。幻初の手……メルザの新しい手。

 

「ネオ・マギコケリ」

 

 ブネがそう告げ手を振り下ろすと、メルザに右手が現れる。そのままメルザが

 

「ルイン! 戦闘の準備をしておけ! 他の者もだ! ウガヤは必ず暴れるはず。

このブネだけで抑えられるとは限らぬ!」

「どういうことだ? 相手はウガヤそのものだとでも?」

「違う。ウガヤが召喚するであろう、幻魔獣、そいつらを抑え込めればそれでいい! 町を破壊させるな。

守ってみせよ」


「ウウ、ウアアアアアアアアーーーーー!」

「メルザ!? あれは童を救ってくれた時と同じ状態。どういうことじゃ」

「幻初の手に集約されたメルザの力が暴走した。幻初の手は異常なまでの疲労感を引き起こす。

もって数十秒。それまで守り通せ!」


 暴走したメルザが浮かび上がり、何かを呟きだす。

 ブネが急ぎ止めようとするがまるで止まる気配がない。


「詠唱遮断。ウガヤ、幻魔獣クレルクラージャ、ミストラージャ、ユビルラージャ招来」


 意識を失ったメルザの新たな右手が動き、招来されたウガヤから三体のラージャという

奇妙な形をした飛翔竜種が産み出された。


 それを見てスピアが驚く。


「なんだあの竜は。あんなの見たことないぞ。この地上にあんな竜はいない」

「あれは幻魔界の竜。地上にいるはずがなかろう。ルイン、奴の注意を引け!」

「神魔解放! 剣戒、封剣! ……この役目はだれにも譲れない。俺が主のためにやらな

ければいけない事なんだ!」


 神魔解放し、上空の三体の飛翔竜へ剣を向けた。

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