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最強を目指して  作者: 風舞 氷菓
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第6話 金策と宿屋

パフェを友達と食って来ました。甘いの食いすぎて気持ち悪い。

「あ、そうだ。登録をする前に狩った魔物は依頼にあれば達成という扱いになるのか?」

「はい、大丈夫ですよ。何の魔物ですか?」

「ゴブリンと一角兎だが」

「それなら常時依頼としてありますよ」


 なら良かった。金策のために狩った魔物だったが、無駄にならずに済んだ。


「討伐証明部位はゴブリンは右耳、一角兎は角となっています」


 シンヤはそのまま取り出そうとしていたが、思いと止まる。

 今持っているのは、ゴブリンの死体と魔石というドロップアイテムにお金。一角兎も同じような物だ。


 どうしようか悩んでいると、あるウィンドウが出て来た。


―――


魔物の死体を解体しますか?


YES/NO


―――


 意識だけでYESを選択すると、ログに解体で獲得したアイテムの羅列が並んだ。

 その中には、討伐証明部位の右耳や角がある。


「どうしました?」

「いや、何でもない」


 シンヤは右手をカウンターに翳すと、ここに来るまでに狩ったゴブリンと一角兎の討伐証明部位、計24個がストレージから出された。


「……これはシンヤさんのアイテムボックスでしょうか?」

「さあ、どうだろう?」


 やはり受付嬢は顔を引きつらせながら聞いてくる。顔でも攣っているのだろうか?


 アイテムボックスというスキルと勘違いしているようだが、そのままにしておいても大丈夫だろう。


「予想以上の量ですね……。今精算して参りますので、少々お待ち下さい。

 ……あっ、そうだ!魔石は落ち(ドロップ)ましたか?必要無いならそちらも換金しますが?」


 思い出したかのように言う受付嬢。

 ……魔石か。確かに持っているが、何に使うか分からないから半分程度は残しておくか。


 そう思うと、シンヤはゴブリンと一角兎からドロップした、1等級の魔石を12個取り出す。


「非常に量が多いようですね。魔石はレアドロップの筈ですが運が非常に良かったのですね。もう驚きませんよ、ええ驚きなんてしません」


 受付嬢が達観したかのような表情になっているが、気にしない。

 それにしても魔石はレアドロップなのか。おそらくこんなにもドロップしたのはシンヤの【運命】の値が原因だろう。

 出したのが半分で良かった、次は気をつけよう。


 受付嬢はカウンターの奥へと先程出した物を持って消えていく。


 数分待っていると、何やら小さな袋を持って戻って来た。


「ゴブリンと一角兎の討伐報酬及び、魔石の売却金で計3,000Lになります」


 そう言って小さな袋を渡して来た。中には大銀貨が3枚入っている。

 魔物討伐、まさかこんなにも実入りが良いなんて。確かに魔石も存在も大きいだろう。


 後で魔物を大量に倒して置くか。その売り捌き先も考えて置かないとな。


 そう頭の中で考えながら、シンヤは袋をストレージに仕舞うとギルドを後にした。






◇◇◇






 さて、今日泊まる場所はどうしようか。


 シンヤは今、宿屋を探していた。とは言っても、マップで位置は把握しているので、どの店の宿屋にしようかと言う話だが。



 結局、ギルドから一番近かった、金色亭という店に行くことになった。


「いらっしゃいませ〜!」


 店に入ると、カウンターから恰幅の良い女将の元気な声が店内に響く。

 シンヤはカウンターに近づくと、一泊何(リル)か尋ねた。


「ここは一泊何Lだ?」

「一泊400L、朝夜食事付きで500Lだよ」

「それなら5泊頼む」


 そう言うと、シンヤは懐から取り出すように見せかけ、ストレージから大銀貨2枚と銀貨5枚を取り出した。2,500Lである。


「お!お客さん子供なのに計算早いねぇ!

 アタシも見習わなくちゃね!」


 ん?これくらいの計算は出来て当然何じゃないか?そう思ったのもつかの間、ギルドで用紙を記入する際、代筆を聞かれていたのを思い出した。


 おそらく、この世界では識字率が十分な教育を受けられず、全体的に低いのだろう。それに伴い、計算なんかの知識もあまり無いと思われる。

 この世界で小学校全般の知識を持つシンヤは、相当頭が良い存在へと格上げされていた。


 それはともかく、女将から部屋の鍵を受け取る。


「これが部屋の鍵だよ。2階に上がって階段から一番近い部屋だからね。それと、出掛けるときは必ずここの受付に鍵を預けておくれ。体を拭うお湯は、夕食前なら無料で提供するよ」


 シンヤは鍵を受け取ると、先程説明された部屋へ向かった。



 階段を登り、一番近い部屋に鍵を差し込んで入ると、質素な部屋が目に入った。

 簡素なベッドに小さな椅子と机。それ以外は何も置かれていない、殺風景な部屋だ。


 とりあえずベッドに座り、一息つく。

 今日は疲れた。急な異世界に来たにも関わらず、魔物を殺したり、ギルドで一悶着起こしたりと、中々濃い一日を送っている。


 このままベッドで寝たい衝動に駆られるが、まだ試したい事が残っているので、ぐっと堪える。


 メニューを開いた。

 ガチャを選択し、残りのポイントを確認する。ゴブリンや一角兎を倒した事により、ポイントは48ポイント溜まっている。


 どうやら一体につき、2ポイント溜まっていたようだ。


 しかしこうなると、ぎりぎりレアガチャを引く事が出来ないな。

 そう思ったシンヤは、今からもう一体魔物を狩ってこようかと一瞬思うが、課金の項目を思い出した。


 早速課金のウィンドウを開く。


―――


(リル)変換しますか?


変換率 1L=1pt


―――


 どうやら変換率は良いようだ。というか、破格過ぎる。これで良いのか?


 そう思ったが、まあ決まっている事だ。精々利用させて貰う。

 今、シンヤの所持金は宿屋で使った事もあり、4,115Lとなっている。


 とりあえず、半端にはみ出している115Lと、レアガチャを10回行うための500Lをポイントへと変換した。


 残金は3,500Lとなり、ポイントは663ポイントとなった。


 さて、これでノーマルガチャを11回と、レアガチャを11回引けるな。いや、60ポイントはいざという時に残しておこう。

 今回引くのはノーマルガチャとレアガチャの10回ずつだけだ。


 そうシンヤは決心すると、ガチャを引いた。






このガチャで、シンヤのチート化が始まる。

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