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第九十四話 ドラゴントウマ戦

 レウスさんは、ふわふわと飛びながらドラゴントウマというモンスターの周りを

うろうろし始めた。


「よう。トウマ俺だって。久しぶり。バシちゃんだぞ。

聞こえてるか? 相変わらず死んでんなおい!」


 どう見ても会話が通じる相手じゃないだろ……にしても何て巨体だよ。

 ギルドグマも相当でかかったが、ドラゴントウマは横方面にあいつよりでかい。

 まともに戦える相手とは思えない。

 どうする……考えろ。あいつをスルーして奥にいくか? 


「おいこら無視すんなトウマ! 行け、死神の使い!

「ふわー」


 そうか、いいことを思いついた! ……そう思った瞬間、トウマが巨体の尻尾で俺を薙ぎ払う。


「妖楼!」


 あぶなっ! とんでもない速さで尻尾の薙ぎ払いがきた。早く作戦を! 


「おいトウマ、お前今あいつ攻撃したろ。許せん、許せんぞ。

ルインが死ぬと俺も浄化するだろ! もう許せん。焼き尽くす」


 そう言うと、レウスさんは奥まで飛んでいき、奴に炎を放つ。


「ギイイイイイイイイイイイイイイイ」


 そういえば死体って言ってたから炎が良く効くのか? 

 死んでるなら通常の竜よりも鱗はきっと柔らかいはず。

 先ほど考えていた作戦より別の作戦が頭の中に浮かんだ。


 封印する箇所は籠手に指定してある。

 俺も参戦しよう。

 勝てる見込みは……ある! 


 トウマは今、レウスさんに気を取られている。

 試しに奴の尻尾へスライムの消化液をはきかけてみた。

 急いで元の場所まで戻る。

 消化液をかけられた尻尾は少し溶けた。封印値は勿論一だ。

 レウスさんの攻撃が十だった。まだ合計たったの十一。


 トウマは死神の使いが気に入らないのか、あれにかなりご執心だ。

 死んでて死神の使いだから因果関係でもあるのかもしれないな。

 おかげでチャンスは続いている。

 ブロードソードでも試し斬りをしてみるが、こちらでも一。

 レウスさんが攻撃をさらに二回入れてようやく三十二になった。

 試すしかない。これ以上こいつを怒らせるとどんなやばい攻撃をしてくるかわからない。


「っ! 妖楼」


 再度振るった尻尾の攻撃を回避して遠くへ行く。

 あと一発使ったら妖楼でも倒れるか……なら覚悟を決めよう。


「どうせ倒れるならこれでどうだ! レウスさん。あとは頼みます!」


 使えないわけじゃないけど、使えば倒れる。

 それなら一撃で倒せるダメージさえ与えればそれでよかった。

 フィリスドラゴンに意識を集中させる。拳を前に突き出しながら叫んだ。





「プラネットフューリー! いけええええ!」


 奴を覆えるほどの巨大な燃える岩石が、ドラゴントウマを押しつぶす。

 惑星が衝突するような衝撃が奴を襲う。


「ギイイイイイイイイイイイイイイ!」


 どしーんとでかい音がして、奴が倒れる音が聞こえる。

 刹那、封印値が百になり、蛇籠手に封印された。

 俺はその場にぱたりと倒れて、動けなくなった。


「一階でこれは、きつすぎるわ……」

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