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第九十七話 ター君戦

 ター君に絡んだレウスさん。ふわふわしながらこちらへ戻って来る。


「ター君強いから気を付けてな。俺燃えるから。帰ってるわ。よろしくな?」


 お前がひきつけたんだろーが! おーい! 

 しかもターフスキアーなんて怖そうな名前がター君て。

 親近感ある近所の子供だよ、もはや。


 だめだ。レウスさんは封印に戻ってった。

 自分の意思でアクリル板に戻れるのかよ。

 ター君が両手をあげたままこちらを向き、火の術を放ってくる。

 飛び道具ないとやっぱきつい。

 いや……あってもあの影だ。ター君をどうやって攻撃すればいいんだ? 

 あの手の類って物理攻撃はほとんど効かないよな。かといって術は使えないし。

 ……と考えながら火術を躱す。


 氷術も撃ってきたのでどうにか拳で粉砕して破壊する。

 さすがにかなりの威力だ。まともにくらったらやばいな。

 ちらっと蛇籠手を見ると、レウスさんがサムズアップしている。

 

 ……この骨、ここにうち捨てていこうか。


 近づけなければ消化液も厳しい。蛇籠手も影じゃ食べないだろうしな。

 跳躍して蹴りを入れてみるか。


 ――氷術を回避しながら高く跳躍してレウスさんの浮遊をいかし、蹴りをいれる。

 スカッという音が聞こえてきそうなほど、ター君を通透過した。

 やっぱ物理攻撃無効か。考えないとノーダメージで完封負けする。

 というか滅茶苦茶攻撃してくるな。

 ター君呼ばわりしたからなのか?  


 そうだ。これが効けばどうにかなるかも。ずっと装備していたし

出てきてくれるかな……大丈夫そうだ。

 ター君の攻撃を挑発して誘う。


「ほらほらどうしたよター君、びびってるのー?」


 来い来いポーズをする俺。

 あきらかに怒ったのか、ター君は鎌みたいなのを取り出して、俺に斬りかかってきた。

 好都合! 


「妖楼」


 攻撃を回避すると、あるモンスターをアクリル板から取り出した。

 それはその場で思い切りはじけ爆発した! 俺も当然爆風に巻き込まれて吹き飛ぶ。


「つっ!」


 マッドシールドで衝撃を吸収したが、痛い。すごい爆風だなやっぱ。

 呼び出したのはダイナモクラッシュ。

 爆発する以外は大したことがないのだが、フェルス高地で爆発させずに封印

するのはちょっと大変だった。


 爆発したから当然消滅してしまったが、どうやらター君は

封印できたようだ。


 封印した蛇籠手を見ると、レウスさんがサムズアップしている。

 レウスさんを取り外してブンブン振って叩き出した。


「やるなルイン! なぁ! 俺のター君への奇襲が効いたな!」


 お前は邪魔しただけやろーが! 

 まったく、なんて陽気な骨だ。あー、疲れた。

 少し休んでから三階へ行こう。


 ――しばらくその場で休憩した俺は三階へ上がる。


「聞いてた通りのヘンテコな場所だな、ここは」


 そこには巨大な砂時計が幾つもあり、下から上へと

砂が戻っていくのが見える。


 普通なら砂時計は逆さに落ちるだろうな。

 その砂時計の左から五番目だけに触れるよう言われた。

 他の砂時計も様々な用途があるが、今はそれだけでいいらしい。

 どうにかここまでは来れた。

 ここに来るまでに軽く四回位は死んでただろうな。

 装備を借りていたお陰で助かった。

 ただ……ここからが本当の死線だ。


 ――覚悟を決めて砂時計に触れた。

 光……ではなく闇に包まれる感覚と共に、何かに飲み込まれていった。

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