表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生 我が主のために ~不幸から始まる絶対忠義~ 冒険・戦い・感動を織りなすファンタジー  作者: 紫電のチュウニー
第二章 知令由学園 前編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

198/1120

第百六十八話 プログレスウェポンとカノンの能力

 俺たち三人は、支度を終えて鈴鈴の町を出た。

 カノンの変装はばっちりで、近づかなければばれる事は無いだろう。

 今は変身を解いて、俺たちの後ろを歩いている。

 俺たちは歩きながらプログレスウェポンの話をしていた。


「それじゃお互い見せあおうか。俺はジュミニの能力を見るの初めてだな」

「とは言ってもまだグリーンドラゴンとムクバードだけだけどね。

君と違って僕のは取り外せないから、消したら身体能力がだいぶ下がるし。

全くずるいよ、君の能力は」

「リルの模倣だって相当だろう。俺が使用したプラネットフューリーを模倣で

近しい技にしちゃうなんて」

「そりゃあ僕だって君に勝てる所の十や二十は欲しいしね。それに模倣は

万能じゃない。模倣ストックは五個までしか持てないのさ」

 

 十や二十って多すぎません? それはいいとして。


「んじゃ、俺のはこんな感じだ。数は多いがボスクラスじゃないとあまり能力

反映されないな」


 アドレスの蛇目を押す。すると蛇の赤目からアドレスの状態が映し出される。


 アドレス(アルカーンシールドガントレットカットラス)


 STR 1+253

 DEX 1+111

 VIT 1+298

 SPD 1+94

 CHR 100+59

 YP 100+192


 以前よりかなり強くなった。

 画面を見るとリルが少し気まずい表情をしている。

 あれ? 二匹しか封印していないって言ったよな。


「僕のも見せるね。時計部分をこうすると……」

 時計板から上空に映し出される。……俺もその方がいいんですけど。

 蛇目から出るの、怖いんですけど。


ジュミニ(格闘剣)


 STR 100+107

 DEX 150+26

 VIT 100+110

 SPD 200+25

 CHR 150+35

 YP 150+70


 地力が違いすぎた。そうでした。俺のプログレスウェポンはそもそもが時計。

 リルの物はアルカーンの新作だ。

 かなり前からプレゼント用に作っていたのだろう。

 差があって当然か。


 特筆すべきはそのスピードだろう。

 道理でグリーンドラゴン相手にまともに戦えていたわけだ。

 俺たちがプログレスウェポンの話で盛り上がっていると、カノンが気に

なるのかこちらへ寄ってきた。


「戦力の話かしら。私も少し話をしないといけないわね」

「君は僕が守るから、隠れていてくれて構わないよ」


 おいちょっと待て! どこぞのプリンスみたいな事言い出すなよ! 


「そうもいかないわ。いざという時には自分の身を守らないと」


 リルが一発ノックアウトされた。

 やるじゃないかカノン。


「遊魔ってのはどんな事が出来るんだ? 俺の知る限りだとそこら中から

手を生やしたり、身体を乗っ取ったりするサラの憑依術に近い事が出来

る? のか?」

「そんな事出来ないわよ! 憑依とは違うけど、二つの霊体になって攻撃できるの。

見ててね」


 そう言うと、彼女は一瞬紫の塊となり……二つに分離した!? 

 こいつは驚いた。空を舞う紫色の一角一目の浮遊体が二つ。


「角の大きい方がクイン。小さい方がニーナよ。そもそも一つの生命体だから

会話は同じよ。ここからが最大の特徴。角が長い方を攻撃してみて」


 リルがやらないので俺がやる。

 デュラハン後輩のアイアンクラッシャーをお見舞いした……が攻撃がすり抜ける。


「どういうことだ? すり抜けたぞ?」

「私の意思で片方を囮に出来るの。今の私の本体は角の短い方よ」


 分離に透過か。

 能力の一端だけでも珍しいな。


「攻撃としてはどんな事が出来るんだ?」


 ……と聞こうとしたら、いつの間にか何かを蹴っている。

 あれは蹴鞠か? しかも手にはお手玉のような物まである。

 ただ、どちらも物質じゃないな。魔法のようなものか。

 クインとニーナで蹴り合い投げ合う。どっちから来るか読めない! 


「通りゃんせ、通りゃんせ。

ここはどこの、細道じゃ。

天神さまの、細道じゃ。

ちっと通して下しゃんせ!」


 恐ろしい速度で蹴鞠とお手玉が俺に飛来する。

 数が多い! シールドで躱しながら飛翔して玉に向けて技を放つ。


「赤星の斧!」


 俺の放った斧状の赤星は玉にあたり爆発した。相当な威力だ。


 爆発に巻き込まれれば、ただじゃすまない。

 盾で躱した時はわざと爆発させなかったのだろう。


「やるわね。加減したとはいえ私の爆霊通り道を避けきるなんて。

あなたの力も見れた。これなら戦えそうでしょ?」

「ああ、十分だ。恐ろしい能力を持っている。リルもいいだろ?」


 リルは彼女に見とれていた。

 こりゃ駄目だ。


「この辺りまで来ればミドーを出しても大丈夫だろ。乗り物出すから

待っててくれ」


 青銀蛇リングからミドーを出すと、彼女は悲鳴を上げる。


「キャー! 蛇!? こわーい!」


 リルにとびついて助けを求める。

 そのリルの顔は真っ赤だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ