第四話〜ゲームの中へ〜
今回から一話ごとの文字数を増やしていこうと思います。
「痛たたた…どこだここ?…」
目が覚めると俺は知らない場所にいた。
辺りを見回してみる。
「えっ!…誰だ⁉︎」
俺の周りには知らない人間が3人地面に寝ていた。
いや、俺はそれよりも自分の叫び声に驚いた。
「声が可愛くなってる…」
そう、俺の声は元の俺の声ではなくなっていた。
「そういえば…!」
俺は前方にある池に駆け寄り、水面を覗いてみた。
そこに映った姿は…小柄な体型の幼女、金髪の髪から見える三角にとがった耳、体から生えた尻尾…
「この姿はやっぱりもふもふ姫なのか⁉︎」
俺はついさっきまで今の俺の姿とまったく同じキャラクターを作っていた。
-百々 冬姫 (愛称:もふもふ姫)-
小柄な体型の狐耳幼女だ。
「うわぁ!ここはどこだ!」
どうやらみんなも起きたみたいだ。
そうだ、どうせならこの姿でみんなを驚かせてやるか…
「君は、誰?」
5分後、1人の男の前に狐耳の幼女が悲しい顔をして立っていた。
「私、もも、迷子になっちゃったの…あなたは?」
「俺は颯太だ。…ももちゃん、その耳と尻尾どうしたの?」
「?、そういえば颯太にいちゃんには耳も尻尾もないね。みんな生えてるのに…」
みんな髪と尻尾が生えてる⁉︎
いやいや、そんなバカな…
そんなことよりも…
「ももちゃん、すごく可愛いね!」
「えっ⁉︎…もしかして颯太にいちゃん私を連れさらおうとしてるの?」
「違うよ!ももちゃんが可愛いって思っただけ!」
「ありがとう!颯太にいちゃんバカだけど優しいね」
「ん?バカ?」
「そうだよ!だって私の正体に気づかないんだもん」
「ももちゃんの正体?」
「うん、私、桃 大樹だよ!」
「えっ?」
「だから"も・も・た・い・き"だって」
「…本当に?」
「ホントだよ!」
「マジかよ…」
面白い!というか大樹の体型なんだよ、超デブ…そういえば大樹は「考えた」って言ってたよな…考えた結果がこれかよ!
もう遊びはいいか…
「大樹!お前は大樹なんだな!」
「おぉ…そうだが…俺、今すごい恥ずかしい。なんで狐耳幼女になってるんだよ…」
「お前…自分の体見てないのか?」
「俺の体⁉︎…おぉ…俺がデブになってる!」
「気づいていなかったのか…お前が作ったゲームのキャラってこれだよな?」
「!まさか…」
「そうだ…俺達はゲームの世界に引き込まれたんだ!」
自動字下げ機能という機能に初めて気付きました!これから使っていきます!