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操り人形

作者: Amaretto

筆者の個人的意見として、書いています。

その上で読んでいただければ幸いです。



 【 雨女 】


 仙台に5回ほど行く用事があったのですが、そのうちの4回ほど雨が降ったんですよ。


 だから、一緒に行った人に、雨女なんじゃないか、と言われたことがあります。


 たしかに、私が外に出ようとした瞬間に雨が降り始めることが、何度かありました。

 

 でも私は、雨女じゃないと、声を大にして言いたいです。


 雨女が誕生するきっかけっていうのは、雨が降っていたからなんですよ。当たり前ですが。

 

 雨女だって、晴れの日はあるはずなんです。でもそんなときに、「晴れだ!」と意識しないでしょう?


 雨が降っているからこそ、意識するんです。


 でも、晴れの日は「きっかけ」がないから、意識しない。

 

 だから、雨と晴れが、同じ回数だったとしても、雨女認定されてしまうんです。


 逆に、雨女認定されたから余計に、雨の日に「ああ、また雨が降った。」と思うようになります。


 雨女だから雨が降ったんだと、意識するようになるんです。


 私は、雨女認定してきた人を憎んでいます。



 【 占い 】


 占いも、同じだとおもうんです。


 誰にでもあてはなるようなことを言う占い師もいるかもしれませんが、それは置いておきます。


 占いも、当たらなかったら、占い結果を思い出す「きっかけ」がないんです。

 

 占いしてから、ずっと占い結果を意識して生活する人はまずいないと思います。


 だから思い出さない。占いをしたことも忘れてるかもしれません。


 でも、占いで言っていたことと全く同じ状況になって初めて、


 占い結果を思い出して、本当に当たった! と驚くんです。


 「きっかけ」があるから、「意識」するんです。

 

 だからもし、当たる可能性が半分だとしても、半分以上当たっているように錯覚すると思います。



 【 人生の終盤 】


 じゃあもし、あなたが「人生の終盤」について知ることが出来るとしたら、どうしますか?


 人によって、知る人、知らないまま過ごす人、バラバラでしょう。


 もし、あなたが「知る人」なら、きっと人生の終盤を「意識」して過ごすでしょう。


 死ぬまで、ずっと、「意識」するでしょう。


 果たして、それは、幸せでしょうか?


 もしあなたが「知らないまま過ごす人」なら、「人生の終盤を知ることが出来た」ことも忘れ、

 

 自分の人生の終盤を「意識」せず過ごすでしょう。


 人生の終盤を意識する「きっかけ」はあまりないでしょうから。


 果たして、どちらが、幸せでしょうか?



 【 この世の理 】


 もし、あなたが、この世の理をすべて理解することができるとしたら、どうしますか?


 「知る」ことは、幸せに直結するものなのでしょうか?


 「知らない」幸せもある。私はそう思います。


 「知る」ことは、時に人を苦しめる。人を捕え、人を呪縛する。


 「知って」しまうことで、人は「意識」させられる。


 「意識」からは逃れられない。


 考える事、感じる事、自分の感覚すべて、「この世の理」に囚われ、飲み込まれてしまう。


 それは、恐ろしいことでしょうか?


 むしろ、飲み込まれて、自分の感覚すべてを「この世の理」に集中することになるから、


 「自分」の存在という概念を、感じなくなるでしょう。


 そうなれば、「恐ろしい」と感じることさえ、ないでしょう。


 それは、ある意味「幸せ」でしょうか?


 

 そうなれば、「自分」はそこにあるのに、「自分」としての自由はなくなるでしょう。



 【      】


 人は、「空白」があるからこそ、「生きている」んだと思います。


 「空白」が自由をもたらしている。「空白」が個性を作っている。


 「空白」がなければ、ただの、操り人形と変わらない。






最後までお読みいただきありがとうございます。

皆様のコメントと評価、お待ちしております。

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