8話 1話ごとの文字数がこれだと、30話で完結は無理か⋯?
「なんなんアイツ!?30話完結が目標なのに面倒くせえキャラ出しやがってゴミクソが!!」
命からがら自分の家に戻って来た良太郎と榊原さん。良太郎はめっちゃ怒ってる。
「でも取りあえず、新しい日用品が手に入ったからいいじゃないか。あと、ジークロードについての詳しい説明して無かったから説明しちゃうぞ☆」
榊原さんがなんか部屋にあった適当な紙と色鉛筆を持って、なんか描き始めた。簡単なオブジークの絵だ。
「ジークロードは全部で16体、その中でも一際強い上級のロードは4体いるんよ。因みにあのクリネクスロードとか言うのは低級ロードやで。」
「そうだよな。なんかアイツ弱そうだもんな。」
「16体全部説明すんのめんどいから、上級ロードの4体を説明しとこう!」
紙に4体のモンスターを簡易的に描く。榊原さんは1番端から順に紹介していった。
「まずこの赤いのが『オーブンロード』だ。まあ名前で分かると思うけどオーブンのオブジークやで。」
「ちょっと待てよーぅ。ツッコませてくれよっ!そもそもオーブンって日用品なんですかっ!?」
良太郎のツッコミはもっともだ。実際オーブンとかの家電って世間的には日用品として扱われないと思うが、そんなん気にするな()
「まあ日用品なんじゃね?(適当)ほんでコイツが『サイクロード』、エアコンのオブジークだで。」
良太郎のツッコミをなんか適当に返して、緑色のオブジークを差す。なんか風を模した感じのかっこいいオブジークだ。
「まあ、多分風を操る系のオブジークなんだろうな(名推理)」
「そんでコイツが『リファジュロード』、冷蔵庫のオブジークだお。」
「まあ冷気操るんだろうな。」
「⋯まあこの3体はまあまだいい方なんよ。問題は最後の1体がめちゃんこ強いのよ⋯。」
最後のオブジークを指差す。榊原さんは何故かため息をついて話し始めた。
「コイツが『ビジョンロード』って言ってな。テレビのオブジークなんだけど、オブジークの中でもめっちゃ強い⋯⋯でも全盛期よりはかなり弱くなってるらしいぞ。」
「ほーーん。まあ大丈夫だな」
一体何が大丈夫なのかは分からないが、とりあえず自信はあるみたいだ。
「⋯流石にクリネクスロードももうオブジークを出したりしないだろうから、今日はもうゆっくりしてようぜ。」
榊原さんは押し入れの中に入っていった。俺もスマホ触るなりマンガ読むなりして、その日を過ごした。
一方、ちょっと前の真美と小夜子は⋯
「全く、今日のリョー君はちょっとおかしかったんだよね。」
突然どっかに走って行く良太郎を眺めて言う。
「おかしかった⋯?」
「そう、昼休み中ずっと赤いハサミを弄り回してたんだ、俯瞰で見てて病んでるのかと思ったよ。」
真美はクスッと笑った。その理由を知っているから尚面白い。
「私、一豪君とあったのつい最近で⋯いつもどんな感じなの?」
「うーーん⋯なんか、クラスとかでもそこそこ人気のやつって感じだね。でも、言うてちょっと面倒くさがり屋の一般人だよ。」
「なるほど、意外と普通の人なんだね。」
「そう…どっちかというと私のほうが普通から外れてるかな。趣味がマニアックすぎるからね。だって×××とか知ってる?」
「⋯ごめん、分からない。」
「だよねえ~~~!」
彼女らは笑いながら話していた。
夕方
消しゴムのジークロード、『イレーザーロード』は誰も通っていないような山道を歩いていた。
「どうすれば上級のジークロード共を抹殺出来るだろうか⋯。」
同じジークロードでも、低級ロードは上級ロード4体を邪魔に思っている。このロードは上級ロードを倒した先の『ある目的』の為に動いているのだ。
「⋯ん?」
イレーザーロードは傍に茂る藪の中に一つの影を見つけた。
「まさか、お前は⋯パラロードか!」
藪を抜けて出てきたのは、また新たなジークロード、黒い傘のオブジーク『パラロード』だった。
「いやー今お前に出会えて嬉しいよ。お前、俺と手を組まないか?」
パラロードはゆっくりとイレーザーロードに歩んでゆく。
「お前は低級のロードでありながら、上級ロードに匹敵する力を持っている⋯お前が協力してくれれ」
ドスッ
「⋯は?」
傘を模したような形の剣がロードの胸に突き刺さる。
「な⋯ぜだ⋯。悪い話ではない筈だぞ⋯!」
パラロードはニヤリと嗤う。道に倒れるイレーザーロードに向かって彼はこう言った。
「⋯はははっ、お前は一つ勘違いをしているな。」
ロードの黒い硬皮がどんどん変質して、一人の青年の姿に変わった。片目が隠れるまで伸びた髪と眼鏡、そして手には武器化できる傘を持っている。
「なっ!パラロードじゃない⋯!?」
「その通り、パラロードはもういない、俺が奴の力を使っているのさ。じゃあそろそろ死んでね。」
青年は傘のボタンを押して、その手に先程の剣『ワイドパラソード』を出現させた。
「くっ、くそがああああああ゛あ゛キイイイイ!!(急ブレーキ)」
剣を頭に突き刺す。イレーザーロードはゲーム実況者キヨの喉から出た車の急ブレーキ音の真似をしながら死んだのだった。(つべで“キヨ 急ブレーキ”と調べてみよう!)
新キャラ登場!パラロード(偽)だ!