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異世界転生 我が主のために ~不幸から始まる絶対忠義~ 冒険・戦い・感動を織りなすファンタジー  作者: 紫電のチュウニー
第三章 舞踏会と武闘会

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第三百七十六話 ルインと共にある者は

「みんないるかな?」

「おめぇ、目が……わりぃな。本気だせちまってよ」

「師匠。気にしないでください。俺が悪いんです。それに、多分また、見えるようにはなるかなと

思うので。この感覚だと」

「そうか……」

「それで話って何よ? あんたと一緒にシフティス大陸に行くっていうのはもう承諾済みよね。

夫の帰りを待つ妻としてだけど」

「それ以外にも、リルたちはフェルドナージュ様の許へ向かうため地底に向かったり

するんだ。他にもルーンの町に残る者やキゾナ大陸に行きたい者や、師匠と一緒に修行に

行く者もいるんじゃないかと思って」

「僕も本当はルインの傍にいたいんだけどさ。どうしてもフェルドナーガ様の動きが

気になってね。フェドラートやアネスタも心配だから」

「お兄ちゃん……やっぱり私も……」

「いいよサラ。アルカーンもいるんだ。こっちは平気だよ。ちゃんとアルカーンにも結婚した

事を伝えるからさ」

「うん。ありがとう、お兄ちゃん!」

「わらとイーファは少しキゾナに向かってもよいだろうか。トリノポート復興を

どうにかできないかと二人で思案していたところだ」

「シフティス大陸に関してはちょっと因縁があってね。元々王として知られている私が

向かうには少々厳しいのだよ。それに古代樹の図書館を調べる役も必要だろう?」

「僕は、父上を探しに行きたい。いや……ライデン。あいつがきっと……」

「あの話は本当でしたの? わたくしも確かめなければ」

「そういやシュウは? いるかい?」

「ああ、ここにいるよ。ルイン」



 心配そうに手をかけてくれるシュウ。申し訳なさでいっぱいだ。


「すまないシュウ。シュウの忍術があるとシフティス大陸で助かるんだが、シュウはどうしたい? 

勿論やることがあるならそちらを優先してくれて構わないんだ」

「俺は……ベルディスさんについていこうと考えているが……ルインが困るならそちらへついていくよ」

「いいや。お前はあちらにいっていい。偵察関連は俺の役目になるだろうな」

「その声は……エプタか?」

「これは命令だからな。仕方なくついていってやる。勘違いすんなよ。お前を守るつもりは毛頭ない」


 確かに心強いっちゃ心強いが……どういう風の吹き回しなんだ。


「すまない。必ず強くなって戻る。自分の可能性を見出したいと思っている。ベルド、お前の

手助けもしてやりたいんだが」

「こちらは気にしなくていい。それに、俺もこの腕輪を駆使して強くなる。修行を怠るなよ」

「ああ。もちろんだ」

「後のみんなは、ついてきてくれるのか? シフティス大陸についてはよく知らない。

どんな危険があるかもわからないけど」

「当たり前よ。新婚旅行に行かないわけないじゃない」

「どこまでもついていくっしょ。親父の事は兄貴に任せる」

「妹の事、よろしく頼むよ。ルイン兄さん」

「おいおいベルド、からかうなって。今まで通りで頼むよ」

「ふふ、こうでも言わないと少しやってられなくて。母さん、泣いて喜んでたし」

「後でちゃんと挨拶するよ。それじゃシフティス大陸に向かうのは、ファナ、サラ、ベルディア、レウスさんにパモ、ジェネスト、ライラロさん、エプタにブネかな」

「ルイン、僕もいくよ! つれてって!

「イビン。危険かもしれないが、来てくれるのか?」

「うん。僕もみんなの役に立ちたいんだ。ハーヴァルさんとセフィアさんはシュウさんと一緒に

あっちへ行くって」

「そうか。これで面子は決まりだな」

「僕とミリルはもしかしたらシフティス大陸にも顔を出す可能性がある。連絡手段はあるか?」

「以前フェドラートさんが渡してくれたやつのこと、覚えてるか?」

「あれか! 確かにあれがあればどこにいても居場所はわかるな。もらっていこう」

「ここを離れたら十分ルーンの町で準備が必要だろう。みんな、海底でやり残したことがないか

考えておいてくれ。そうそう来れるような場所じゃないし」

「三層までならお前たちの町と繋がっている。ラブドス族を三層へと導いておく予定だ」

「サニダたちを? そうか。あんな場所で生活していたから心配だったんだけど。よかった。

また会えるんだな」

「うむ。今はその準備でエーナたちが走り回っている。時期に終わるだろう」

「そうか。この海底、いろいろあったな。最後にもう一度、桜を見ていきたいな……メルザと」

「構わない。それくらいの時間は与えてやろう。だが貴様の目は見えぬだろう?」

「いいんだ。桜はいい香りがする。その香りと滝の音だけで、俺の脳裏には情景が映し出されるんだ」

「……そうか。ならば連れて行ってやろう。メルザ、いくぞ」

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