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異世界転生 我が主のために ~不幸から始まる絶対忠義~ 冒険・戦い・感動を織りなすファンタジー  作者: 紫電のチュウニー
第四章 メルザの里帰り

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第四百十八話 終わってなかった!

「ルイン! 前見て前! 終わってないよ! ヒヒン!」

「なにぃ!? せっかくベルローゼ先生みたいにやったのに!」

「にはは! まだまだだなルイン! 俺様に任せろ! 風刃斗!」

 

 メルザの風刃斗は勢いよく飛んでいき、飛翔する鳥を切り落とす。

 やはり空を飛んでいる敵に風魔法は相性がいい。


「すごい! 幻術の風上級術!?」

「メルザが凄いのはそこじゃない。見てろ……」

「風刃斗! 風刃斗! 風刃斗! 風刃斗!」

「う……そ。何これ……無尽蔵なの?」

「ああ。無尽蔵だと思う。多少は疲れるのかもしれないが、疲れてへばったメルザなんて

肉体を動かす時くらいなもんだ」

「無敵すぎません? それって」

「そうでもない。メルザ自身を狙われると困る。だからこそ……多様な術を身に着けたんだ。

きびしーい修行でな」

「俺様にとってはフェド先生の礼儀さほーが一番きつかったぞ……風刃斗!」

「それにしても凄い精度ですね。空中で、なおかつ相手との距離もそれなりにあります。

そこを狙い撃ちするなんて」

「ん? てきとーに撃ってるだけだぞ。外れてもいっぱい撃てばあたるじゃねーか!」

「あ、あははは……普通一発撃つのも大変なんだけどね……」


 冷静に分析するなら、自分を褒めるみたいで少し嫌だが俺が一番この中で強いだろう。

 そして、メルザとジェネストは甲乙つけがたい。状況によってはメルザに軍配があがる。

 なぜならメルザはエレメンタルや幻獣を召喚できる。力をセーブしているようだから

俺より強い可能性もある。

 周りをとにかく気にして、いつもなるべく制御しているようにみえる。

 そして……ウガヤの影響なのだろうか。その制御が難しくなってきているように見える。

 

「よーし、あらかた落としたぞルイン!」

「この位置だと、私の出番がないのは残念ですね」

「俺もやっていいか? な?」

「戦いたいカベ。でも遠距離攻撃できないカベ」

「まぁみんな落ち着けって。まだドラグア山脈についてすらいないんだぞ。ここは一つ……」

「早い者勝ちですね! それじゃあ私の実力、見せちゃいます! シャボン・レ・ポップ!」


 巨大な泡が鳥の集団を包み込み……レミが指をパチリと鳴らすとはじけ飛んだ! 

 なんだ今のは!? 術か? 恐ろしい光景だが、なんて殺傷力の強い技だ。


「どんどんいきます! シャボン・フルレ・ポップ!」


 一気に大量の泡を放出して鳥の集団をまとめて弾き飛ばした! この子、結構やるな。


「どうですか? 私を甘く見ていたルインさん、一言お願いします!」

「気づいてたか……いや、正直やるね。これならドラグア山脈でも十分戦力になるんじゃないかな」

「勿論です! 絶対活躍しますからねー!」

「俺の出番なかった……」

「かべ……」

「……私もです」

「おい! 落ち込むなって! 何なら、終わりだ……とか言っといて終わってない俺が一番

恥ずかしいんだから! な?」

「確かにあれは恥ずかしかったな? な?」

「真似したくないカベ」

「ほほえましかったです。とっても」

「なんか三人共、馬が合いそうだな……」


 レウスさんにウォーラスにシュイオン先生は案外うまくやっていけそうだ。

 

 どうにか一匹封印出来たので、先生に名前を聞いてみると……「これは、アンチドラディニアバード

ですね。北方に分布している凶悪な鳥類。これほど大きい生態の群れを見る事は珍しいですが、ここは

上空ですしね。いやぁ、実に興味深いです」

 「先生は医者だけあって色々な研究とかも好きそうだもんな。モンスターの生態とかも興味ある

のかい?」

「はいはいはーい! そういうのなら私がだーいすきです!」

「レミさんは魔物の生態に興味があるのか」

「もー、いい加減レミって呼んでくれないと、ルイン・ラインバウト様って呼びますよ?」

「そ、それは嫌だな。わかった。気を付けるよ」

「私は動物学的には興味がありますけど、特別魔物好きというわけではありませんからね。

そのあたりはレミにお任せしようかと思います」


 先生は治療目的での興味心か。レミは魔物について詳しく研究したそうだな。

 先生さえよければうちの町でお医者さんをやって欲しいものだ。何せ治癒できるものは

いても医者はいない。怪我は治せても病気になれば、マァヤの薬だけでは厳しいかもしれない。

 既に町やジャンカの村には子供もいる。早めに対処できるようにしないとな。 


 

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