表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

大人になったら

作者: 無責任

僕は今日、7時半に起きた。少しずるをした気分だった。いつもなら6時半になるアラームを無視してみたのだが、全然楽しくなかった。幼い頃は平日の目覚ましを聞かなかったことにするのが僕の日課だった。いつからかそれをしなくなっていた。

そんなきっかけから僕は今と昔の朝について考えてみることにした。

まず、僕が小学生の頃の朝。僕は目覚ましが鳴ってもお母さんに怒鳴られても頑なに起きなかった。本当は言いたくなかったけれど小学生の僕は毎朝起きたらお母さんにおはようを言っていた。そしてクラシックを聴きながらお母さんが作ってくれた朝ごはんを食べていた。真っ黒な制服に身を包み、宿題をこなしていた。今となってはこんなに有意義な朝の時間を過ごすことはできない。今の僕におはようを言う相手はいない。お母さんが作るあたたかいごはんもない。小学生の頃に着ていた制服はどこに行ったか分からない。たまに苦手だったお母さんが恋しくなったりする。

今の僕の朝はと言うと、朝叩き起してくれる相手はいないので6時半から5分おきに1時間半アラームを設定している。寝ていてはいけないと分かっていても怠惰な僕がいつも勝っている。7時くらいに起きて、1人で学校へ行く準備をする。聴く余裕さえないのに音楽を流したりする。昔とは違って洋楽を聴くのだけど正直何も頭に入ってきていない。毎日違う服を着て、毎日違う鞄を持って、毎日違う靴下を履く。靴下を履く時によろけるようになったのはいつからだろうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ