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第二十一話 目を離した隙に

 俺たちは一度宿屋へと戻る。

 せっちゃんに購入した物が届いてないか尋ねると、商品がちゃんと届いていて、部屋に運んで

くれたらしい。

 せっちゃんにお礼を告げて、部屋まで一度戻った。


「ぱみゅー、ぱーみゅぱみゅー」

「ただいまパモ。おとなしくしてたか?」


 パモが出迎えてくれる。もふもふのふわふわな撫で心地。

 相変わらずパモは可愛い。


「おう戻ったか、待っておったぞ。荷物が沢山届いたんじゃが、パモがそれを

吸い込んでのぅ」

「そうか、カカシにはまだ話してなかったが、パモには

物を吸い込む能力があるんだ」

「そいつは凄い能力じゃな。実に便利じゃ。わしの身体事、運べんかのう」


 「ふぇっふぇっふぇ」と笑うカカシを背に、俺は呪いの腕輪をテーブルの上に置き、今後の

予定を考える。

 バウザーの言っていたように、一度武器を見直す必要があるか。


「メルザ、ファナ、ニーメ。もう一か所行きたい所があるんだけど、一緒に行くか?」

「あぁ、あのおっさんが言ってた店だろ。行くにきまってるじゃねーか」

「私も行くよ。武器とか何も持ってないし」

「うん、鍛冶道具とかおいてあるかなぁ?」

 

 そう話していると、なぜかパモが苦しみだした。

 先ほどテーブルの上に置いた呪いの腕輪がない……まさか! 


「パモ、パモしっかりしろ! まさかあの腕輪収納したのか?」

「ぱ、ぱみゅ……」

「どうにか出せないか! パモ! パモ!」


 パモはぐったりして動かない。

 確かアナライズした情報には、三歩動く間に二十五%の確率で死ぬと記されていた。

 しかも強い呪いだと。

 俺が目を離さなければ……くそ! 


「パモちゃん、しっかりしてパモちゃん!」

「噓だろ……装備しなければ発動しないんじゃないのかよ……」

「もしかしたらパモの体内で装備された事になったのかもしれん」


 闘技大会の景品……絶解呪の書。それがあれば呪いを解く事ができる。

 だが、闘技大会に出れる実力がなければバウザーは連れて行ってはくれないだろう。

 まさかこんなことになるとは。

 俺がしっかり持っていればパモは収納しなかったかもしれない。

 おれのせいだ。


「ルイン、お前のせいじゃねー。パモは俺様の子分だ。

子分の管理は俺様の役目だ。だから俺様のせいだ」


 そういうとメルザは俺の腕を掴む。


「強くなってさっさとパモを助けるぞ。俺様とお前らで。

おっさんが言ってた店に行こう」

「わしはここでパモを見ておる。こっちのことは心配せず行ってくるのじゃ」

「わかった。パモの事はよろしく頼む。行ってくる!」


 俺たちは宿屋の女将、せっちゃんにも事情を話してバウザーの紹介して

くれた快鉄屋へ向かうのだった。



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