第三百六十四話 第三第四試合混合 バトルロイヤル ここからは本気でいきます
ルインがハーヴァルと対峙している頃――――。
「獣と人の混合が、これほどまでの力を一体どうやって……」
「はん。ただの人間よりゃよっぽど動きやすいんだよ、この体はな! 仮面の嬢ちゃんよ。
おめぇみてぇな人間離れした構造のやつと戦う時にはな!」
中距離で向かい合う二人だが、どちらも本来は接近戦が得意。しかし両者共に頭も感覚も鋭く
接近戦になれば消耗が激しい。
どちらも試合展開を楽しむかのように探り合いをしながら攻撃を重ねている。
「再びディーン様のお顔を見るまで、私は負けるわけにはいかないのです!
深淵、シャル、エル、ブレードロール!」
「それが嬢ちゃんの戦う理由かい。それじゃまだ弱ええ! 斧空衝連撃」
ベルディスが斧を空中に放り、その抛った斧から無数の衝撃が放たれる。
対するジェネストは手の六剣のうち二本を放ち、エルの文字を刻みながらベルディスを狙う。
「こらー! 私のダーリンに攻撃するなんて許せないわ! もう乱入よ乱入!」
「抑えたまえ。乱入したいのはちみだけではないのだぞ。一番乱入しそうで怖いのはあそこにいる絶対神だ。
見よあの顔。飛び出してみているぞ」
「世界を創造するような神が乱入したらむちゃくちゃになるじゃない! あんた! 乱入しちゃだめよ!
乱入するのは私なんだから!」
「ちみもだめだ。嫌われるぞ」
「なんですって? ベルディスが私を嫌うはずないわ! ないけど……あるかも」
「おとなしくなった。さぁ我々は試合の実況をせねばな。ジェネストが放った二剣はベルディス殿が見事
撃ち落とした。さらにあえて隙を作り前進してきたジェネストに回し蹴りを決めよろけた所を……あれは
幻風術か? で吹き飛ばした。さすがに戦い慣れているな」
「あたりまえよ! 私のダーリンは世界一なんだから!」
「ふむ。我が主ルインも相当にやるぞ。あちらは……おお! ついにくるぞ。神魔解放するに違いない」
「なんですって? ベルディスとの戦いを前にもう? でも相手はハーヴァル。仕方ないわね」
「イーファ、ベルディアとファナの戦闘も長引いておるな。速さのベルディア、力のファナとの
ぶつかり合いか」
「あれ、バカ弟子はどこよ? あの子何してるの?」
「妻殿は城外で肉をめいいっぱい食べておるな」
「……あのバカ。ルール忘れてるわね……はぁ」
――――ルインサイド――――
「ハーヴァルさん。別に手を抜いてたとかじゃないんですけど、ここからは本気でいきます。
あなたを倒して師匠と手合わせするために!」
「やっとその気になったかい。見ない間に本当いい面構えになったもんだ。
それじゃかかってきな。俺を倒し、主として認めさせてみな!」
「いきます! 神魔解放! レピュトの手甲解放! 剣戒、驚、懼……悪いけど
時間はかけられないんでね。これで終わりだ!」
「なっ!? 浮遊する手? それに剣を増やしやがった!」
赤海星……巨爆烈牙剣、追撃……赤海星の弾丸……ローホバヨネッタ!」
巨爆烈牙剣……以前放った破壊力のある巨大な斬撃。更にデザートイーグルを改良した一発型の赤海星の
弾丸を二剣それぞれからぶっ放した。
銃剣の試作の動きだが、コラーダにうまくのせらられている。
「うおおおーーーー! このヘインズの盾を貫通し……」
「すみません、ハーヴァルさん。エスパーダコンヘラル!」
「ぐああー! や、るじゃないか」
巨爆烈牙剣、ローホバヨネッタ両方を受けてなお無事かもしれない。そう思えるほどヘインズの盾は
硬い。それを見越して更に追撃の一手。ティソーナによる新技を繰り出しどうにか倒せた。
とんでもない防御力だ。ハーヴァルさんを抱えてセフィアさんのいる方面へハーヴァルさんを降ろすと
珍しくとても心配した顔のセフィアさんがいた。
「おいルイン。後は預かる。おめぇ負けるんじゃねえぞ!」
「は、はい。ががが頑張ってきます!」
……やっぱ超こえぇ……さて、さすがにハーヴァルさんを抱えている最中は誰も攻撃して
こなかったが、戦況は……。
どうやらいち早く決着着いたのは俺だけだったようだ。師匠もファナたちも激戦中だな。
あれ、ター君もホー君もぼーっとしてるな。少し離れすぎたせいか?
さて……どちらに参戦すべきか。
どっちにも参戦したら邪魔者扱いされた上、下を向いて体育座りする事になりそうだ。
ここは一つ、神魔解放も使ったばかりだし様子を見るか。




